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2014年7月26日 (土)

惑さんのいて座のスケッチ

前回の「「写真から星の座標を得る」アプリ」ではベガ周辺が写った写真をもとに話を進めたのですが、恒星の位置がわかりさえすればなんでもいいわけで今回は「惑さんのワクワク天体観察日記 - いて座」にあるスケッチをテーマにさせていただきました。

つまりさんのスケッチにある恒星の位置関係と星表(正確には視位置)の位置関係はどのくらい一致しているか調べてみようというある意味ちょっと趣味の悪い企画(?)です。

なお使ったExcelは前回と同じものですが画像上の位置としてではなく人間が見た感じ(つまり角度)で座標を表すように手直ししたものです。

このExcelファイルは現在恒星位置(視位置)の精度の改善(誤差0.00001度以下目標)とSVG出力の使い勝手の改良を行っており明日には作業が終了する予定ですのでそしたらダウンロードできるようにします。
完成したら「天文計算アプリの精度比較 - 恒星編」というさらに趣味の悪い企画も予定しています (^^)

------

手順も前回とおなじで

1. さんのスケッチから恒星位置を読みとります。
2. 得られた恒星位置からさんの眼球の向いていた方向を割り出します。
3. 眼球の向きをもとに星表データからそれぞれの恒星の見えるはずの方向を算出します。
4. スケッチにある恒星の位置と実際の恒星の位置を比較します。

となります。1.でほよほよさんのアプリの助けを借りることもおんなじです。

でやってみたらこんな結果が得られました。
黒い丸が計算上の視位置、赤い丸がさんのスケッチから拾った恒星の位置です。
今回は差を○○倍して表示するというのはやっていません。

1deg

図はHIP番号の後ろにα星とかβ星とかがすぐわかるようにアルファベットを追加してあります。α=A、β=B、γ=Gみたいな感じです。右下の“L”はいて座じゃなくてさそり座のλ星です。いて座のλ星はHIP90496の方です。

またα星とβ星を見損なったとのことでしたので参考までに位置を示してあります。

スケッチの視位置の平均の差は0.6度くらいでした。
τ星とζ星がちょっとずれています。この二つを除いてもう一度やてみたらこうなりました。
1extzdeg

τ星とζ星を除けばとてもいい一致を示しています。

誤差の平均は0.4度程度のようです。
これは渋川春海の観測精度と同じくらいではないでしょうか(渋川春海の観測精度が0.4度だったというのは先月の駿台天文講座で聞いた話しです。うろ覚えなんですが....)

これだけの精度が得られるというのは時間をかけて丁寧に目測されたのではないでしょうか。すごいことだと思います。ちょっと感動しました。

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参考

  「ほよほよのブログ - 画像処理の最初の一歩
  「ほよほよのブログ - 写真から星の座標を得るために -画像処理その2
  「ほよほよ - 写真から星の座標を得るために -画像処理その3
  「ほよほよのブログ - 写真から星の座標を得る - プログラム公開
  「ほよほよのブログ - 写真から星の座標を得る - ここまでのまとめ
  「ほよほよのブログ- 画像から読み取った座標を評価する
  「ほよほよのブログ- 画像から読み取った座標を評価する-その2
  「ほよほよのブログ- (追記あり)写真の座標から赤経・赤緯を求める-プログラム再公開
  「ほよほよのブログ- SIFT特徴量を計算する


関連

  「写真から未知の天体の赤経・赤緯を求める (1)
  「写真から未知の天体の赤経・赤緯を求める (2)
  「「写真から星の座標を得る」アプリ

  「デジカメで三角測量 (1)
  「デジカメで三角測量 (2)
  「デジカメで三角測量 (3)
  「デジカメで三角測量 (4)


  「「Excelによる天文計算」記事目次とリンク集

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天文計算」カテゴリの記事

コメント

ははは(笑)!
まさか keypoints を使うのは冗談だと思っていたら本当だったんですね^^。
惑さんの観測精度は高いんですね。これは面白い使い方です^^

何のネタかと思ったらこれは面白いですね(≧∇≦)
答え合わせみたいでいいですね(¬_¬)

ほよほよさん
さすがにそのままじゃムリだろうと思ってちょっと調整してからkeypointsを使いました。
そのまま使ったらどうだったんでしょう。
気になってきたのでやってみようと思います (^^)
でもこういうことを気軽にできるようにしてくれたkeypointsは偉大です \(^o^)/
いろんなことに応用できそうです。

惑さん
星表をもとに計算した結果と比較するとなるとどうしても、自分の方が正しい、というような上から目線的な表現になってしまい申し訳ないです m(._.)m
でも目測でこの精度はすばらしいと思います。
私ももっと修行しなくっちゃと思ってます。

惑さんの観測が渋川晴海なみに凄かったとは(*゚▽゚)ノ
絵がお上手だとこうしたところにも活かせるんですねぇ^^
素晴らしいです♪

渋川春海の観測精度、よく覚えてらっしゃいましたね!
私なんかよりよっぽど暗記も得意じゃないですか(^^;

後で考えたら渋川春海の観測精度は絶対的な位置の観測精度でしょうから比べたのは渋川春海に申しわけなかったかも (^^;;
でも惑さんの目測の精度が高いのは間違いありませんよね (^^)
そのうちスーフィーの星座の書にある星座絵でやってみようか、とか思い始めました (^^;;

星座の書は星座絵ありきでデフォルメされ過ぎてるじゃないですか(^^;
バイエルのウラノメトリアなら望遠鏡が発明される前の星図ですし、こっちの方が面白そうな気がします♪

なるほど、それはおもしろそうですね。
望遠鏡が発明されていない時代だから、なんて侮れない結果が出てきそうな気がしてきました。
機会があったらやってみたいと思います。
基本星像のみにしないといけないので前処理がちょっとやっかいそうです。

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