じつはふたご座流星群じゃなかった(?)14日の流星
三つのふたご座流星群(のつもりの)流星の画像とそれから得られた出現点・消失点の座標を記事にしました。そこで今度はそれらから流星群の放射点(輻射点)を調べてみようとしました。そしたら一個あやしい流星が....
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あらためて計算に使ったExcelファイルを含めて記事にしたいと思いますが、こんな方法で放射点を見つけようとしました。
まず放射点を適当に決めます(例えば理科年表にある赤経113度、赤緯33度)
放射点と流星の出現・消失点の座標に対して次のような操作を加えます。
(天頂をz軸、春分点の方向をx軸、それらに直交する方向をy軸とします)
1. z軸の周りに回転し放射点の経度が0になるようにします。
2. y軸の周りに放射点の緯度が90度になるように回転します。
こうした後これを上の方から(z軸の方から)見ると中心に放射点があり流星の軌跡は(もしそれが放射点の方向から地球に進入したものであれば)中心から放射状に見えるはずです。もし放射状に見えなければすべての流星の軌跡が放射状に見えるように回転角を調整すればその回転角から放射点の座標が求められるはずです。
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ということで三つの流星のデータから放射点を見つけようとしたのですが、うまく行きません。原因を調べようと思って結果をグラフにしてみたらこんなことになっていました。
14日22時16分の流星No.1は確かに放射点から放射状の線になっているように見えます。15日02時17分の流星No.3も(ちょっとずれているようですが)放射点の方向から流れているように見えます。
ところが14日23時31分の流星No.2はどうも方向が違うようです。
あたらめて画像(「ふたご座流星群・観測結果報告 - 2」)を見ると確かに方向がヘンです。
ふたご座流星群でもこの程度のずれ(?)はあるものなのか、それともふたご座流星群とは無関係の散在流星だったのか、もし教えてくださる方がいらっしゃったらうれしいです。
放射点の計算は(ちょっとさびしいですが)二個の流星だけでやってみようと思います。
関連
「流星経路計算・記事一覧」
「ふたご座流星群・観測結果報告 - 1」
「ふたご座流星群・観測結果報告 - 2」
「ふたご座流星群・観測結果報告 - 3」
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