テレホンJJY(TEL-JJY)の「秒」の調べ方(追記あり)
テレホンJJYというのがあって非常に正確に時刻を知ることができるというのは以前NICTのページで読んだことがあったのですが「専用受信装置」というのがそうとうに高価なもののようだったのであんまり調べもせず私には手の出ないものだとあきらめていました。
ところが惑さんの記事を読んだらそんな大げさなものではなく素人にもそれなりに使えそうな感じです。俄然やる気が出てきました (^^)
詳しいことは惑さんの記事
「惑さん - テレホンJJY」
「惑さん - テレホンJJYにつないでみる Windows編」
「惑さん - テレホンJJYにつないでみるMac編」
にありますので以下それを前提とした話になります。
いちばんの課題は正確な秒のタイミングをどうやって知るかですが、これについては詳細な説明があります。
独立行政法人情報通信研究機構 - 日本標準時グループ
「電話回線による標準時提供(TEL-JJY) - 時刻送出のタイミング等」
つまり時刻情報を送出するときのタイミングから「正確な秒」を知ることができます。
時刻データ「HHMMSS[CR]」([CR] = 0x0d )が送出されるとき最後のバイト0x0dのストップビットの後端が正確な秒のタイミングになります。
RS232Cで送られてくる信号を分析すればよさそうです。
ただし後端と言ってもそこで信号レベルが変化するわけではありません。測り方としてはストップビットの前端から(ボーレートが2400の場合)1/2400秒後ということになります。最後に送られてくるデータは0x0dなのでスタートビット側から見ると“10110000”となっています。この“0”が四つ続いたあとのレベルが立ち上がるところがストップビットの前端です。

TEL-JJYへの接続をPCで行うとなると
電話線 --- モデム ---- RS232C ---- (シリアルUSB変換)---- PC
という構成になります。ここでRS232Cのところから信号を取り出して調べればいいはずです。
RS232Cはいろんな信号線がありますが受信はRXD、送信はTXDです。秒信号を知るにはRXDを監視します。
RS232C(準拠)は長いケーブルでのデータの伝送を目的にしているので雑音の影響を避けるため通常のデジタル回路のように電圧レベルではなく電流の向きで“0”、“1”を表します。
たぶんこんな回路を使えばよさそうです。

RXDの信号レベルはモデムによってかなり幅があると思います。最低±3Vで確実に動作し最高±15Vでも問題なく動作するように作るか自分の使っているモデムに合わせて調整します。
Out端子はPCのLine InなりICレコーダーなりに接続して録音し分析することにします。
さらに遅延時間を調べるときはデータ(キャラクター)を送信しエコーバックが戻ってくるまでの時間を測る必要があるので同様の回路をTXD側にも用意します。
(続く、次の記事を書く時期はガラクタ箱の状況によります)
(2013-11-06 15:13:31)
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回路図にみっともない間違い(左右のGNDが接続されていました)があったので差替えました。
(2013-11-06 17:43:31)
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RS232Cでデータを受信したときイベントが発生するようにしておけば上記のタイムチャート(?)から考えて「正しい秒」に非常に近いところでイベントが発生するように思います。
WindowsのAPIとか自由に使える方はぜひ試みていただければと思います。
(2013-11-06 19:13:01)
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関連記事
「時刻と時間」
JJY
「JJY受信機で作る高精度発振器と時刻標準 - はじめに」
「JJYの報時信号の送出方法」
「JJYを受信したい(要旨)」
「JJYの受信法」
電波時計モジュール
「JJYを受信する(訂正あり)」
「電波時計モジュールを使ってみた(1)」
「電波時計モジュールを使ってみた(2)」
「電波時計モジュールが「使えない」理由」
GPSモジュール
「GPS受信モジュールあれこれ」
「GPSモジュールを使ってみた」
「GPSとBPM
「JOAKとGPS」
「GPSモジュールを使ってみた(2)」
「GPS測位情報を聞いてみた」
「根性でGPS情報を読んでみた(訂正・補足あり)」
「GPS受信モジュール・まとめ」
うるう秒
「うるう秒の研究(補足あり)」
「無責任にうるう秒について考えてみた」
BPM
「受信機内部の遅延を調べる(補足あり)」
「続・受信機内部の遅延を調べる」
「光の速度は有限であること」
「光の速度が有限であること(2)」
TEL-JJY
「テレホンJJY(TEL-JJY)の「秒」の調べ方(追記あり)」
その他時刻標準
「謎が深まるスマホの117」
「ぜんぜん遅延していなかったスマホの117」
ところが惑さんの記事を読んだらそんな大げさなものではなく素人にもそれなりに使えそうな感じです。俄然やる気が出てきました (^^)
詳しいことは惑さんの記事
「惑さん - テレホンJJY」
「惑さん - テレホンJJYにつないでみる Windows編」
「惑さん - テレホンJJYにつないでみるMac編」
にありますので以下それを前提とした話になります。
いちばんの課題は正確な秒のタイミングをどうやって知るかですが、これについては詳細な説明があります。
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「電話回線による標準時提供(TEL-JJY) - 時刻送出のタイミング等」
つまり時刻情報を送出するときのタイミングから「正確な秒」を知ることができます。
時刻データ「HHMMSS[CR]」([CR] = 0x0d )が送出されるとき最後のバイト0x0dのストップビットの後端が正確な秒のタイミングになります。
RS232Cで送られてくる信号を分析すればよさそうです。
ただし後端と言ってもそこで信号レベルが変化するわけではありません。測り方としてはストップビットの前端から(ボーレートが2400の場合)1/2400秒後ということになります。最後に送られてくるデータは0x0dなのでスタートビット側から見ると“10110000”となっています。この“0”が四つ続いたあとのレベルが立ち上がるところがストップビットの前端です。

TEL-JJYへの接続をPCで行うとなると
電話線 --- モデム ---- RS232C ---- (シリアルUSB変換)---- PC
という構成になります。ここでRS232Cのところから信号を取り出して調べればいいはずです。
RS232Cはいろんな信号線がありますが受信はRXD、送信はTXDです。秒信号を知るにはRXDを監視します。
RS232C(準拠)は長いケーブルでのデータの伝送を目的にしているので雑音の影響を避けるため通常のデジタル回路のように電圧レベルではなく電流の向きで“0”、“1”を表します。
たぶんこんな回路を使えばよさそうです。

RXDの信号レベルはモデムによってかなり幅があると思います。最低±3Vで確実に動作し最高±15Vでも問題なく動作するように作るか自分の使っているモデムに合わせて調整します。
Out端子はPCのLine InなりICレコーダーなりに接続して録音し分析することにします。
さらに遅延時間を調べるときはデータ(キャラクター)を送信しエコーバックが戻ってくるまでの時間を測る必要があるので同様の回路をTXD側にも用意します。
(続く、次の記事を書く時期はガラクタ箱の状況によります)
(2013-11-06 15:13:31)
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回路図にみっともない間違い(左右のGNDが接続されていました)があったので差替えました。
(2013-11-06 17:43:31)
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RS232Cでデータを受信したときイベントが発生するようにしておけば上記のタイムチャート(?)から考えて「正しい秒」に非常に近いところでイベントが発生するように思います。
WindowsのAPIとか自由に使える方はぜひ試みていただければと思います。
(2013-11-06 19:13:01)
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