予測図作成機能付き9月28日の土星食予想
「本日9月28日土星食予想図(札幌/仙台/東京)」
「本日9月28日土星食予想図(京都/福岡/鹿児島/(那覇))」
「本日9月28日の土星食予測図(大阪/神戸/広島/長崎)」
「本日9月28日の土星食予測図(水戸/宇都宮/前橋/さいたま/千葉/横浜)」
「本日9月28日の土星食予想図(北区/板橋区/練馬区/豊島区/文京区/新宿区)」
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9月28日の土星食もあと二ヶ月弱になりました。
すでに
「Excelで予測する9月28日の土星食」
として記事を書き予測用のExcelファイルもダウンロードできるようにしていたのですが、最近掩蔽予想図の作成ができるようになったので新たに記事を書きました。
なお作成した予想図は自由に使っていただいてかまいません。べつに私の記事へのリンクを貼ったりしていただかなくてもけっこうです。レイアウトが気に食わない方はExcelを修正して使ってください (^^;;
土星食の予測は国立天文台で調べることができますが予測の表の下の方に書いてあるように計算の前提は私のとたいして変わりません。だから下の方にリンクが貼ってあるExcelファイルをダウンロードしていただければ国立天文台とほぼ同等の精度で予測できます。違っても1秒程度でしょう。
“違っても一秒”というのは“国立天文台の予測と比べ違っても一秒”という意味です。実際の土星食とは数秒の違いはあたりまえにありますから注意してください。
恒星の場合(重星でもなければ)瞬間的に潜入あるいは出現しますが土星は大きさがありますのでだらだらと消え(あるいは現れ)ます。
札幌の例です。
左側が潜入について右側が出現についてのデータです。時刻は上側の大きめの数字が潜入の開始、出現の終了、下側の小さめの数字が潜入の終了、出現の開始です。
観測に支障がありそうなデータは赤い字で表示することにしているのですが、今回は太陽の高度が赤い字になってます。太陽高度がプラスの数字ですから白昼に食が起きることになります。まあ時刻を見れば歴然としていますが....
白昼の星と言うと倍率の高い(そしてそれに見合った口径の)望遠鏡を使うことになりますが、今回の場合はおおきさのある惑星ですからどちらかというと空気のきれいなそして薄いところを観測場所に選ぶのが先のような気がします。つまり標高の高い山とか....
経験のあることじゃないので自信を持って言えることじゃありませんが。
観測地はいくつか用意してありますが、新たに経度・緯度を入力することによって任意の観測地での予測が可能です。
なお、“予測図作成機能”と言っても都市を入力すればすぐに図が見られるわけじゃないです。“SVG”シートの着色した部分をコピーしてメモ帳などに貼り付け“Saturn.svg”というような名前で保存してください。そうすればInternet Explorerで見たりGIMPに取り込んだりできるようになります。
※ 予測シート“サマリー“の詳しい見方が必要な方は前回の記事を参考にしてください。
予測用Excelファイル
「Occult_Ver.4.6a_20140928Sat.xls」
目的
任意の経度・緯度・標高における2014年9月28日の土星食の潜入・出現時刻を求める
座標系
ICRS/ICRF、J2000.0座標系、平均位置、真位置、視位置(地心)、視位置(測心)
適用範囲
2014年9月28日の土星食に限りますが
「土星視位置」のシートにあるのと同様の手法で視位置の近似式を作ることによって
他の惑星食にも適用可能です。
2014年9月28日の土星食については南西諸島を除く日本全土で使えます。
(南西諸島でも計算は可能ですが十分な精度が得られない可能性があります)
計算手法
1.概略の食の時刻から観測地での月と土星の離角が最小となる時刻を求めます。
(最接近時刻)
2.最接近時刻の前後で「月と土星の離角」が「月と土星の視半径の和」
となる時刻を求めます(前:潜入開始、後:出現終了)
2.最接近時刻の前後で「月と土星の離角」が「月と土星の視半径の差」
となる時刻を求めます(前:潜入終了、後:出現開始)
精度
「国立天文台 - 天文情報センター」の予測時刻に比較し±1秒程度
(南西諸島を除く日本国内)
念のために書いておきますがこれはこのExcelファイルで予測した時刻と
実際の掩蔽の時刻の誤差が±1秒程度である、という意味ではありません。
「国立天文台 - 天文情報センター」の予測には次の断り書きがあります。
「潜入や出現の時刻については月縁の山や谷の影響により数秒のずれが生じます。」
私のも月縁の山や谷の影響は考慮していません。
なおどういうわけか最接近時刻は「国立天文台 - 天文情報センター」の値とはあんまり
よく一致していません。
備考・使用上の注意
この土星食に関しては「国立天文台 - 天文情報センター」の予測を使えば
必要な情報は入手できる思います。
今回のExcelシートは掩蔽予測の計算手法に問題がないことの検証用と受け取って
いただければと思います。
「国立天文台 - 天文情報センター - 暦計算室 - 暦象年表 - 惑星食」
掩蔽の予測と観測については
『「掩蔽(星食)の予測と観測」記事目次とリンク集』
に一覧があります。
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コメント
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本命がきましたね。
札幌では月のど真ん中を通過するわけですね。
日中雲が無ければいいんですが。
以前、木星が月に日中隠されたときは、晴れていても雲が多くて月自体発見できなかったことを覚えています。
投稿: ほよほよ | 2014年8月 6日 (水) 10時23分
はい、9月下旬の天気ってどうなんでしょう。
秋晴れだったらいいんですが....
そろそろ昼間の土星を見るトレーニングをしなくちゃと思っているのですが億劫で (^^;;
今回は日曜日ですし沖縄以外全国で見られるわけですが実際に見ることできる方はどのくらいいらっしゃるでしょうね。
投稿: セッピーナ | 2014年8月 6日 (水) 13時40分
こんばんわ(≧∇≦)
もうすでに準備されてるのですね〜
私も心配なのは昼間の土星が見えるのかってところです、、、
今のところどうやって導入するかも課題です^^;
投稿: 惑 | 2014年8月 6日 (水) 19時13分
当日は月を目標に....、と考えていたのですがこの月相だとお月様がまともに見えなかったりして.... (^^;;
事前にリハーサルをしておきたいのですが、白昼の惑星というと金星しか見たことがなくて。
まず金星と同じ手順で導入できないか試してみるつもりです。
投稿: セッピーナ | 2014年8月 6日 (水) 21時43分
先日、透明度が高かった時に日没前の土星を見てみましたけど、この状態でも結構厳しかったです;;
気流が悪かったせいもあると思いますけど、当日はお昼過ぎの日射を浴びてる反射望遠鏡で覗くわけですから、もっと悪いですよね。。。
鏡筒内にも太陽光が入りますし、少しでもコントラストが出るように太陽光を避けるための片側フードのようなものを作っておこうかと思いました(^^;
私ももう少し練習しておきます^^
投稿: sadaltemis | 2014年8月 9日 (土) 02時07分
太陽との離角を考えるとそうとう難しそうですね。
まず太陽の光は当たらないけれど月は見えるところを探した方がいいような気もしてきました。
いろいろ考えるとムリかなあとは思うのですがチャレンジはしてみたいと思います (^^)
投稿: | 2014年8月 9日 (土) 05時19分