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2014年1月11日 (土)

観測地から見た月の視位置(赤経・赤緯)を計算する

2016年版のExcelシートを作りました。
  「太陽の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2016年版
  「月の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2016年版

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2015年版のExcelを作成しました。
  「ダウンロード Excel_Sun_Moon_Star_2015.xls (349.5K)
    (「月の赤経・赤緯・地心距離を求める(海洋情報部の計算式) 2015年版」)

  以下のものが含まれています。
  ・太陽の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・月の視位置(海洋情報部の計算式)
  ・月の観測値から見た視位置(海洋情報部の計算式+α)
  ・恒星の星表位置から視位置を求めるシート
   (有効数字8桁程度の精度があります)
  ・度分秒と小数の度の相互変換

関連
  「記事目次・趣味の天文計算
  「記事目次・掩蔽(星食)

(2014.11.25)
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Excelで天文計算・記事目次とリンク集

海洋情報部の計算式による方法にしても暦象年表にしても得られる月の赤経・赤緯は地心から見たものです。月は地球に近いのでとうぜん見る場所が違うと見える方向も違ってきます。

今回は地心から見た視位置を観測地から見た視位置に変換する方法です。

このような方法を使うことにします。

1. 月の赤経・赤緯を赤道直交座標に変換します。
2. 観測地の経度・緯度を赤道直交座標に変換します。
3. 1.から2.を引くと観測地から見た月の赤道直交座標が得られます。
   (春分点や天頂は地心から見ても観測地から見ても同じ方向です)
4. 月の観測地から見た赤道直交座標を極座標(赤経・赤緯)に変換します。

ここで2.には注意が必要です。一つは地球の形が球ではなく回転楕円体であることです。赤経・赤緯から方向余弦を求めるときと同じ式は使えません。

地球楕円体の赤道半径をa、離心率をeとするとき

卯酉線曲率半径

  N =a / sqrt( 1-e^2 * sin(φ)^2 )

を求めると地心直交座標は

  x = ( N + h ) * cos(φ)*cos(λ)
  y = ( N + h ) * cos(φ)*sin(λ)
  z = ( N * ( 1 - e^2) + h ) * sin(φ)

となります。

この式は理科年表他いろんな本にありますがどうしてこうなるか書いた本は見かけたことがないような。たぶんちゃんと考えればそんなに難しいことではないと思いますが....

もう一つは赤道直交座標に対して地球が回転していることです。これはいったん上の式を使って東経0度、北緯0度の方向をx軸として座標を求め地球の回転の分だけつまりグリニッジ視恒星時の分だけz軸(地軸)の回りに回転することにします。

以上の計算をExcelのシートにしました。

    ダウンロード Excel_Moon11.xls (366.5K)

Moon_11

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