太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (4)
今回は前記事と同じ計算をNASA JPL(Jet Propulsion Laboratory)の暦を使ってやってみます。
データは
「JPL's HORIZONS system」
から取得します。
NASA JPLの暦のメリットはいろいろなデータをいろいろなデータ形式で取得することができるということでしょうか。それと今回取得したデータに関してはすべてJ2000.0に統一されていたので余計なことを考えずに済むということもあります。自転軸のデータも一つ一つのデータに含まれています。
やり方は前記事と同じです。太陽が見える方向(視赤経・視赤緯)と自転軸の方向を示す赤経・赤緯から方向余弦を求め内積から二つの方向のなす角度を求めます。これからπ/2を引けばB0が得られるはずです。
計算結果が横長になると見にくくなるので今回は縦長にしました。こっちの方がよさそうです。

ところで結果を見ると B0 = 6.44度 になっています。そしてこの値は
「国立天文台 - 暦計算室 - 太陽の自転軸」
にある同一時刻(日本時間の正午)のB0の値 6.46度 と一致しません。
もともと太陽の自転軸の方向をそんなに正確に決めることはできないでしょうからデータの出所が違えば計算結果も異なる、ということかもしれませんがこれでは有効数字が二桁しかないということになってしまいますので精度が低すぎるような気もします。現時点ではなんとも言えないので今後あらためて検討してみたいと思います。
にある同一時刻(日本時間の正午)のB0の値 6.44度 とぴったり一致しました。
前記事では国立天文台のデータを使って計算しましたが(そして0.02度結果が違っていましたが)、やはり分点をきちんとあわせて計算した方がよさそうです。
(続く)
(2013-08-12 01:10:00)
(2013-08-12 09:00:49 国立天文台のB0の値を見誤っていたので訂正しました。)
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「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (1)」 編集
ある時点の太陽の自転軸を表すB0から任意の時点のB0をどう求めるか考えていたら....
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (2)」 編集
「太陽の自転軸の方向」がわかればそこからB0などの太陽の自転軸向きを表す量との
関係がわかりそうです。
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (3)」 編集
実際に国立天文台の暦でB0を計算してみました。でも正しい結果が得られません。
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (4)」 編集
NASAジェット推進研究所の暦を使って求めたB0は国立天文台の数値と一致しました。
「太陽の自転軸のパラメーターP,B0,L0を「計算で」求める (5)」 編集
国立天文台の「自転軸の方向」は計算に必要な精度がなかったのが不一致の原因でした。
「極座標と直交座標の変換(方向余弦) (1/3)」 編集
「極座標と直交座標の変換(方向余弦) (2/3)」 編集
「極座標と直交座標の変換(方向余弦) (2/3)」 編集
「度分秒・時分秒と度との変換(1)」 編集
「度分秒・時分秒と度との変換(2)」 編集
「「内積」というもの」 編集
データは
「JPL's HORIZONS system」
から取得します。
NASA JPLの暦のメリットはいろいろなデータをいろいろなデータ形式で取得することができるということでしょうか。それと今回取得したデータに関してはすべてJ2000.0に統一されていたので余計なことを考えずに済むということもあります。自転軸のデータも一つ一つのデータに含まれています。
やり方は前記事と同じです。太陽が見える方向(視赤経・視赤緯)と自転軸の方向を示す赤経・赤緯から方向余弦を求め内積から二つの方向のなす角度を求めます。これからπ/2を引けばB0が得られるはずです。
計算結果が横長になると見にくくなるので今回は縦長にしました。こっちの方がよさそうです。

ところで結果を見ると B0 = 6.44度 になっています。そしてこの値は
「国立天文台 - 暦計算室 - 太陽の自転軸」
にある同一時刻(日本時間の正午)のB0の値 6.44度 とぴったり一致しました。
前記事では国立天文台のデータを使って計算しましたが(そして0.02度結果が違っていましたが)、やはり分点をきちんとあわせて計算した方がよさそうです。
(続く)
(2013-08-12 01:10:00)
(2013-08-12 09:00:49 国立天文台のB0の値を見誤っていたので訂正しました。)
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