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2013年10月 3日 (木)

月の視位置を計算で求めたい! (3) (補足)

一つ前の記事で

(軌道要素を補間するのは)三点の座標を調べて補間するのとたいしてかわらないような気もするのでこういうことをやって意味があるのかないのかよくわかりません

と書いてしまいましたが取り消します。

------

まず座標の変化を考えます。月は地球の回りを公転しています。これが主の動きです。さらに他の天体からの摂動があります。これは従の動きです。座標の変化分はこれら主従の動きからなっておりこれを補間するとなれば大きな動きとその中にわずかに含まれている従の動きがいっしょに補間されることになります。

次に軌道要素の変化を考えます。地球の回りを公転する月の動きを表すのが軌道要素ですから上で書いた主の動きだけを考えれば軌道要素は一定不変です。摂動によって少しずつ軌道要素が変化していきます。つまり軌道要素を補間するということは月の動きに含まれるわぐかな摂動の分だけを補間しているということになります。

となるとどっちが正確に補間できるかは明らかだと思います。実際に軌道要素を補間したものと座標値自体を補間したものを示します(太字の部分が暦と一致した部分です)

2013.10.01 00:00:00TTから一時間後

軌道要素
を補間
座標自体
を補間
x-306127.1574-306127.1617-306127.2589
y245059.6174245059.6162245059.5185
z67813.322467813.321967813.2816


軌道要素を補間したものの方が一桁から二桁精度がいいです。

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