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2013年9月29日 (日)

9月28日未明、HIP 32539の掩蔽 (1)

27日の夜はいい天気でした。一時ちょっとだけ雲が出て来てどうなることか心配したのですが掩蔽の予測時刻になる頃には回復していました。

今回は始めて動画を撮りました。そしてさんざんな目にあいました。

動画で問題なのは

  1.露出不足
  2.時刻の記録に内蔵時計(あるいはGPSユニット)が使えない。

の二つでしょうか。

2.の方は(今回はあんまりうまく行きませんでしたが)いろいろと工夫ができるのですが、1.の方はどうしようもありません。ISO値を最大にしレンズの絞りを開放にしてもけっきょく露出時間は一秒間のフレーム数で最大値が決まってしまいます。

実際の画像をお見せします。星食が終わりHIP 32539が出現した直後です。
池袋駅南口の天文計算

左上のナンバーは撮影を開始してからのフレーム数です。ただこれだとどこにHIP 32539が写っているかわからないと思います。
露出が不足しているので淡くしか写っていません。Adaptive Contrast Enhancementを使って星像を浮かび上がらせてみます。
池袋駅南口の天文計算

これだとはっきりわかると思います。

ところでこのフレームとその前の三つのフレームを並べてみます。
池袋駅南口の天文計算

一つ前のNo.1775のフレームにも写っているような気がします。
その前のNo.1774にもなんとなく写っているような気もしますがなんとも言えません。
その前のNo.1773 になると影も形もありません。

そこで今回はNo.1774No.1775で始めて出現が観測されたということにしたいと思います。

ところでさかんに「露出不足」を強調していますが、じつはこれらの写真にはもっと初歩的な問題があります。ピントがあってないです (^^;;

撮影前に隣にある木星の衛星でピントを合わせておいたつもりなんですが、ピンぼけしてます。
これは潜入時のチェックで要注意項目だったのですがクリアできてませんでした。
誤ってピントリングに触ってしまったのかもしれないのですが、どうもレンズの自重でレンズ(ピントリング)が動いてしまったのではないかと思います。

出現後5分くらい経ってからちゃんとピントをあわせて撮った月と恒星の位置関係を示す写真です。動画でなければ余裕をもって撮れます。少し前に9等星の掩蔽があったようです。
池袋駅南口の天文計算

ふつうの露出で撮った月の写真、のつもりですが露出不足に悩まされていたせいかちょっと露出オーバーになってしまったような....
池袋駅南口の天文計算


で、出現の時刻は?

そう、それが問題なんです....

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PENTAX Q + NIKON f180mm F2.8

  動画
    ISO1600 F2.8 1/30sec(30フレーム/秒)

  月と恒星の位置関係
    ISO125 F2.9 1/1.7sec

  月面
    ISO125 F4 1/125sec

GIMP Ver.2.8.2
  トリミング
  縮小
  トーンカーブ調整
  GREYC Storation(ノイズ除去)
  Adaptive Contrast Enhancement(コントラスト強調)
  Wavelet Sharpen(先鋭化)

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星食(掩蔽)に関する関連記事や参考文献の一覧はこちら
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