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2013年5月21日 (火)

座標の回転と行列演算 (2/2)

前記事で二次元での座標の回転を考えました。記事にも書いたようにそういう必要性もあるのですが天体の位置計算みたいのだと三次元での座標の回転を考える必要があります。

急に難しくなりそうに感じますがじつは二次元と大差ないです。

たとえば「太陽の黒点のが地球からどの位置に見えるか」ということを考えます。

太陽は自転しその自転軸は傾いており地球の公転にともなって自転軸の傾きの方向は回転する。

ということになっています。これを一気に考えるとたいへんですが次のようにステップを追って考えることができます。

地球の軌道面にx軸、y軸がありx軸が地球の向き、それと直交する向きにz軸があるような座標を考えます。

1. 太陽は自転している

  ==> z軸回りの回転

2. 自転軸は傾いている

  ==> x軸回りの回転(あるいはy軸回りの回転)

3. 自転軸の向きが回転する

  ==> z軸回りの回転

ということで座標軸の回りの回転を三回行えば黒点がどの位置に見えるかを知ることができます。

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たとえばz軸まわりの回転を考えみます。

(x,y,z)にある点のz軸まわりの回転を考えるといくら回転してもz座標は変化しません。だから(x,y)座標だけ考えればいいです。そしてz軸の方向から見ればそれは前記事の二次元座標での回転そのものです。

つまり

  x' =  x cosθ + y sinθ
  y' = -x sinθ + y cosθ
  z' =  z

となります。この式を次のように表してみます。

x' = x cosθ + y sinθ + z * 0
y' = -x sinθ + y cosθ + z * 0
z' = x * 0 + y * 0 + z *1


こうすると各式ともx,y,zに何かをかけてそれの合計を求めるという形になっています。
そこでこれも不精して次のように表すことにします。

池袋駅北口のぐんまのやぼう

同様にy軸回りの回転は
池袋駅北口のぐんまのやぼう

x軸回りの回転は
$池袋駅北口のぐんまのやぼう

と表すことができます。

これらを見るとz軸回り、x軸回りのときとy軸回りのときのsinθの符号が違います。符号は座標軸の方向で決まります。

z軸回り
  x軸が右方向、y軸が上方向 ===> 右上がsinθ、左下が-sinθ

y軸回り
  x軸が左方向、z軸が上方向 ===> 右上が-sinθ、左下がsinθ

x軸回り
  y軸が右方向、z軸が上方向 ===> 右上がsinθ、左下が-sinθ

(あらためて行列の積とか結合則とか交換則について記事を書く予定です)

(2013-05-21 21:04:29)
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