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2014年10月18日 (土)

大気圧センサーLPS331APの正しい使い方

この記事はLPS331APの測定結果をどう解釈すべきかというような内容の記事です。
PICでLPS331APを使うときどういうプログラムを書けばいいのかというようなことは

  「PICでI2C - 大気圧・温度センサーLPS331APの使い方
  「PIC/I2C大気圧センサーLPS331APの測定値をSDカード(SPI)に記録する - はじめに

にあります。
また精度にこだわりたい方は私の記事よりデータシートをよく読んだ方がいいと思います。データの取得方法についてはいろんな設定が可能です。これは上の記事には書いていません(書くつもりはあるのですが)

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この記事に書いた測定結果の変動はその後の類似機種の測定結果との比較によると大半がデバイスのノイズによるものと思われます。

  「I2C/SPI大気圧センサーLPS25HとLPS331APの精度を比較する - 2 分解能

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先日の「台風19号による東京の気圧変化(拡大版)」でどこが最低気圧だかわからないという話を書きました。

実際に気圧が変化したのかノイズなのかよくわからないということですが、センサーの示す気圧の変化は三つに分けて考えた方がよさそうです。

1. 気圧分布、気圧配置の変化に伴う気圧の変化
2. 気圧計の置かれた状況に依存する気圧変化
3. 気圧センサー自体のノイズ

2.はいろいろあると思います。風が強ければ設置の仕方によってはピトー管的圧力が発生します。台風のときなどはこれはバカにできません。
室内においていれば換気扇を回したとか近くでプロペラみたいなのを回っていたということで影響を受けるかもしれません。音も気圧の変化ですから特に超低周波騒音みたいなのはけっこう影響ありそうです。

1.は緩やかな変化、3.は比較的早い変化になると思いますが、2.はゆるやかな変化から早い変化までいろいろあるでしょう。
ということで2.と3.を分離するのは難しい面があるのですが、あれこれ考えていても仕方がないのでまず4秒おきに気圧を測定しどう変化しているかを調べてみました。
Noise_1

0.1hPaくらいの振動が常にみられ時には0.2hPaくらい変化するようです。

今は上の1.を調べる目的に1分~4分間隔くらいで測定しているのですが、これはあんまりいいやり方ではなさそうです。

1分おきに測定してグラフにすると次の図の緑色の線のようになってしまいます。
Noise_2

ノイズ(上の2.または3.)の影響で上下に振れたときに測定すれば実際より高いあるいは低い気圧になってしまいます。

移動平均をとれば変化はゆるやかになり、なんとなく正しい値を示すように思えます。青色の線がそれです。表示点の前後あわせて10回(40秒間)の平均をとったものです。
Noise_3

ただよく見るとこれでもまだ細かい上下動が見られます。

これは実際の気圧の変化なのか、それともノイズなのか?

まだまだ実験が必要なようです。

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関連
  「PICでI2C - 大気圧・温度センサーLPS331APの使い方
  「I2C大気圧センサーLPS331の驚くべき分解能
  「I2C大気圧温度センサーLPS331 - 海面更正気圧を気象庁とくらべてみた

  「台風18号による東京の気圧変化 2014/10/05-06
  「海面更正気圧を気象庁とくらべてみた - I2C大気圧温度センサーLPS331

  「温度センサー3種の精度比較(摂氏0度~40度編)
  「PICでI2C - 温度センサーLP331APとAM2321の精度比較
  「I2C大気圧センサーLPS331の分解能はほんとうに高いのか?(温度編)

  「I2Cデバイス・アドレス一覧
  「同じアドレスのI2Cデバイスを使う
  「PICで平方根 - 白金薄膜抵抗で温度を測る
  「PICでI2C - 1 (温度計を作る)
  「PICでI2C - 液晶(LCD)ディスプレイ(ACM1602N1-FLW-FBW)に表示する
  「PICでI2C - LCD(液晶)ディスプレイによる違い
  「I2C大気圧センサーLPS331の驚くべき分解能

  「炭素皮膜抵抗の温度係数を測定する話
  「サーミスタによる温度測定の精度
  「サーミスタ温度計の精度を調べる - 1
  「ミニ恒温槽の作成に向けて - 1

参考

きむ茶工房ガレージハウス - PICの動かせ方入門はこちら - 16F1938覚書
きむ茶工房ガレージハウス - I2C通信の実験
きむ茶工房ガレージハウス - 気圧センサーで大気圧と標高を測定して見ます(MPL115A1)(MPL115A2)」

以上は予習として拝見していたのですが、とても参考になります。他にも勉強になる記事が多いです。
私の記事を読んでI2Cのセンサーを使って温度計とか気圧計とかそういうものを作りたくなった方も実際に作られるときはこちらを読まれた方がいいと思います。

関連
  「I2C大気圧センサーLPS331の驚くべき分解能
  「I2C大気圧温度センサーLPS331 - 海面更正気圧を気象庁とくらべてみた
  「台風18号による東京の気圧変化 2014/10/05-06
  「台風19号による東京の気圧変化 2014/10/12-

  「PICでI2C - ADコンバーター・MCP3425の使い方
  「I2Cデバイス・アドレス一覧
  「PICで平方根 - 白金薄膜抵抗で温度を測る
  「PICでI2C - 1 (温度計を作る)
  「PICでI2C - 液晶(LCD)ディスプレイ(ACM1602N1-FLW-FBW)に表示する
  「PICでI2C - LCD(液晶)ディスプレイによる違い
  「炭素皮膜抵抗の温度係数を測定する話
  「サーミスタによる温度測定の精度
  「サーミスタ温度計の精度を調べる - 1
  「ミニ恒温槽の作成に向けて - 1

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コメント

こんばんは。
前にも書きましたが、LPS331APで10月12日から観測しています。
近くの気象官署の気圧から推定した現地気圧と毎時比較していますが、
当初-1.5hPa位だった誤差がだんだんと変動して行き、今では+0.3程度まで来ました。
一定値に収束するのかと思っていましたが、今のところ収束する気配はありません。
このままどこまで変動していくのか見極めたいと思います。

その節は誤りをご指摘いただきありがとうございました m(._.)m
ひとまず気がついた範囲は記事を訂正しておきました。
0.3hPaだったらもう十分なんじゃないでしょうか (^^)
私は今「真の気圧とは何か」ということで煮詰まっています (^^;;
ところでご存知かもしれませんが
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php
で10分ごとの観測データを知ることができますよ。

いえ、あら探しをしたわけではないんです(汗)

測定値の細かな振動は、2つのLPS331APの測定値を比較すれば
ノイズかそうでないかはわかるような気がします。

はい、LPS331APを二つ並べて値を比較するというのはぜひやってみたいと思っています。
MPL115と比較するというのはやったことがあるのですが、あれは分解能が不足していてちょっと物足りないです。
最近気象的な意味の気圧だけではなくてそれ以外の要因での気圧の変化というのにとても興味が出てきました (^^)
それから私はあんまり“お付き合い”みたいなのはやっていないので事実誤認があっても指摘していただける方はほとんどなくてそういう意味では事実関係や計算の誤りを指摘していただくのはたいへんありがたいことだと思っています。
「実用的な記事」をめざしているので記事の正確さは重要だと思っています。気が付かれたことがありましたらなんなりとお知らせいただければうれしいです。

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