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2013年8月24日 (土)

Excelで日食計算

日食はめったに見られるものではないし、計算が面倒なのでまず星食(掩蔽)から始めることにしました。

  「星食(掩蔽)参考文献・関連記事一覧

(2013-09-09 04:59:03)
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長沢工「日食計算の基礎」にこんなことが書いてありました。

天文学に関心をもち、日食がなにより好きだという人であっても、ほとんど大部分の方が「専門家が計算してくれるのだからそれを信じればよい。自分で計算することはない」と考えておられるであろう。

確かに天文関係のブログを拝見しても「ある天体(あるいはイベント)がどこに見えるか(あるいはいつ起きるか)」は既知という前提のようです。
たいていの方の関心はそういうものをどうやって計算するかよりどこのサイトあるいは何のアプリの情報が速くて正確かということの方にあると思います。そう言えば私も以前「天文アプリの精度比較」みたいな記事を書いたのを思い出しました (^^::

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そして上記の文章はこのように続きます。

少数であっても、「どのような方法で日食の予測がなされるのか」と疑問を感じている方があるかもしれない。また、計算マニアといってもいい「天文計算好き」も世の中に存在する。そういう方々に対して。日食計算法の基礎を示すのが本書の狙いである。(下線はもちろんもとの文章にはありません)

う~ん、この表現で言ったら私は天文計算マニアかも....
それに、そういう方の名前をいくつか思い出しました (^^)

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天文計算マニアがいくらがんばっても一般的には専門家より精度のいい計算ができるとは思いません。それにもっと問題(?)なのは気合を込めて精度を上げて計算してもそんな高い精度の必要なことは現実にはめったにないことでしょうか。

でも日食となるとちょっと事情は異なるかも。住んでいる(というか観測する)場所がちょっと違うだけで見え方も違うわけですから。

さらに星食になるともっと天文計算マニアの意味が出てきます。星食はアマチュアでも1/100秒あるいはそれ以上の精度で潜入・出現を観測されている方もいらっしゃるようです。
一方潜入・出現の時刻を計算出求めるのにはけっこうな精度が要求されるようです。もし潜入・出現を1秒の精度で算出できたら「天文計算マニア」としてはそうとうな実力だと思いますし、しかもその計算の正誤をじっさいに自分で観測して確かめることができるわけです。

もともと星食は日食と違ってあんまり細かい予測データは入手しにくいです。そうなると星食というのは天文計算マニアがいちばん遊べる場所なのかも....

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話がどんどんずれていってますが、日食の計算方法を書いた書籍もいくつかあります。見たことがあるのは上に書いた「日食計算の基礎」以外に

  堀源一郎「天文計算セミナー
  長谷川一郎「天文計算入門

などがあります(見たことがあるというのは読んだことがあるという意味じゃなくてそういうことが書いてあるのをみかけたことがあるという意味です)

こういうのをながめているうちに「いつかは『Excelで日食計算』」なんて記事を書きたい」と思っていたのですが、じつはもうそういうものが存在します。それも専門家が書いたものです。

山口大学にこんなサイトがあります。

  「山口の電波望遠鏡と電波天文学

この中の「その他」のところに「日食計画」というのがありますが、さらにここの「日食計算」から日食計算のためのExcelのワークシートをダウンロードできます(計算方法に関する詳細な資料もあります)

あ~、でも天文計算マニアだったらこんなのダウンロードせずに自分で一から作るんでしょうね (^^;;

※ 正直に書くと上のサイトも「日食計算の基礎」で知りました。

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