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2014年8月30日 (土)

海面更正気圧を気象庁とくらべてみた - I2C大気圧温度センサーLPS331

台風18号の接近にともなう猛烈な気圧低下を測定してみました。

  「台風18号による東京の気圧変化 2014/10/05-06
  「台風19号による東京の気圧変化 2014/10/12-」 (観測中)

アメダスのデータとくらべても見劣りしません(もちろんhPaの単位での話です。東京管区気象台のデータと比べると海面気圧でだいたい0.3hPaくらい低めの値になっています。原因は調査中です)

海面更正気圧の計算方法については
  「海面更正気圧の計算法 - 気象庁「気象観測の手引」による
に、さらにこんなのも
  「海面更正気圧の計算結果を気象庁とくらべてみた - I2C大気圧センサーLPS25H+LPS331AP
書きました

(2014.10.06 09:30、2014.10.13 07:00、2015.02.23)
-------

引き続き観測中です。やっぱり“まぐれ”だったみたいです (^^;;
かといってそんな変な値じゃないです。これだったらぜんぜん文句はありません。
やっぱり気象庁(の近く)に行って測るべきかも。
(表には海面更生気圧とありますが正しくは海面更正気圧です)
201408311400




(2014.08.31)
-------

LPS331AP+PIC16F1938 で気圧計(+おまけの温度計)を作ってみたところなかなかの分解能があることがわかりました(「I2C大気圧センサーLPS331の驚くべき分解能」)

気圧計も測定器(?)ですからやっぱり精度が問題です。アメダスのデータと比較してみたらというきむしげさん(きむ茶工房ガレージハウス )のアドバイスをいただいたのでやってみました。
アメダスの気圧データって現地気圧それとも海面更正気圧?、と悩んだのですがこれはサダルテミスさん(星空のおぼえ方-ソラのソムリエから自由をめざす)から海面更正気圧だと教えていただきました。

つまりLPS331APから得られる気圧を海面更正気圧に変換して気象庁のデータと比べればいいことになります。幸い気象庁はわりと近いので東京のデータと比較することにします。

じつは昨夜もやってみたのですが気温じゃなくて室温を測ってしまったとか、海面更正気圧を理科年表を見ながら独自路線で計算するということをやったので今日はちゃんとやりました。海面更正気圧は気象庁の「気象観測の手引き[PDF:1,825KB] 」にある計算式を使いました。

午前9時の“現地気圧”は1011.4HPaでした。標高は星食観測の報告に必要なので正確な値を調べてあります。問題は温度で温度計によっててんでバラバラでした。データシート上の誤差が±0.3度とされているAM2321の値24.1度を使うことにします。棒温度計の温度と白金薄膜抵抗の抵抗値から求めた温度もふつうだいたいこれに一致します。このときは棒温度計の温度が1deg.Cくらい低くなっていますが、これには理由があります。この理由について書き始めると長くなるので興味のある方は最後の「余談」なんかご覧になって考えてください。一方LPS331APの温度ははっきり言ってデタラメです。

すみません。温度もまともでした。私の計算が間違ってました (^^;;  (2014.09.03)
(“まとも”というのは“正しい”というのとはちょっと違いますが)

一方気象庁発表(東京)は1014.9HPaでした。うちの方が低いのですが標高が24m違いますから低くてもおかしくはありません。さっそく海面更正気圧を計算してみました。
(表には海面更生気圧とありますが正しくは海面更正気圧です)
201408300900

なんと小数点以下一桁まで完全に一致しています \(^o^)/

まあ、まぐれ、偶然だとは思うのですが、考えてみるとデータシート上はTa=25deg.Cのときの精度は0.1HPaと書いてありましたから、このときの気温が24度であることを考えると一致しても当たり前なのかもしれません。

まぐれなのかほんとにそれだけの精度があるのかこれからの観測が楽しみです (^^)

上の取り消し線を入れたところは私の誤解でした。この精度は“relative”であって確度を言っているわけではありませんでした。この件、minさんからご指摘いただきました。ありがとうございました m(._.)m

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以下余談です。

今日は観測30分前に機材を屋外に出して環境になじませます。気温を測るって温度計の目盛りを読むだけと思っていたのですが実際にやってみるとそんなに簡単なものでないことがわかります。今はブレッドボードに回路を組んで、つまりセンサーもブレッドボードに配置しているのですが、そうすると測っているのは気温ではなくブレッドボードの温度ということになります。熱容量が極小のはずの白金薄膜抵抗よりずっと熱容量の大きい棒温度計の方が指示が安定するのが早かったりします。髪の毛のように細いリード線を伝ってブレッドボードにたまっていた熱がやりとりされているようです。
先日の「ミニ恒温槽の作成に向けて - 1」のときウレタンフォームでぐるぐる巻にしたのですが、事前に概算したほど温度が上がりませんでした。いろいろ考えたり計算したりしたらウレタンフォームより内部から引き出しているリード線の方が熱抵抗が小さいことがわかりました。リード線を通じてやりとりされる熱をあなどると痛い目にあいます (^^)

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関連

  「海面更正気圧の計算法 - 気象庁「気象観測の手引」による

  「I2Cのソース - PIC12F1822/16F1705/16F1938/18F26K22 - LCD(ACM1602)を例にして

  「PICでI2C - 大気圧・温度センサーLPS331APの使い方
  「PIC/I2C大気圧センサーLPS331APの測定値をSDカード(SPI)に記録する - はじめに
  「大気圧センサーLPS331APの正しい使い方
  「I2C大気圧温度センサーLPS331の驚くべき分解能
  「海面更正気圧を気象庁とくらべてみた - I2C大気圧温度センサーLPS331

  「PICでI2C - ADコンバーター・MCP3425の使い方
  「PICで平方根 - 白金薄膜抵抗で温度を測る
  「PICでI2C - 液晶(LCD)ディスプレイ(ACM1602N1-FLW-FBW)に表示する
  「PICでI2C - LCD(液晶)ディスプレイによる違い
  「PICでI2C - 1 (温度計を作る)
  「I2Cデバイス・アドレス一覧

  「サーミスタによる温度測定の精度
  「サーミスタ温度計の精度を調べる - 1
  「ミニ恒温槽の作成に向けて - 1
  「炭素皮膜抵抗の温度係数を測定する話

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参考

  「きむ茶工房ガレージハウス - PICの動かせ方入門はこちら - 16F1938覚書
  「きむ茶工房ガレージハウス - I2C通信の実験
  「きむ茶工房ガレージハウス - 気圧センサーで大気圧と標高を測定して見ます(MPL115A1)(MPL115A2)」
  「きむ茶工房ガレージハウス - 秋月電子I2C接続小型LCDモジュールに表示を行う

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コメント

気圧計まで作っちゃうのですね(゚0゚)
私のソラヨミマスターだと高度補正しないと正確なのは測れないので、セッピーナさんが作った気圧計のほうが精確なのかもしれません(≧∇≦)

線を4本つないでコマンドを送ると大気圧が返されますのでそれを表示するだけです。だから「作った」と言われると面映いです (^^;;
データシートを見ると25deg.Cでの精度は異常にいいんですが、これから寒くなるので精度がどう変化していくかそこが心配です。

こんにちは
今、LPS25Hの実験を行っているのですがぁ
LPS331APと並べて表示さています、
LPS331APに比べて、温度が1度程低い値で
気圧値が6hPa程高いのですよ、
如何いう事なんでしょうねぇ。
この後の検証はセッピーナさまよろしくお願いしますm(_ _)m

LPS25H、もう入手されましたか。
私も手に入れようと思っているのですがなかなか秋月に行く機会がなくて....
温度はどちらもおまけでしょうから1度の違いならなんてことないような気がしますが気圧が6hPaは違いすぎますね。MPL115A1でさえ2hPaくらの違いしかありませんでしたから。
ちょっと興味が湧いてきました (^^;;

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