太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (3)
月のP,B0,L0が視差によってどういう影響を受けるかを考えているうちに脱線してしまいました。
話の流れとして
太陽のある時点でのP、B0とそこからの離角をもとにP、B0をどう求めるか
を考えていたんですが
「太陽の自転軸の方向」がわかっていればそれと太陽の見える方向からP,B0を求める
ことができそうです。
B0は単純で「太陽の自転軸の方向」と太陽の見える方向のなす角(をπ/2から引いたもの)でしかありません。
だからこれら二つの方向余弦の内積からB0を求めることができるはずです。
------
ということでさっそくやってみます。
まず
「国立天文台 - 暦計算室 - 暦象年表 - 太陽の地心座標」
で太陽の視赤経、視赤緯を求めます。
次に太陽の自転軸の方向が必要ですが、これは
「国立天文台 - 暦計算室 - こよみ用語解説」
にある
自転軸の方向はおよそ赤経19h5m、赤緯+63.9°です。
を使います。
これらの方向余弦を求め内積を計算しそこから太陽の方向と自転軸の方向のなす角度を求めます。

太陽の方向と自転軸の方向のなす角度が90度より大きければ自転軸はこちら側に倒れているからB0が正、90度より小さければ向こう側に倒れていますからB0は負になることに注意します。
B0=6.46度が得られます。
「国立天文台 - 暦計算室 - 太陽の自転軸」
にある同一時刻のB0とぴったり一致しました。考え方としては問題なさそうです。
なお、国立天文台の太陽の地心座標が何に対するものかはっきり書いてないようですが説明などからすると瞬時の春分点に対するものだと思います。一方自転軸の傾きは2013.0に対するものなのでこれらから計算して特に問題はないと思います。
にある同一時刻のB0 6.44度とは0.02度違います。
国立天文台の太陽の地心座標が何に対するものかはっきり書いてないようですが説明などからすると瞬時の春分点に対するものだと思います。一方自転軸の傾きは2013.0に対するものなので基準となる分点が少し違うのが原因と思われます。座標を変換してから計算してみればはっきりするのですが、これは今後の課題とします (^^;;
NASA JPLの暦を使ったとき(「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (3)」)と同じ形式にしてみました。

(続く)
(2013-08-11 14:15:33)
(2013-08-12 08:57:44 国立天文台のB0を誤って見ていたので訂正しました)
関連記事
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (1)」 編集
ある時点の太陽の自転軸を表すB0から任意の時点のB0をどう求めるか考えていたら....
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (2)」 編集
「太陽の自転軸の方向」がわかればそこからB0などの太陽の自転軸向きを表す量との
関係がわかりそうです。
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (3)」 編集
実際に国立天文台の暦でB0を計算してみました。でも正しい結果が得られません。
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (4)」 編集
NASAジェット推進研究所の暦を使って求めたB0は国立天文台の数値と一致しました。
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (5)」 編集
国立天文台の「自転軸の方向」は計算に必要な精度がなかったのが不一致の原因でした。
「極座標と直交座標の変換(方向余弦) (1/3)」 編集
「極座標と直交座標の変換(方向余弦) (2/3)」 編集
「極座標と直交座標の変換(方向余弦) (2/3)」 編集
「度分秒・時分秒と度との変換(1)」 編集
「度分秒・時分秒と度との変換(2)」 編集
「「内積」というもの」 編集
話の流れとして
太陽のある時点でのP、B0とそこからの離角をもとにP、B0をどう求めるか
を考えていたんですが
「太陽の自転軸の方向」がわかっていればそれと太陽の見える方向からP,B0を求める
ことができそうです。
B0は単純で「太陽の自転軸の方向」と太陽の見える方向のなす角(をπ/2から引いたもの)でしかありません。
だからこれら二つの方向余弦の内積からB0を求めることができるはずです。
------
ということでさっそくやってみます。
まず
「国立天文台 - 暦計算室 - 暦象年表 - 太陽の地心座標」
で太陽の視赤経、視赤緯を求めます。
次に太陽の自転軸の方向が必要ですが、これは
「国立天文台 - 暦計算室 - こよみ用語解説」
にある
自転軸の方向はおよそ赤経19h5m、赤緯+63.9°です。
を使います。
これらの方向余弦を求め内積を計算しそこから太陽の方向と自転軸の方向のなす角度を求めます。

太陽の方向と自転軸の方向のなす角度が90度より大きければ自転軸はこちら側に倒れているからB0が正、90度より小さければ向こう側に倒れていますからB0は負になることに注意します。
B0=6.46度が得られます。
「国立天文台 - 暦計算室 - 太陽の自転軸」
にある同一時刻のB0 6.44度とは0.02度違います。
国立天文台の太陽の地心座標が何に対するものかはっきり書いてないようですが説明などからすると瞬時の春分点に対するものだと思います。一方自転軸の傾きは2013.0に対するものなので基準となる分点が少し違うのが原因と思われます。座標を変換してから計算してみればはっきりするのですが、これは今後の課題とします (^^;;
NASA JPLの暦を使ったとき(「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (3)」)と同じ形式にしてみました。

(続く)
(2013-08-11 14:15:33)
(2013-08-12 08:57:44 国立天文台のB0を誤って見ていたので訂正しました)
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「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (1)」 編集
ある時点の太陽の自転軸を表すB0から任意の時点のB0をどう求めるか考えていたら....
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関係がわかりそうです。
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実際に国立天文台の暦でB0を計算してみました。でも正しい結果が得られません。
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国立天文台の「自転軸の方向」は計算に必要な精度がなかったのが不一致の原因でした。
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