Excelで星食計算
天文計算といってもいろんな分野があります。「天文計算マニア」が「趣味」でやっているわけですから何をやってもいいんですがいちばんおもしろそうなものはなんでしょう?
先日の
「Excelで日食計算」
の記事に書きましたが私は星食(掩蔽)じゃないかと思います。
日食と同じように天体の運行だけでなく月の周縁部の形、観測位置さらには月の重力中心と形状中心の違いなどいろんな要素に影響を受けます。
そのため潜入・出現の時刻を秒くらいの精度で求めるのにはけっこうな努力が要求されそうです。
日食と違ってあんまり詳しい予報は出されていないようです。
そしてこれが重要ですが計算結果を計算と同程度の精度で自分で確かめることができます。
また観測の機会は一年に何回かあります。
こういうことを考えると星食の計算というのは「天文計算マニア」の計算のテーマとしてはなかなか“おいしそう”です。参考記事にある惑さんの記事を拝見しても計算と観測の突き合わせができれば楽しそうです。
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ということでこれからぼちぼち星食の計算にも取り組んでみたいと思います。
具体的にどうやって計算するかというのは日食計算が参考になります。日食計算は大きく二つの部分に分かれます。
1. 太陽と月の中心を結ぶ直線と直行し地球の中心を通る平面=基準面(注)を求める。
2. 基準面での月影の動きから観測地での日食の様子を算出する。
まず1.に関しては太陽の位置を恒星の位置に置き換えればいいはずです。
次に2.の方は太陽の半径を0と考えて進めればよさそうです(+距離無限遠)
どうやら日食と同じ手法で、そして日食よりは少しは簡単に計算できそうです。
注
基準面の原点は地球中心にとります。ついでに書いておくと赤道面との交線をx軸、月=太陽を結ぶ直線の向きをz軸とします。
なお「基準面」については資料によって表記が違います。「日食計算の基礎」では「基準面」、「日食の計算」では「基準面」あるいは「日食基準面」、そして「天文計算入門」では「ベッセル基準面」となっています。
「基準面」をあらわすパラメータについては「日食計算の基礎」では「ベッセル要素」、「日食の計算」では「ベッセル日食要素」、そして「天文計算入門」では「食要素」となっています。
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「星食(掩蔽)参考文献・関連記事一覧」
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関連記事
「Excelで日食計算」 編集
「Excelで星食計算」 編集
「星食計算に必要な精度について考える (1)」 編集
「星食計算に必要な精度について考える (2)」 編集
「国立天文台 - 手抜き星食計算 (1)」 編集
「続・国立天文台 - 手抜き星食計算 (2)」 編集
「名古屋市科学館 - 手抜き星食計算 (3)」 編集
「愛知県 - 手抜き星食計算 (4)」 編集
「恒星と月の位置の調べ方 - 手抜き星食計算 (5)」 編集
「8月12日スピカの愛知県での潜入と出現 - 手抜き星食計算 (6)」 編集
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「度分秒・時分秒と度との変換(1)」 編集
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参考記事
惑さん
「スピカ食」
「スピカ食について考える」
参考
長沢工 「日食計算の基礎」
長谷川一郎「天文計算入門」
渡邊敏夫 「数理天文学」 (内容未確認)
藤沢健太「日食の計算」
(基準面(ベッセル日食要素)は既知であるという前提で書かれています)
「国立天文台 - 相馬充」
「星食観測ハンドブック 2013」
「せんだい宇宙館 - 星食(Occultation)」
「ビデオ観測の方法」
「天平の森天文同好会 星食観測のページ」
先日の
「Excelで日食計算」
の記事に書きましたが私は星食(掩蔽)じゃないかと思います。
日食と同じように天体の運行だけでなく月の周縁部の形、観測位置さらには月の重力中心と形状中心の違いなどいろんな要素に影響を受けます。
そのため潜入・出現の時刻を秒くらいの精度で求めるのにはけっこうな努力が要求されそうです。
日食と違ってあんまり詳しい予報は出されていないようです。
そしてこれが重要ですが計算結果を計算と同程度の精度で自分で確かめることができます。
また観測の機会は一年に何回かあります。
こういうことを考えると星食の計算というのは「天文計算マニア」の計算のテーマとしてはなかなか“おいしそう”です。参考記事にある惑さんの記事を拝見しても計算と観測の突き合わせができれば楽しそうです。
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ということでこれからぼちぼち星食の計算にも取り組んでみたいと思います。
具体的にどうやって計算するかというのは日食計算が参考になります。日食計算は大きく二つの部分に分かれます。
1. 太陽と月の中心を結ぶ直線と直行し地球の中心を通る平面=基準面(注)を求める。
2. 基準面での月影の動きから観測地での日食の様子を算出する。
まず1.に関しては太陽の位置を恒星の位置に置き換えればいいはずです。
次に2.の方は太陽の半径を0と考えて進めればよさそうです(+距離無限遠)
どうやら日食と同じ手法で、そして日食よりは少しは簡単に計算できそうです。
注
基準面の原点は地球中心にとります。ついでに書いておくと赤道面との交線をx軸、月=太陽を結ぶ直線の向きをz軸とします。
なお「基準面」については資料によって表記が違います。「日食計算の基礎」では「基準面」、「日食の計算」では「基準面」あるいは「日食基準面」、そして「天文計算入門」では「ベッセル基準面」となっています。
「基準面」をあらわすパラメータについては「日食計算の基礎」では「ベッセル要素」、「日食の計算」では「ベッセル日食要素」、そして「天文計算入門」では「食要素」となっています。
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惑さん
「スピカ食」
「スピカ食について考える」
参考
長沢工 「日食計算の基礎」
長谷川一郎「天文計算入門」
渡邊敏夫 「数理天文学」 (内容未確認)
藤沢健太「日食の計算」
(基準面(ベッセル日食要素)は既知であるという前提で書かれています)
「国立天文台 - 相馬充」
「星食観測ハンドブック 2013」
「せんだい宇宙館 - 星食(Occultation)」
「ビデオ観測の方法」
「天平の森天文同好会 星食観測のページ」
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