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2014年7月 2日 (水)

1PPS信号を音声で記録すると遅延するか?

1/1,000秒程度の精度で星食(潜入/出現)の時刻を記録しようとするとかなり細かいところまで気を配る必要があります。

LEDの発光で記録しようとすると次のようなところが記録の遅延の原因でしょうか。

1. GPS受信モジュールの信号がLEDに届くまでの時間
2. GPS受信モジュールの1PPS信号がLEDの光に変換されるまでの時間
3. 光がLEDからカメラのセンサーに届くまでの時間
4. 光が届いてカメラのセンサーがそれを検出するまでの時間

このうち4.は問題にならないはずです。この遅延は星や月の光に対しても同じように発生するはずだからです。
3.はLEDを対物レンズの直前においたようなケースでは同様に星や月の光に対しても同じように発生しますし、そうでないとしても光速が極めて大きいことを考えると問題にはなりません。
1. はケーブルでの信号の伝達速度によるわけですが、これも光速に近いと考えていいので無視してかまいません(ケーブルでの信号の早さは電磁気学の教科書なんかで取り上げられています。ついでに書いておくとこれはケーブルの中で電子の動く速度とは別の話です)
残るのは2.ですがLEDは非常に応答性がよくこれは1/1,000,000秒のオーダーでしょう。

結論として、光で記録するなら気にすることは何もない、ということになります。ただしカメラの画像の記録がどう行われているかは丁寧に調べておくことが必要です。

音で記録しようとなるとちょっと話が違ってきます。

1. GPS受信モジュールの信号がスピーカ/イヤフォンに届くまでの時間
2. GPS受信モジュールの1PPS信号が音に変換されるまでの時間
3. 音がマイクに届くまでの時間
4. 音がマイクで電気信号に変換されるまでの時間

さらに星食を記録した映像の音声トラックに1PPS信号を音にして記録するような場合は

5. 音声と映像のズレ(LEDのときの天体の光に対する4.の影響を含みます)

が問題になります。

1.はLEDのときと同じなので考えないとして3.は問題になります。音速は日常的に体験できるほど遅いからです。スピーカーとマイクが30cm離れていると1/1,000秒程度の遅延が発生します。

2.と3.が問題ですがよくわかりません。
そこで実際に測ってみました。

信号の立ち上がり。下が電気信号として記録したもの。上がイヤフォン/マイクをとおして記録したものです。イヤフォンとマイクは可能な限り近づけてあります。
イヤフォンはiPhoneのおまけ、マイクは秋月で買ったコンデンサーマイクです。
Gm316vssound1

じつはこの結果を見て意外でした (^^;;
信号の波形がなまってしまうのはとうぜんとして信号の立ち上がりの時刻に関してはまったくと言っていいほど遅延がありません。1/10,000秒以下でしょう。

立ち下がりをみています。
Gm316vssound2

これもなかなかのものです。

けっきょく映像と同時に1PPSを音声で記録するとしたら問題になるのは5.でしょうか。
5.を実測すると0.02秒から0.04秒程度あり、しかも毎回違うので手におえません。
これはPENTAX Q7の場合の話ですが音声と映像のずれの具体的な数値の例は
  「掩蔽観測報告・2014年5月4日 HIP33752(7.098)
にあります。

関連記事
  「GPS受信モジュールあれこれ
  「時刻標準について

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