はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 3
「はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 1」で買ってきたGPS受信モジュールの動作確認の仕方を書きましたので、今度は待望の1PPS信号を確認します。
(GE-612Tの1PPS出力にはちょっとおもしろい機能があります。「GPS受信モジュールGE-612Tのタイムパルス(Time Pulse)機能」)
最小限必要なところだけ示すとこんな感じです。もちろんTXDに接続したLEDはそのままにしておいてかまいません。というかそうしておいた方がいつでも動作していることを確認できるのでいいでしょう。
No.5 TIMEPULSEの1PPS出力は通常“Low”(ふつう0.4V以下)で毎正秒から0.1秒間だけ“High”(ふつう2.4V以上)になります。LEDを直接つないでも光るはずなので電流制限用の抵抗を入れてLEDを接続します。電流制限用の抵抗は数kΩ~10kΩくらいと控えめにしておきます。また電圧が低いのでLEDが赤色のものを使います。これだとあんまり電流は流れないのですがそれでも光っているのはちゃんと見えます。ビデオと同時に録画する1PPS発光としては暗すぎるのですがデータシートを見てもどのくらい電流が取り出せるかわからないのでムリをしないで使います。今は動作確認が目的ですから....
次の記事ではLEDを明るく光らせるにはどうすればいいかを書きます。実際問題として星食観測用の1PPS発光としては抵抗の値を調整すれば必要な明るさになると思います。
ただLEDを焼損したくらいなら「あれれ (^^;;」くらいで済みますがGPS受信モジュールが昇天したりするとしばらく立ち直れなくなると思います。「LEDを明るく光らせる方法」というのは「GPS受信モジュールにできるだけ負荷をかけない方法」と考えていただければと思います。
それから他のGPS受信モジュールで1PPS信号が極めて短時間(例えば1/1,000,000秒)しか出力されていないときの対策もちょっと書いてみます。
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補足
VCCとGNDの間には電解コンデンサーとセラミックコンデンサーを入れておいた方がいいでしょう。いつも無条件に入れているので回路図に書くのをつい忘れてしまいます (^^;;
具体的な1PPS、TXD信号の取り出し方については
「はじめてのGPS受信モジュール - GM-5157A - 概要」
が参考になると思います。
また測位情報のバックアップのやり方は
「GPS受信モジュールGE-612Tのバックアップ」
に書きました。
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関連
「時刻標準について」
「GPS受信モジュールあれこれ」
「GPS受信モジュールGM-316による星食(掩蔽)観測用1PPS発光 」
「GE-612T vs GM-316 1PPS対決 - GPS受信モジュール」
「GPS衛星の電波を失ったGM-316の1PPS出力はどうなる?」
「1PPS信号を音声で記録すると遅延するか?」
「星食観測でのGPS・1PPS信号の利用法 (1)」
「星食観測用1PPS発光器取扱説明書 - 1」
「星食観測用1PPS発光器取扱説明書 - 2」
「はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 1」 (動作確認)
「はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 2」 (配線の仕方)
「GPS受信モジュールGE-612Tのタイムパルス(Time Pulse)機能」
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コメント
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GE-612Tはとても小さいけど6ピンヘッダがついてて好いですね。
これなら変換基板を使ったり、半田付けもしやすそうです。以前の空中配線はつらいです;;
投稿: ほよほよ | 2014年7月 6日 (日) 16時09分
はい、これ、お勧めです (^^)
あえて欠点を挙げると、
1.動作電圧範囲が狭い。GM-316が3Vの幅があるのに対しGE-612Tはわずか0.3V幅。
2.消費電流が大きい。実測値でGM-316の1.5倍くらい。
3.電波を失うと直ちに1PPS停止。メッセージ中の時刻は消えてたような....
4.シールド(に相当するもの)が必要らしい。
とは言っても3.は私にとっては長所ですし他は機能的な問題というわけでもありません。
TIMEPULSE出力は1kHz出力ができるみたいです。周波数標準として使うときはPLLをロックさせやすいような気もします(そういうのは作ったことがないのでよくわかりませんが)
遊べる、あるいは、楽しめる、GPS受信モジュールだと思います。
投稿: セッピーナ | 2014年7月 6日 (日) 19時35分