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2014年12月14日 (日)

アマチュアでも固有運動や年周視差が観測できそうな恒星(2) はくちょう座61番星

バーナード星は暗すぎてどこにあるかよくわからないということでまずシリウスを考えたのですがこれはこれで明るすぎるような気がします。明るすぎると星像が大きくなり座標を正確に比較するあるいは算出するのが難しそうです。

そこでこんどははくちょう座61番星です。

しかしながら肉眼で見えるという条件であれば、はくちょう座61番星は今なお最も大きな固有運動を持つ恒星である。」(Wikipedia)

ということで手頃な選択だと思います。

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まず固有運動+年周視差の様子をみてみましょう。来年一年間の動きです。
座標はJ2000.0によります。J2000.0ということは他の恒星との相対的な動きを示していると考えていいです。
Pm_61cygni


少なくとも固有運動に関してとても観測しやすそうです。ちなみにシリウスはこうでした。

Pm_sirius2_2

グラフの縮尺は同じですから固有運動に限ればはくちょう座61番星の観測のしやすさがわかると思います。

ところではくちょう座61番星は連星です。上にあるのは“A”の方です。もちろんBの方は動きは(ほとんど)同じです。
Pm_61b_cygni

なぜ連星なのに二つのグラフに分けたかというと連星を構成する二つの恒星が固有運動(と年周視差)に比べてあまりにも離れすぎているからです。

これまでの縮尺は無視し無理やり二つの恒星を一つのグラフにするとこうなります。縮尺はこれまでのグラフの1/5くらいになっています。
Pm_61ab_cygni

はくちょう座61番星は(肉眼で見えたとしても)ひとつの恒星に見えるはずです。それを考えるといかに固有運動そして年周視差による動きがいかに小さいかわかっていただけると思います。
このグラフをご覧になるとどの程度の機材があれば固有運動(と年周視差)がわかるような写真を撮ることができるか感覚的にわかっていただけるのではないかと思います。

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コメント

もう計算できてるのですね!
年周視差のためにはシーズンに撮るだけじゃなくて一年を通じて撮らないとダメなわけですね^^;

年周視差は考えれば考えるほど難しそうですね。
目で見て年周視差がすぐにわかるようなものを用意できるというのは“アマチュア”の観測の最高峰じゃないでしょうか。
そのあためには赤経が増減する半年ごとに写真を撮らなきゃいけないわけですが、その違いはほんの僅かでしかありませんんし。

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