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2014年1月 9日 (木)

Excelで天文計算

2015年版のExcelを作成しました。
  「ダウンロード Excel_Sun_Moon_Star_2015.xls (349.5K)
    (「月の赤経・赤緯・地心距離を求める(海洋情報部の計算式) 2015年版」)

  以下のものが含まれています(この記事に書いたものはひと通り揃っています)
  ・太陽の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・月の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・月の観測値から見た視位置(海洋情報部の計算式+α)
  ・恒星の星表位置から視位置を求めるシート
   有効数字8桁程度の精度があります。
   次の内容が追加されています。
   ICRS/ICRFからJ2000.0への変換
   年周光行差の厳密計算
   年周視差の厳密計算
   固有運動計算式の修正(ヒッパルコス星表ではcosδを掛けたものが星表にある)
   
  ・度分秒と小数の度の相互変換

  これまでの記事のリスト

    「趣味の天文計算・記事一覧

  恒星の位置計算は

    「恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで

  にまとめてあります。

  Excelで天文計算の最新の成果
    「アルデバラン食出現時刻早見地図(全国版、2015年11月26日)

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天文計算のブログやサイトも探せばたくさんあります。

新たに始める以上ひと様と差別化をはからなきゃいけないので「Excelでできる天文計算」というコンセプトのブログにしました。

「天文計算」と言うと太陽や月や惑星そして恒星の位置や軌道を計算するというテーマが多いようです。もちろんそういうことも書くのですがあんまり目にすることがない太陽・月の自転軸に関する計算や月の位相角・輝面比(輝面率)というようなものをどうやって求めるかまたデジカメの画像から未知の天体の赤経・赤緯を求めるというようなニッチな分野についても書いて行きたいと思います。また今や私のライフワークとなりつつある星食(掩蔽)の予測と観測についても少しずつ記事を書いて行くつもりです。

Excelで天文計算を行う上ですぐに問題になる度分秒・時分秒をどうやって度(ラジアン)に変換するかとかマトリックス計算をどうやって行うかというようなことも書きます。

志は壮大ですが、こんなこと一朝一夕に書けるわけはなく超長期計画です。とは言ってもすぐに度分秒を度に変換するにはどうしたらいいか知りたくてこのページにたどり着いたなんて方もいらっしゃると思うので今回は説明は抜きで基本的な計算についてExcelにしたものを公開することにします。

なぜこういう計算になるのか、計算する上でどういう点に気をつけなければならないのかは今後の記事でおいおい書いて行きます。

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天文計算の基本公式集

  「基本公式集_Ver.1.0.xls 」 (GoogleDrive)
  ダウンロード Excel_F10.xls (264.0K) (ココログ)
  ダウンロード Excel_Sun_Moon_Star_2015.xls (349.5K)

   ==>  「恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで
       「ダウンロード Excel_Sun_Moon_Star_2016.xls (398.0K)
        など

今回のExcelのファイルに含まれる内容は以下のとおりです。内容は可能なかぎりチェックしていますがぜったいに間違いがないということはないのでその点はご理解いただきますようお願いします。

シート「基本公式

ユリウス日、ユリウス世紀数を求める
太陽の視位置(赤経・赤緯・地心距離)を計算する
    (海洋情報部の計算式・係数によります、
     2013年1月1日~2014年12月31日で使えます)
月の視位置(赤経・赤緯・地心距離・視半径)を計算する
     (海洋情報部の計算式・係数によります、
      2013年1月1日~2014年12月31日で使えます)
極座標(赤経・赤緯)から方向余弦を求める
極座標(方位角・高度、時角・赤緯)から方向余弦を求める
方向余弦から極座標(赤経・赤緯)を求める
方向余弦から極座標(方位角・高度、時角・赤緯)を求める
座標(方向余弦、ベクトル)をx軸回りに回転する (1)
    行列(マトリックス)演算による方法
座標(方向余弦)をx軸回りに回転する (2)
    上と同じですが直接計算式を書いたものです。
座標(方向余弦)をy軸回りに回転する (1)
    行列(マトリックス)演算による方法
座標(方向余弦)をy軸回りに回転する (2)
    上と同じですが直接計算式を書いたものです。
座標(方向余弦)をz軸回りに回転する (1)
    行列(マトリックス)演算による方法
座標(方向余弦)をz軸回りに回転する (2)
    上と同じですが直接計算式を書いたものです。
平均黄道傾斜角を求める
グリニッジ平均恒星時を求める
章動を求める(主要項のみ)
    月・平均近点角
    太陽・平均近点角
    月・平均緯度引数
    月・太陽・平均離角
    月・平均昇交点経度
    真黄道傾斜角
グリニッジ視恒星時を求める
赤経・赤緯を黄経・黄緯に変換する
赤経・赤緯を黄経・黄緯に変換する(計算式を直接書いたもの)
黄経・黄緯を赤経・赤緯に変換する
黄経・黄緯を赤経・赤緯に変換する(計算式を直接書いたもの)
固有運動を適用する(「天体の位置計算」にある厳密な計算方法です)
一般歳差を適用する(J2000.0から平均位置へ)
章動を適用する(平均位置から真位置へ)
章動を適用する(平均位置から真位置へ)(「天体の位置計算」の簡略計算法)
年周視差(「天体の位置計算」にある簡易計算法です)
年周光行差を求める(「天体の位置計算」にある簡易計算法です)
大気差(国立天文台暦計算室にある簡易計算式)
地方恒星時(視恒星時、平均恒星時)
赤経・赤緯から時角・方位角・高度を求めます (1)
    教科書によくある式です。
赤経・赤緯から方位角・高度を求めます (2)
    時角と赤緯から方向余弦を求め
    北極との緯度の差だけy軸の回りに回転して方位角・高度を求めます。
赤経・赤緯から方位角・高度を求めます (3)
    赤経・赤緯から方向余弦を求め
    まず地方恒星時+πだけz軸回りに回転し
    次に北極都の緯度の差だけy軸回りに回転します。

 ※ 方位角・高度は大気差、極運動、日周光行差は考慮していません。

シート「度分秒・時分秒の変換

時分秒を小数の度に変換する
小数の度を時分秒に変換する
度分秒を小数の度に変換する
小数の度を度分秒に変換する

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