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2013年12月13日 (金)

グリニッジ平均恒星時を求める

これまでいろんな計算をするのに国立天文台・暦象年表やNASA JPL Horizonsのデータを使ってきました。

こういうのを調べるのはけっこう手間なので計算で求められるものは計算で求めようとしています。月と太陽の位置を海洋情報部方式で計算しようというのもその一つです。

掩蔽計算にしてもそうなんですが計算のときグリニッジ視恒星時が必要になることが多いです。そこでこれも計算で求めてみようということでまずその前提になるグリニッジ平均恒星時を求めてみました。

グリニッジ平均恒星時(GMST=Greemwich Mean Sidereal Time)はいろんな計算式がありましたがいちばん精度が高そうに(長い期間にわたって使えそうに)見える

  福島登志夫編「天体の位置と運動」

にある式を使いました(時間の三次の項まであります)

  「GMST.xls

なお「平均恒星時」というのは「歳差の影響まで考慮してある」つまり「章動の影響は考慮していない」という意味です。

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このExcelのシートで実際に計算したら下記のようになりました。

暦象年表と比較すると0.001秒程度(角度で0.000005度程度)の差がありましたが掩蔽の計算だってこんな精度は必要ありませんから問題なく使えると思います。

ところで上記の書籍を見ると「グリニッジ恒星時は世界時UT1と関連付けられる量であり....」との記述があります。上の計算はdUT1を入力すればUT1で計算できるようになっているのですが「0.001秒の差」というのはdUT1=0.0[s]としてつまりUTCで計算したときのものです。今はdUT1=-0.1[s]ですからUT1で計算してしまうと0.1秒程度の差が発生してしまいます。
ひょっとして国立天文台と情報通信研究機構ではdUT1の値が違うのかなんてことも考え2011年6月1日(このときはdUT1=-0.6[s]でした)のものも計算してみたのですがおんなじでした。

すっきりしないのですが今はこれ以上わからないしまあ計算に使えるだけの精度で結果が求まっているのでこれを使うことにします。

なお検索ワードを見ていたら「地方恒星時の求め方」というのがありましたが地方恒星時は上で求めた値に経度をプラスするだけです。Excelのシートで言えばC6~e6のところに経度をプラスすればいいです。



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関連記事

  「月の視位置を計算で求めたい! (4)編集
  「太陽と月の位置の計算(海洋情報部方式)編集

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