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2014年8月 3日 (日)

天文アプリの精度比較(恒星編) - Stellarium 0.12.3

最新のアプリ精度比較の表とグラフは
  「恒星視位置(赤経・赤緯)計算が間違ってました!
にあります。

 現時点(2016年8月)でもっとも正しい(=正確な)計算式は次の記事からダウンロードできるExcelファイルの”恒星の視位置”のシートにあるものです。

    
太陽の赤経・赤緯・地心距離をExcelで求める(海洋情報部の計算式) 2017年版

  詳細は次の記事にあります。
    「
恒星の視位置に対する固有運動と視線速度の影響

--------

昨日の記事

  「ステラナビゲータの視位置がヘンだと思うんだけど....

で(率直に言ってしまうと)ステラナビゲータ Ver.9.2bの視位置の計算は年周光行差の計算がバグっているんじゃないかと書いたのですがせっかく比較用のExcelを作ったので勢いで今度はStellarium 0.12.3の視位置を調べてみました。前回ファイルサイズを大きすぎてアップロードできなかったのでがんばってサイズを小さくしやっと限度(1,024kByte?)に収めました。

  「ダウンロード Excel_SRV_V1_3b_Cmp.xls (1020.0K)
  (このExcelファイルの固有運動計算には誤りがあります。
   正確にいうと星表の固有運動データの取り扱いが間違っています。
   詳しくは修正個所を含め「恒星視位置(赤経・赤緯)計算が間違ってました!」にあります
   修正版は作成中です。  2014.08.19)

同じようにシリウスの30日ごとの中央標準時0時の視位置を調べます。
_0803at

数字の羅列ではよくわからないので同じようにグラフにして調べます。
なおStellariumの赤経の表示は秒の単位です。これは度の小数でいうと0.005度程度の精度です。実質小数点以下二桁の精度しかありません。このことは精度比較をする上で頭に入れておいた方がいいと思います。

さてグラフはこうなっています(グラフはSVGで作成しておりSVGの作成も上のExcelファイルでできるようになっています)
_0803a


ひと目でわかるのは

  ステラリウムでは年周光行差の計算が行われていない

ことです。ただこのグラフを見る限り

  年周光行差を計算しているステラナビゲータよりしていないステラリウムの方が精度がいい

と言えなくもないです (^^;;

国立天文台の値と比較的よく一致している星表データをもとに教科書の計算式で行っている計算で年周光行差の計算をしないとどうなるかを調べてみました。黒い点線がそうです。右から左へ一方向に動いていきます。これは歳差でなんとなく波打って見えるのは章動の影響でしょう(まだそうだと確認はしていないです)

年周光行差は一年周期ですのでほぼ一年の期間をプロットした図ではグラフの開始点(1月1日)から終了点(12月27日)までの移動量が歳差(+章動)と見ていいでしょう。これはどれもだいたい一致しています。ステラリウムが若干短いのですがこれは上に書いたようにステラリウムは0.005度くらいの表示精度しかないので仕方がないことでしょう。ステラリウムの精度をこの縮尺(?)のグラフで比べることにはちょっとムリがあります。言葉を変えれば

ステラリウムの表示精度であれば年周光行差の計算をしてもあんまり意味がない

とも言えます。また

機能が盛りだくさんで表示桁数が多いからといって計算精度が高いとは限らない

という教訓も得られたと思います。

(「天文アプリ/サイトの計算精度ランキング(暫定版)」に続きます。)


関連
  「「Excelによる天文計算」記事目次とリンク集
  「ステラナビゲータの視位置がヘンだと思うんだけど....

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天文計算」カテゴリの記事

コメント

ついにグラフまでSVG!わかりやすい上にSVGはファイルサイズも小さいのがいいですね。
年周光行差の変化の仕方は以前書籍かネットでみたことがありましたが、改めてこうして知り合いの方から実際に計算して見せられると感激しますね。(←いろいろ直接質問しやすいですし^^)
遠い惑星も近い恒星も地球の一年に合わせて、ボールペンの試し書きのようなグルグル流れの軌跡を辿るのも面白いですね。
ここを知ったら、ステラナビゲータの開発者さんも参考にするかも知れませんね^^。

今回はstroke-dasharrayとかtransformというのを覚えました (^^)
グラフはいいですね。計算式を修正したあと数値を追いかけなくてもちらっと見るだけでOKかNGかだいたいわかりますから。違っていればいたでどこの計算がおかしいか見当がつきますし。
ステラナビゲータの件は私が何か勘違いしてるんじゃないだろうか、とか、リバース・エンジニアリング(?)だとクレームが来たらどうしよう、とか不安です (^^;;

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