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2013年12月12日 (木)

満月っていつ?

今月満月になるのはいつか?

一瞬「理科年表」なり「天文年鑑」に書いてあるように思うのですが、理科年表なんかに書いてあるのは「満月」の時刻ではなくて「」の時刻ですね。

満月というのはお月様の全面が輝いている状態なんでしょうがそう定義してしまうとそういう状態というのは月食のとき(それも中心食)しかないわけできわめてまれな現象ということになります。

日常用語的には「月が満ちていって輝いている部分がもっとも大きく(広く)なったとき」でしょうか。

望は天文用語的には「太陽と月の黄経の差がぴったり180度になったとき」ですからその時刻が日常用語の満月になるかというとそうとは限らないでしょう。

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半月は「お月様のちょうど半分が輝いている状態」でしょうか。月はじょじょに満ちていったり欠けていったりするわけですからこれは毎月(毎朔望月)に確実に二回ありそうです。

天文用語的にはこれは上弦あるいは下弦に相当しますがこれらも定義としては太陽と月の黄経の差で定義されていますから上弦・下弦=半月とはならないでしょう。

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そこで先日作った

    「太陽と月の位置の計算(海洋情報部方式)

の式を利用して満月と望(あるいは下弦と半月)の時刻がどのくらい違うか調べてみました。

やり方は簡単で

満月

月の輝面比が最もおおきくなる(位相角がもっとも小さくなる)時刻を探す。
輝面比を目的セルにし時刻(を角度で表したもの)を変化させるセルにし輝面比が最大になるようにソルバーを実行します。

半月

月の輝面比が0.5になる(位相角が90度になる)時刻を探す。
輝面比を目的セルにし時刻(を角度で表したもの)を変化させるセルにし輝面比が0.5になるようにソルバーを実行します。

  「満月と半月_201312.xls

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望・満月は12月17日なんですが、望の時刻が18時28分なのに対し満月の時刻は17時56分と32分ほど早いです。


下弦・半月は12月25日になりますが下弦が22時48分なのに対し半月は23時6分と18分ほど遅いです。


満月の日にちと望の日にちが違うなんてことも起こりそうです。

もっとも満月の時刻も望の時刻も輝面比はどちらも0.999、下弦と半月の輝面比は0.501と0.500とわずかな違いです。これを見分けられるとは思えませんが....

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こういう記事を書くとぜったいツッコミが入ると思います。

それは地心から見たと仮定したときのことであって実際にわれわれが見る月の欠け方とは違うのではないか。

はい、そのとおりです。次は、東京で見た満月と半月はいつか、という話になります。

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  「月の視位置を計算で求めたい! (4)編集
  「太陽と月の位置の計算(海洋情報部方式)編集

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