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2014年7月 4日 (金)

星食観測用1PPS発光器取扱説明書 - 2

GPS受信モジュールGM-316を使った“1PPS発光器”の取扱説明書

  「星食観測用1PPS発光器取扱説明書 - 1

の続きです。

今回は電池やケーブルの接続方法です。

★ 電源

単4アルカリ乾電池3本あるいは単4ニッケル水素充電池3本のいずれかをお使いください。
いずれの場合も15時間以上の連続使用が可能と思われます。
アルカリ乾電池の場合特に“ブランド物”(?)を使うメリットはありません。百均のものをお使いください。
電源SWを切ると待機状態になります。待機状態を維持するため電池交換時以外は電池を取り外さないでください。待機電流は使用時の1/5000以下ととても小さいです。

電池交換の目安はアルカリ乾電池の場合とニッケル水素電池の場合は異なります。

未使用あるいはそれに近い電池を使ったとき緑色LEDの明るさは赤色LEDより若干明るく感じるように設定してあります。

ニッケル水素電池の場合は使用可能時間の直前までこの明るさが維持されます。緑色LEDが暗くなってきたと感じたらすぐに交換してください。しばらくはそのまま使うことができるのですがそうすると過放電に陥りやすいです。

アルカリ乾電池の場合は緑色LEDが(暗所で注意深く観察して)点灯しているのが確認できる間使用することができます。緑色LEDの点滅の確認が困難またはできなくなったら電池を交換してください。

いずれの場合も星食観測直前に電池の交換時期であることに気がついた場合はそのまま使用し星食観測後に電池を交換してもだいじょうぶでしょう。

緑色LEDが暗くなっても照射用LEDは十分な明るさが保たれるようになっています。

緑色LEDは気温が低い場合は気温が高いときより少し暗めになります。

★ 外部アンテナ

通常星食観測を行うような場所での利用では外部アンテナを接続する必要はないと思われますが、外部アンテナを接続するとより安定した受信ができます。

特に室内で使用する場合や電池交換後の最初の使用では外部アンテナの効果は大きいです。

外部アンテナのプラグは根本をしっかりとつかみまっすぐに抜き差ししてください。

外部アンテナの脱着時はそうとうな力が加わります。強度には相応の配慮をして作ってありますが頻繁に抜き差しを行うことはできるだけ避けてください

★ 1PPS照射用出力

LEDのついたツイステッドペア線のピンヘッダを奥側(左側)の3ピンのピンソケット(写真1参照)に挿入します。接続されていないピンが右側になるようにしてください(逆差し防止ができてなくて申し訳ないです)

接続される線の色は左側から、黒・白・未接続、となります(写真1)

必要に応じて接続部をテープ、添付の洗濯バサミ等で固定してください。洗濯バサミは紙テープを貼ってある側を下側(基板裏面)にします(写真2)

ただしケーブルを引っ掛ける(蹴飛ばす)ことが予想されるような利用形態のときは接続部は固定しないほうが安全です。これは何度も経験しました (^^;;

なおピンソケットのハンダ付け部分はエポキシ系接着剤で固めておくつもりだったのですが間に合いませんでした。これまた申し訳ないです m(._.)m
そう言えばLEDのリード線も固めてませんでした (;_;)

照射用LEDの明るさは本体右側の可変抵抗(スライダー)で調整できます。

照射用LEDの取り付け方や使用法については別途説明します。

★ 外部出力

測位情報と1PPS出力を電気信号として取り出すことができます。

3.5mmジャックのあるシールド線のピンヘッダを手前(右側)の4ピンのピンソケット(写真右側のソケット)に挿入します。接続されていないピンが左になるようにしてください。

接続される線の色は左側から、未接続・赤・銀・白、となります。

3.5mmジャックを利用してボイスレコーダ等と接続することができます。写真3に示したような信号が出力されています。上側=左チャンネルが測位情報、下側=右チャンネルが1PPS信号です。測位情報には時刻、経緯度、受信状態が含まれています。

3.5mmジャックにイヤホンを接続し信号を音として聞くこともできます。ただし1PPS信号を映像とともに録音しても時刻標準としての意味はあんまりありません(映像と音声にはずれがあるためです)
録音するなら測位情報の方が役に立つかもしれません。録音された測位情報から時刻や経緯度を読み取ることができるからです(録音の状態によってはできないこともあります)

ピンソケット、ピンヘッダの取扱上の注意事項は1PPS照射用出力と同様です。

外部出力はレベルが低く(1PPSが0.4Vp-p程度、測位情報は0.2Vp-p程度)PIC等に直接接続することはできません。
念のため書いておくとそもそもGM-316の測位情報(TXD出力)はPICを直接駆動するのに十分な電圧が出ていないようでPICと接続するときはコンパレーターを使った方がいいです。
そういう意味ではPICの入力として利用するときはこのソケットの外部出力をコンパレーターで受けてもまあおんなじでしょう。

写真1 ピンヘッダの接続方法
Imgp2077580


写真2 接続部の固定の仕方の一例
Imgp2085580


写真3 外部出力の信号波形
この写真の波形はボイスレコーダーで録音したものなので直流分がカットされています。じっさいはきれいなパルスが出力されています

Photo_2

参考
  「星食観測日本地域コーディネーター
  
 JCLO - [PDF版] 星食観測ハンドブック2014 発行のお知らせ

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コメント

洗濯バサミはそういうことだったんですね!
てっきり何かを束ねたてまとめたりするものだと思ってました(^^;

録音された測位情報から時刻や経緯度を読み取ることができるというのは、大昔のテープレコーダーを記憶媒体にしていたようなイメージですか?
一度だけPCリサイクル工場で見たことがあるだけなんですけど。。。

超マニアックな方法があります (^^;;
「池袋駅南口の天文計算 - 根性でGPS情報を読んでみた」
http://ameblo.jp/minami-guchi/entry-11640808620.html
録音状態にもよるのですがなれるとそこまで難しくはないです。
もしカメラに音声の外部入力ジャックがあればそこに1PPS発光器の「外部出力」を接続するという方法もあります。
これは安定して録音できるし波形もきれいなのでわりと簡単・確実に時刻を読み取れます。
一度ちゃんと録音できるか波形が(時刻が)読み取れるか確認しておくのは必要ですが、うまくいくようならスマホの代わりにこちらを録音しておくという方法も考えられます。
でもこういうのは弐号機完成までの“つなぎ”でしかないですね (^^;;

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