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2013年5月27日 (月)

太陽/月の経緯線をExcelで描く (1)

太陽や月の写真を撮ったときそこに経線、緯線を書き込めれば黒点やクレーターの位置を確認するとき便利です。

P,B0,L0 - 太陽の自転軸の表し方」に書いたように太陽や月の自転軸がどう見えるかはP,B0,L0で表されますのでこれらからExcelで経緯線を描く方法を記します。

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どうやって描くかというと太陽/月の経線・緯線の座標を計算しそれをL0,B0,Pの定義にしたがって回転した座標を求めそれをExcelのグラフ機能で描画するという“愚直”な方法です。

回転後の座標は回転の行列を掛けることによって得ています。今回はz軸回りの回転、y軸回りの回転、x軸回りの回転と三回回転があるのですが最初のz軸回りの回転は経度から回転角を引くだけで実際は回転は二回で済みます。

「z軸回りにL0回転する」ことを考慮に入れた上で経度λ、緯度φの点の座標(方向余弦)は次のようになります。

池袋駅南口の天文計算
池袋駅南口の天文計算
池袋駅南口の天文計算

  経度は赤経と同じ測り方なのでMには“-”はつきません。

次にy軸回りにB0回転します。

池袋駅南口の天文計算

回転角がB0ではなく-B0になっているのは太陽/月をB0回転するというのは座標軸を-B0回転することになるからです。

回転の行列はy軸回りの回転の形ですが、cos(-θ)=cos(θ)、sin(θ)=-sin(θ)であることを考えるとけっきょくx軸、z軸回りの回転の形と同じになってしまいます。

余談ですが、回転の方向を逆に定義していたりするとまた元の形に戻ります。何がなんだかわからなくなるので、適当に符号を決めて計算してみて意図したのと反対に回転していたらsin(θ)の符号を逆にするというやり方が“実用的”だったりします (^^;;

あとはx軸回りにPだけ回転すれば終わりです。

$池袋駅北口のぐんまのやぼう

経度λ=0度として緯度φを0度、30度、60度、....と変化させたときの(y,z)を求め、これをプロットすれば経度0度の経線が得られます。

ただしx<0のときまでプロットしてしまうと太陽/月の裏側の経線が表示されてしまいますから注意が必要です。

※ この記事での座標軸の向きは「P,B0,L0 - 太陽の自転軸の表し方」の記事と同じです。

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