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2014年10月20日 (月)

星食動画集 - 木星の衛星の相互現象(相互食と掩蔽)

星食(掩蔽)動画集 - 火星・木星・土星編
星食(掩蔽)動画集 - 接食編 - Grazing Occultation

ときましたのでついでにガリレオ衛星の相互現象も探してみました。

これから何度も現象が起きますので観測時の参考にしてください。

予測(予報?)、観測方法、分析方法、結果の報告先等は

  「[PDF版] 星食観測ハンドブック2014 発行のお知らせ

から「星食観測ハンドブック2014」をダウンロードすると土星食の次、7ページ目から書いてあります。

ところで上記ハンドブックによればガリレオ衛星の相互現象はIOTAの管轄(?)じゃなくてIMCCE(パリ天文台天体力学・暦研究所)が扱っているそうですが国内の窓口(?)は星食と同じくJCLOだそうです。観測結果の解析方法なんかでわからないところがあるときは問い合わせれば親切に教えてもらえると思います。
イベントの時刻を知る方法は星食の場合実質GPS受信モジュールの1PPS出力を使うしかないのですが相互現象の場合はそこまでシビアではなさそうなので手元にある時計類で適切なものを使えばいいのではないかと思います(参考「時刻標準について」)

この記事に関しては現象順に並べてあります。
  mEn ...第m衛星が第n衛星を食した(Eclipse)
  mOn ...第m衛星が第n衛星を掩蔽した(Occult)

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    第1衛星 イオ(Io)
    第2衛星 エウロパ(Europa)
    第3衛星 ガニメデ(Ganymede)
    第4衛星 カリスト(Callisto)

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今年の分です。

ほよほよのブログ - 木星衛星の相互食
  “2月11日19時56分からエウロパがイオを部分的に隠す掩蔽(えんぺい)”

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Io Eclipses Europa 2009 Sept 12
(1E2) 16倍速。動画の最後に光度曲線のグラフがあります。
けっこうはっきりした減光があります。

Io eclipsa a Europa
PHEMU registgrado el 03-10-09 a las 20:16 UT
Equipo Meade ETX.125 con reductor de focal 0.5x y cámara Mintron 12V6H-EX
Curva de luz obtenida con Limovie
(1E2) 画像の状態はあんまりよくないのですが最後に光度曲線があります。

Io eclipses Europa (2009/09/01)
Io partially eclipses Europa.
Technical data in the video.
(1E2) f=8000mmとか書いてあります (^^)

2009 July 29 - Ganymede eclipses Io
(3E1) 減光ははっきりしています。16xでの再生のようですから長時間の撮影がつらそうです。

Callisto eclipses Io, 2009 May16   
(4E1) これは8倍速です。

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Io occults Europa (2009/08/15)
   
(1O2P) 最後の“P”は部分的な掩蔽という意味です。
撮影データが動画の冒頭にあります。

Europa occulta Io
Time lapse vieo at 25X of the occultation of Io by Europa (satellites of Jupiter) on 27 May 2009, 00:53 UTC.
(2O1) こうやって見ると掩蔽の観測はなかなかたいへんそうです。

Jupiter 203P Europa Occults Ganymede - 23rd May 2007
(2O3) 動画の最後に光度曲線があります。
これを見ると掩蔽の場合数値的な結果を出すのはなかなかたいへんなのかも。


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掩蔽の予測と観測全般については

  『「掩蔽(星食)の予測と観測」記事目次とリンク集

に、2014年10月の星食の予測については

  「2014年10月の星食(掩蔽)予測(予測図作成機能つき)」 (予測用Excelシート付き)

にあります。いずれの記事にも参考となるサイトへのリンク等ついています。

それから星食など日時が逃せないものはツィートすることにしました。
  @Seppina1

Twitterのリンクの張り方がよくわからなくて (^^;;

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掩蔽(星食)」カテゴリの記事

コメント

これだけ木星を大きく写すとなると、それなりの倍率が必要っぽいですね。
しばらく星食もないので確認がてら木星の相互食もいいかなと思ったんですけど、結構難しそうですね。

あれ、そう言えば木星がけっこう大きく写ってますね。
これからもっと焦点距離が短い動画を探してきます (^^)
ただ感覚的にはカメラレンズでもどうにかなりそうな気もするのですが....

木星の相互食、色々と考えてたら煮詰まって来ました(ノ_<)
現象時間が141分もあるので、自動追尾してくれないと大変そうです( ;´Д`)
さらにデジカメの動画撮影機能が20分しかないので7個に分けて撮影しないと収まり切らないです、、、。
もっと言えばデジカメなので動画撮影向けじゃないわけで、140分も撮影し続けて大丈夫なのだろうか、などなど、、、

それならwebカメラ(CCD)だったらどうだろうと考えてたら、CCDとCMOSの違いが気になってしまい、、調べいるうちにカメラも自作したほうがいいのではないかと思ったりして収拾がつかなくなってきました^^;

10月31日のって確か開始が地平線下?
終わりの頃だけでもつまみ食い的に撮ってみたいとは思うのですが木星がどの程度見えるロケーションが確保できるかが最大の問題になりそうです。
カメラ自作ということはWAT-100Nとかそういうのでしょうか。
私は、お値段が、というのもあるのですがそれ以上に面倒くさそうで (^^;;
でもlimovieの機能がフルに使えるというの魅力的ですね。

少し考えたのが、秋月にモノクロCCDのモジュールが売っていたので、これはどうなんだろうって考えてみました。
でも、やっぱり私だとまだ作れる気がしません(ノ_<)

そう言えば秋月でも売ってますね。
ビデオケーブルを接続するだけみたいだから使うのは簡単そうですが、持ち運びができるビデオレコーダーは持ってないし私にはけっきょく高い買い物につきそうです (^^;;
ああいうのって感度はどうなんでしょう。
(買う気はないのですが)WAT-100Nの資料を見てみたら「•最低被写体照度:0.001 lx. F1.4」と書いてありました。天体観測用とか流星観測用とか書いてあるのでこのくらいの感度は必要ってことなんでしょうね。

最低被写体照度というところで比較すればいいのですね(≧∇≦)
ちょっと調べてみます。

はい。
ただこれはレンズ込みの値みたいなので
0.001 lx. F1.4
0.002 lx. F2.0
0.004 lx. F2.8
はCCDとしては全部同じ感度ということになるのだと思います。


vixenのCCDだと0.01luxでF1.2でした。
以外といい線いくような気がしてきました(¬_¬)

ところで、赤外線小型カメラでも星って映るんでしょうか?^^;

0.001lx F1.4 と 0.01lx F1.2 だと光度等級で2.5くらい違ってきそうな気がしますがどんなものなんでしょう。
そもそも 0.001lx F1.4 というのがどのくらいの感度かわかっていなくて (^^;;
星食観測に限って言えば赤外線はやめた方がいいと思います。設定できるEV値に限度があるのでつらいと思います。
赤外線で星空を撮ったことがあるんですがそうとう露出をかけているのに何も写っていませんでした。

赤外線だと上手く写らないのですね(ノ_<)

今、直近でやれるとしたら眼視観測しかないのかもしれないです、、、。
眼視観測だと先日セッピーナさんに教えてもらった客観性=再現性がないと思うと、どうしようか悩んでいました。
ちょうどWikipediaの"実験ノート"と"科学的方法"というページが面白いので読んでいました。

どうにかして科学的に眼視観測出来る方法はないのか、もう少し考えてみます。

「実験ノート」と「科学的方法」を読んでました (^^;;
「科学的方法」は確か「反証可能性」について調べたとき読んだような気がしますがあらためて読むと興味深いです。
何が正しいということではないと思いますが少なくともこういうことに対して問題意識を持つことはたいせつですよね。
光電観測の前は科学者だって眼視観測をしたわけですし、眼視観測だから科学的ではないということではないでしょうし、おっしゃるとおり"科学的な眼視観測”とは何かということを考えたり実践することが重要なんだと思います。
赤外線はなかなかじゃじゃ馬です (^^;;
赤外線写真については「新発見」があったのですが記事にするのを忘れていたのを思い出しました (^^)

星食ハンドブックにある相馬先生の星食観測の意義(星食ビデオ観測研究会でも実際にお話されていたテーマですが)を何度も読み返していると、星食観測の意義は時代によって変わってきていて、現在ではヒッパルコスの固有運動の誤差解決、かぐやによる月縁データの誤差・精度調査、重星の発見などに焦点があてられていて、重星の発見はビデオ観測でしか無理だとは思いますが、前者2つは眼視観測でも可能なのではないかと思いました。
1人の観測者では確かに実証性、客観性は少ないかもしれません。
ですが、変光星の観測に参加したときに(このときも眼視観測でしたが)複数の方たちのデータがあったために、高度曲線が作られて、点が線となり科学的証拠として残ったのを実感しました。

また、星食ハンドブックの9ページにある接食観測のグレージング観測に渡部さんからお誘いがあったのですがメールを見逃してしまい参加出来ずに終わってしまったことがありました(ノ_-。)
といいましても、このときの接食観測も失敗したので、参加していてもデータは得られなかったわけですけど、、、。
このグレージング観測では眼視観測の方もいて、データを取得でき、天文年鑑にも掲載されました。
そう考えると、眼視観測でもいいからデータを欲しいというのがJCLO(IOTA)が求めていることなのではないかと推測しました。

ですので、何が言いたいかといいますと、科学的実験の一部として役に立てるのかなということでビデオ観測が出来るようになるまで、焦らずとも眼視観測を継続しようかなと決意したわけです(≧∇≦)

あらためて自分の星食観測の目的は何かと考えてみました。
潜入/出現のときのワクワクドキドキが楽しいというのが一番かもしれません (^^;;
それから自分の“理論”の検証でしょうか。
天体の位置計算というのはいくら精度を高めてやってもやってもそれが正しいかどうか検証する手段はアマチュアにはありません。実際天文計算について書いている方の記事を読んでも計算自体を楽しんでいるだけという方が多いような気がします。計算は正確そうだけどこれじゃ実用(=実際の星表データを使って現実の恒星の位置を計算する)はできないんじゃないかと思えるようなものも見かけましたから。
ただ星食の予測だけは別で、自分ではいくら正しく計算しているつもりでもまだ精度が足りなくてアマチュアの天文計算では唯一実用的というか実際的な意味がある分野のように思います。
O-Cで言うと観測は条件次第では0.02くらいまで実現できるが計算はまだ0.5も達成できておらずまだまだ修行が足りないという感じでしょうか (^^;;
もちろん自分の観測結果が専門家の研究のお役に立てればうれしいので観測結果はJCLOに報告しています。先日のωLeoの件で気がついたのですが星食観測をやっている方は多くはないようで一つ一つの観測にそれだけ重みがあるとも言えると思います。ただそう考えると責任重大でもっと観測精度をあげなきゃまずいよなあとも思っています。かぐやのデータと同じくらいの精度(分解能)が目標です (^^)

ワクワクドキドキは私も同じですね〜(≧∇≦)
セッピーナさんの理論の検証は、まさに科学的方法ですね\(^o^)/
私はまだ理論を考えられるほどにはなってないので、観測データを得ることが主なのかもしれません。

ところで、例のRC回路の実験取り掛かり始めました(¬_¬)
今まで以上に科学的にやれるように努力します( ̄^ ̄)ゞ

RC回路の成果、期待しています (^^)
私はまず例のサーミスタの方からやってみます。
もっともやる前から敗色濃厚ですが (^^;;

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