天体望遠鏡・拡大撮影の原理 (0)
拡大撮影とはぜんぜん関係ないんですが、拡大撮影の記事で使った
1/f = 1/a + 1/b
の式についてどうしてこの式が成り立つかを説明しておきます。
説明とは言ってもどうも根本的なというか本質的な部分の説明(理解?)が欠けているような気がします。でもこの式が正しそうだということはこれでわかっていただけると思います。
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まずP'から出た光が光軸に平行に進みレンズに入射した場合Lで屈折してこのレンズの焦点Fの方向に向かいます
次にP'から出た光がレンズの中心Oに入射した場合はそのまま直進します。
この二つの光線はQ'で交わります。ここがP'に対する結像(点)になります。
△OPP'と△OQQ'、△OFLと△FQQ'がそれぞれ相似であることに着目すると次の関係式が得られます(図に書き込み忘れたのですが p=PP'、q=QQ' とします)
p / a = q / b
p / f = q / ( b - f )
q = p / a * b
q = p / f * ( b - f )
p / a* b = p / f * ( b - f )
1 / a * b = 1 / f * ( b - f)
f * b = a * ( b - f )
( f - a ) * b = - a * f
b = a * f / ( a - f )
1 / b = ( a - f ) / a / f
(間違っているわけじゃないんですが、誤解を招きそうなので次式にします)
1 / b = ( a - f ) /( a * f )
1 / b = 1 /f - 1 /a
1 /f = 1 / a + 1 / b
なんだか中学校で習ったような気もしてきました (^^;;
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ここから余談
この式が物理的(光学的)に何を意味するのかよくわかりません。
ところでこの式はよく見かける並列に接続された抵抗の合成抵抗の求め方
1 / R = 1 / R1 + 1 / R2
とおんなじです(この形の式で表現されるものは他にもいろいろあったような)
電流の流れにくさRをコンダクタンス(=電流の流れやすさ) G = 1 / R で表現するとこの式は
G = G1 + G2
となっていかにもあたりまえのことを言っているような感じになります。
ひょっとしたらこんな考え方があるのかも....
もっともコンダクタンスを使うと直列に接続された抵抗の合成コンダクタンスは
1 / G = 1 / G1 + 1 / G2
になるわけですが (^^;;
-------
さらに余談
P'からLに向かった光がF方向に行くのはそれが焦点の定義だからいいとして、P'からOに向かった光は直進というところにひっかかる方もいらっしゃるかも。
その場合はP'から出た光が左側の焦点を通ってレンズからは光軸に平行に出て行くと考えればいいと思うんですが、そうすると式に対称性が出てきそうだから上の説明より納得しやすいものになるんじゃないかな、なんてことも思いました (^^)
(2013-04-16 19:37:32)
(2013-07-26 11:27:38)
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1/f = 1/a + 1/b
の式についてどうしてこの式が成り立つかを説明しておきます。
説明とは言ってもどうも根本的なというか本質的な部分の説明(理解?)が欠けているような気がします。でもこの式が正しそうだということはこれでわかっていただけると思います。
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まずP'から出た光が光軸に平行に進みレンズに入射した場合Lで屈折してこのレンズの焦点Fの方向に向かいます
次にP'から出た光がレンズの中心Oに入射した場合はそのまま直進します。
この二つの光線はQ'で交わります。ここがP'に対する結像(点)になります。
△OPP'と△OQQ'、△OFLと△FQQ'がそれぞれ相似であることに着目すると次の関係式が得られます(図に書き込み忘れたのですが p=PP'、q=QQ' とします)
p / a = q / b
p / f = q / ( b - f )
q = p / a * b
q = p / f * ( b - f )
p / a* b = p / f * ( b - f )
1 / a * b = 1 / f * ( b - f)
f * b = a * ( b - f )
( f - a ) * b = - a * f
b = a * f / ( a - f )
(間違っているわけじゃないんですが、誤解を招きそうなので次式にします)
1 / b = ( a - f ) /( a * f )
1 / b = 1 /f - 1 /a
1 /f = 1 / a + 1 / b
なんだか中学校で習ったような気もしてきました (^^;;
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ここから余談
この式が物理的(光学的)に何を意味するのかよくわかりません。
ところでこの式はよく見かける並列に接続された抵抗の合成抵抗の求め方
1 / R = 1 / R1 + 1 / R2
とおんなじです(この形の式で表現されるものは他にもいろいろあったような)
電流の流れにくさRをコンダクタンス(=電流の流れやすさ) G = 1 / R で表現するとこの式は
G = G1 + G2
となっていかにもあたりまえのことを言っているような感じになります。
ひょっとしたらこんな考え方があるのかも....
もっともコンダクタンスを使うと直列に接続された抵抗の合成コンダクタンスは
1 / G = 1 / G1 + 1 / G2
になるわけですが (^^;;
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さらに余談
P'からLに向かった光がF方向に行くのはそれが焦点の定義だからいいとして、P'からOに向かった光は直進というところにひっかかる方もいらっしゃるかも。
その場合はP'から出た光が左側の焦点を通ってレンズからは光軸に平行に出て行くと考えればいいと思うんですが、そうすると式に対称性が出てきそうだから上の説明より納得しやすいものになるんじゃないかな、なんてことも思いました (^^)
(2013-04-16 19:37:32)
(2013-07-26 11:27:38)
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「天体望遠鏡・拡大撮影の原理 (1)」
対物レンズについて、直焦点撮影について
「天体望遠鏡・拡大撮影の原理 (2)」
接眼レンズについて
「天体望遠鏡・拡大撮影の原理 (3)」
拡大撮影について
「天体望遠鏡・拡大撮影の原理 (4)」
拡大率の簡単な計算方法
「天体望遠鏡・拡大撮影の原理 (0)」
記事で使った公式の証明
「天体望遠鏡・コリメート撮影の原理 (1)」
拡大撮影との接眼レンズの使い方の違い
「天体望遠鏡・コリメート撮影の原理 (2)」
「虫眼鏡」としての接眼レンズの機能を考える
「天体望遠鏡・コリメート撮影の原理 (3)」
天体望遠鏡の機能とコリメート撮影を考える
「天体望遠鏡・コリメート撮影の原理 (4)」
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