天体望遠鏡・コリメート撮影の原理 (1)
コリメート撮影の話はそのうちぼちぼち書こうと思っていたのですが、勢いがあるうちに一気に行きます (^^)
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前回は拡大撮影についてで、その中で直焦点撮影の説明もしました。だからこんどは残っているコリメート撮影についてです。最初の記事はまず接眼レンズについてです。拡大撮影とコリメート撮影の大きな違いは接眼レンズの使われ方にあります。
なんども使った
の式ですがaを大きな値からだんだん小さくしていくと逆にbはどんどん大きくなっていきます。
a=2 * f のところで b=2 * f となって a=b となります。そしてaがfに近くなるにつれてbは加速度的に大きくなります。遠方の天体の光が焦点近くに結像するというのと逆のことが起きているわけです(焦点に点光源を置くと平行光線が得られます)
じゃあ、a がfより小さくなったらどうなるか?
b はマイナスになります。bを長さと考えるとヘンな話なんですが、じつはbはレンズから右方向に測った距離であり b < 0 は像がレンズの左側にできることを意味しています。
ただ像ができるとは言ってもこれまでの話とはちょっと違います。
Pから光軸に出た光はレンズで屈折して右側の焦点の方に向かい、レンズの中心に向かった光は直進します。この二つの直線の交点が結像位置だったのですが今回の場合はこの二つの直線の交点はQで左側にあります。
ここが結像位置なのですがここにセンサーを置いてもI1の形が写るわけではありません。
たとえばPから光軸に平行に出た光はレンズで屈折してFの方向に向います。これをEから見ると光はあたかもQから出てきたように見えます。ただあくまでもQから出てきたように見えるだけで実際にQ点を通る光があるわけではありません。だからQのところにセンサーを置いてもI1の形が写らないのです。
実像の場合は結像した位置を実際に光線が通っています。
ここが実像と虚像の違いになります。
(2013-04-19 12:44:11)
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ただレンズの右側Eのところから見るとI1があたかもI2にあるように見えることになります。つまり実体のない像=虚像ができているわけです。目で見えるのですからEにカメラをおけば写真を撮ることもできるでしょう。
この虚像の大きさはI1の大きさの b/aになります(この数値もマイナスですがこれは結像したものが虚像であることを示すと解釈すればいいと思います)
I2はI1より大きくなっているのですがEから見れば遠くにあるわけですから別にそれほど拡大されているようには見えないはずです(図からわかるようにぜんぜん拡大されて見えないわけではないです)
ところで目で見るのならできるだけ近づいて見た方が大きく見えます。ふつう(?)の人だったら250mmまで近づけるそうです。ちなみに私は老眼ですが近視ですので100mmくらいまで近づけます。若いころはもっと近づけたんですが (^^;;
(長くなりそうなので続きはあとで....)
(2013-04-12 12:04:04)
(2013-07-11 14:47:10)
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前回は拡大撮影についてで、その中で直焦点撮影の説明もしました。だからこんどは残っているコリメート撮影についてです。最初の記事はまず接眼レンズについてです。拡大撮影とコリメート撮影の大きな違いは接眼レンズの使われ方にあります。
なんども使った
の式ですがaを大きな値からだんだん小さくしていくと逆にbはどんどん大きくなっていきます。
a=2 * f のところで b=2 * f となって a=b となります。そしてaがfに近くなるにつれてbは加速度的に大きくなります。遠方の天体の光が焦点近くに結像するというのと逆のことが起きているわけです(焦点に点光源を置くと平行光線が得られます)
じゃあ、a がfより小さくなったらどうなるか?
b はマイナスになります。bを長さと考えるとヘンな話なんですが、じつはbはレンズから右方向に測った距離であり b < 0 は像がレンズの左側にできることを意味しています。
ただ像ができるとは言ってもこれまでの話とはちょっと違います。
Pから光軸に出た光はレンズで屈折して右側の焦点の方に向かい、レンズの中心に向かった光は直進します。この二つの直線の交点が結像位置だったのですが今回の場合はこの二つの直線の交点はQで左側にあります。
ここが結像位置なのですがここにセンサーを置いてもI1の形が写るわけではありません。
たとえばPから光軸に平行に出た光はレンズで屈折してFの方向に向います。これをEから見ると光はあたかもQから出てきたように見えます。ただあくまでもQから出てきたように見えるだけで実際にQ点を通る光があるわけではありません。だからQのところにセンサーを置いてもI1の形が写らないのです。
実像の場合は結像した位置を実際に光線が通っています。
ここが実像と虚像の違いになります。
(2013-04-19 12:44:11)
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ただレンズの右側Eのところから見るとI1があたかもI2にあるように見えることになります。つまり実体のない像=虚像ができているわけです。目で見えるのですからEにカメラをおけば写真を撮ることもできるでしょう。
この虚像の大きさはI1の大きさの b/aになります(この数値もマイナスですがこれは結像したものが虚像であることを示すと解釈すればいいと思います)
I2はI1より大きくなっているのですがEから見れば遠くにあるわけですから別にそれほど拡大されているようには見えないはずです(図からわかるようにぜんぜん拡大されて見えないわけではないです)
ところで目で見るのならできるだけ近づいて見た方が大きく見えます。ふつう(?)の人だったら250mmまで近づけるそうです。ちなみに私は老眼ですが近視ですので100mmくらいまで近づけます。若いころはもっと近づけたんですが (^^;;
(長くなりそうなので続きはあとで....)
(2013-04-12 12:04:04)
(2013-07-11 14:47:10)
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「天体望遠鏡・コリメート撮影の原理 (4)」
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