2014年10月の星食(掩蔽)予測(予測図作成機能つき)
2014年12月の予測シートは
「明日12月8日5等星の掩蔽(星食、暗縁出現)」
の中にあります。
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11月の予測は
「2014年11月の星食(掩蔽)予測(予測図作成機能つき)」
にあります。
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掩蔽の予測と観測については
『「掩蔽(星食)の予測と観測」記事目次とリンク集』
に一覧があります。
10月8日の皆既月食中の掩蔽については
「本日10月8日の皆既日食中の8.8等星の星食(掩蔽)」
を参考にしてください。
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9月の予測はさぼってしまいました。申し訳ないです m(._.)m
今回は2014年10月分ですが
「恒星視位置(赤経・赤緯)計算が間違ってました!」
で発覚した固有運動の計算誤り(星表データの解釈誤り)を修正してあります。
これまでときどき妙に精度が悪いのがありました。そういうのが改善していればいいんですが....
いつもなら概要も用意するのですが、個数が多いのでひとまずExcelファイルのみダウンロードできるようにしました。
“解説”はいつも通りちゃんと入っています。
「ダウンロード Occult_Ver.4.7a_201410a.xls (896.0K)」
この予測は誤差は通常10秒以下に収まるはずですが接食あるいは接食に近い星食では使わないでください。
接食については詳しい資料がJCLOから提供されています。
「JCLO - [PDF版] 星食観測ハンドブック2014 発行のお知らせ」
また掩蔽予測のアプリもありますので一つ紹介しておきます。
「Occult v4.1.0 - Occultation Prediction Software by David Herald」
今月は個数は多いんですがぱっとしません。
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ただ10月8日は皆既月食です。かなり暗い恒星の掩蔽も観測できるはずです。
先日ファイルをアップロードしたとき皆既月食だということを忘れていて“月は明るく....”と書いてしまいましたが (^^;;
ファイルは修正したものを再アップしました。
(2014.10.04)
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前半だと10月5日の6等星の星食が(高度があんまりないのですが)西日本だと比較的観測しやすいでしょうか。
北海道と九州では掩蔽されません。でも九州では掩蔽されなくても沖縄では掩蔽されます。今月はこういうヘン(?)なのが多いです。計算の対象としてはおもしろいのですが確認が面倒です (^^;;
今月の目玉は10月16日早朝の星食でしょうか。5.2等星とけっこう明るく中国・関西・中部・東海の広い範囲で接食が見られるようです。
東京で見るとちょっと空が明るくなっているのですが5.2等星だから見られないこともないような気がします。東京だと恒星が月のすぐ近くをかすめていくだけですが。 <== 東京でも月の端っこに掩蔽されますので、それはそれで見ものかも。
接食観測に伊豆半島遠征というのもいいかもしれません。
接食予測は上にリンクを貼った「星食観測ハンドブック」に詳細な資料・説明があります。
接食に関しては私の予測は一切観測計画に使わないでください。接食を予測できるだけの精度はまだありません。
10月5日の星食。福岡で高度が16度です。
名古屋になると高度は10度でかなりきびしくなります。
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予測シートの使い方
※ 予測図の作り方は“SVG”のシートに説明があります。
まずどこで星食を見るのかを入力します。
例えばNo.7のところに入力する場合
H26のセルに観測場所名
I26のセルに経度
J26のセルに緯度
K26のセルに標高
です。観測場所が1km違うだけで潜入・出現の時刻は1秒とかそれ以上変化しますので経緯度はちゃんと入力した方がいいです。標高は1000mとか2000mでもない限りあんまり影響がないので0mでもかまいません。JCLOへの報告では標高はm単位で必要なのでちゃんと調べておいた方がいいと思いますが...
経緯度はWGS84/JGD2000でお願いします。こっちはJCLOに報告するときは0.1秒単位です。なお大きな望遠鏡のときは“望遠鏡の不動点”の経緯度・標高を報告するそうです。
入力が終わったら観測場所をセットします。
C24のセルがドロップダウンリストになっていますのでここから先ほど入力した観測場所を選びます。
C30のセルのドロップダウンリストから観測対象にする恒星を選べばすぐに予測が表示されます。
B39のセルもドロップダウンリストになっていてここで予測時刻の表示を0.1秒単位にすることができます。0.1秒単位になっているのは1km北に移動したらどれだけ予測時刻が変化するのか調べるようなときのためで今のシートの計算方法ではそれだけの精度はありません。数秒の誤差はあるものと思っていただいた方が無難です。撮影されるんでしたら30秒くらい前からお願いします。
まずC38/D38のところに注目します。左側は潜入、右側が出現になっていますがふつうこれが“暗縁潜入”あるいは“暗縁出現”になっていないと観測がむずかしいです。
ふつう満月(望)の前だと暗縁潜入/明縁出現、満月(望)の後だと明縁潜入/暗縁出現となります。
ときによって暗縁潜入/暗縁出現、明縁潜入/明縁出現ということもありえます。ただこういうケースは恒星が月をかすめていく接食に近くこのExcelシートでの予測時刻はあんまりあてになりません(もし使っていただけるのであれば下の方に“最接近時刻”というのがありますのでその時刻を中心に観測します)
逆に実際は接食気味の場合掩蔽が起きないとしてしまうケースもあります。最接近時の離角が小さいときは上に書いたJCLOの資料で接食限界線を確認した方がいいと思います。
C39/D39に予測時刻がありますのでスケジュールを確保します。
C40/D40にそのときの月の高度、D41に方位角が表示されますので観測可能な位置かどうか確かめます。
C45/D45の輝面比は月のどの程度が光っているかを示しています。この値が小さい方が観測しやすいのですが観測対象の恒星が明るければ観測できます。6等星より暗い恒星なんかだとこの輝面比0.8とか0.9になるとつらいです。
C47/D47に太陽の高度があります。これが-18度より大きいとかさらにプラスだとかなると空が明るくて観測が困難になります。これもいくつ以上だったらダメとかいうことではなく恒星の明るさとの見合いになります。
以下については基本的な用語を説明するとこうなります。
天頂は文字通り真上です。
天の北極というのは要するに北極星の方向です。天頂の方向と天の北極が一致するのは月が南中したときだけで南中前であれば天の北極の方向は天頂の方向の左側、南中後であれば天の北極の方向は天頂の方向の右側になります。
欠け際というのは月の明暗の境界なのですが、これは秤動によって位置(向き)がコロコロ変わります。
予測C42/D42に“北極方向角”というのがありますがこれは潜入あるいは出現する場所が天の北極の方向からみてどちらの方向にどれくらい離れているかを示しています。この角度は左回りになっています。90度であれば(天の北極を上としたとき)左真横、270度であれば右真横です。
そしてC44/D44に“カスプ角”というのがありますが、これが月の欠け際と潜入/出現する位置との関係を示しますので位置関係としてはいちばん重要と言うかわかりやすいと思います。
カスプ角というのは潜入点あるいは出現点に近い方の欠け際から反時計回りの角度を示しています。またカスプ角には掩蔽の起きる位置が明縁だったら最後に“B”、暗縁だったら“D”がつきます。“北極方向角”と見比べてどのあたりが潜入/出現の場所になるかを判断します。
例えば満月前で北極方向角が80度くらいの暗縁潜入のときカスプ角は80Dくらいになり、北極角が110度くらいであればカスプ角は-80Dくらいになります。欠け際は北極の方向とは異なりますので北極方向角からカスプ角を計算できるわけではないことに注意します。
上の例からわかると思いますがカスプ角(の絶対値)が90度に近ければ明るいところから一番遠いところで潜入/出現が起きます。もしカスプ角が0度に近ければ明暗境界のすぐ近くで潜入/出現が起きるので暗い恒星の場合とても見にくくなります。
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コメント
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ありがとうございます(≧∇≦)
今月も使わせていただきます\(^o^)/
まずは明日の星食ですが、時間が早いので挑戦出来るかが怪しいです、、、
投稿: 惑 | 2014年9月30日 (火) 19時18分
新システムで実績をつめればいいですね (^^)
明日は東京だと10度を切っているので厳しそうです。
方角的には観測しやすい方向ですし6等星なのでどのあたりの高度くらいまで観測可能なのかあたりをつける意味で1時間くらい前から追いかけてみたいと思っています。
投稿: セッピーナ | 2014年9月30日 (火) 19時48分
GM-316ゲットしようとしたのですが、在庫切れでした(ノ_<)
投稿: 惑 | 2014年10月 1日 (水) 08時03分
はい、GM-316は在庫切れというか製造中止品ではないでしょうか。
けっこうハンダ付けが難しいので品切れでかえってよかったかもしれません (^^;;
ご覧になったかと思いますが「GPSモジュールあれこれ」に機種ごとのメリット・デメリットというようなことを書いてありますので参考にしていただければと思います。
投稿: セッピーナ | 2014年10月 1日 (水) 13時12分
GE-612Tにすることにしました。
といっても今日はaitendoさんが社員旅行のようなので、一つ質問をしてからにしようと思います。
投稿: 惑 | 2014年10月 1日 (水) 13時36分
GE-612T、いろいろ遊べるのでおもしろいですよ。
I-PEX端子の外部アンテナが必要ですので注文するときは忘れずに!
1.27mm、2.54mmのピッチ変換基板もあった方が楽だと思います。
電源電圧の範囲が狭いのでそこだけ注意してくださいね。
投稿: セッピーナ | 2014年10月 1日 (水) 13時45分
あっ、ちょうどそのピッチ変換基板のことで問い合わせしました。
どらが合うのかよく分からなかったもので。
投稿: 惑 | 2014年10月 1日 (水) 16時28分
なるほど、そのあたりは抜かりはないわけですね (^^)
投稿: セッピーナ | 2014年10月 1日 (水) 19時25分