GPS受信モジュールGE-612Tのタイムパルス(Time Pulse)機能
掩蔽観測に使うのが目的ですからGPS受信モジュールは1PPS出力機能があるものしか使いません。
その中の一つ(今は予備機になってしまった)GE-612Tはちょっと変わっています。1PPSというピンがありません。そのかわり“Time Pulse”というピンがあります。
これがけっこう遊べるという話が今回のテーマです。
最近(2015年11月)こんなことも始めました。
「高精度発振器をGPS受信モジュールとPLLで作る - はじめに」
発振周波数10MHzくらいの高精度発振器を作ろうという試みです。
またその後もっと高い周波数まで出力できることがわかりました。
「2MHzを(10MHzも!)出力できるGPS受信モジュールGE-612T(u-blox6/LEA-6)」
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1PPSという名前じゃなくてTime Pulseという名前がついているのには理由があります。
注意事項を含めたもっと詳しい説明が
「GPS受信モジュールGE-612Tからの1kHz出力 - u-blox/u-centerを使う」
にあります。
めったに使わないu-centerを起動します。
メニューのViewの中にConfiguration Viewというのがあります。その中にTP(Time Pulse)があるのでこれを選びます。
GE-612Tが1PPSでなくてTime Pulseというのにはここに理由があります。出力のカスタマイズができるのです。
試しに1/1000秒間隔で1/20,000秒の出力にしLEDを光らせ、レンズをはずしたカメラで動画を撮ってみました(露出時間はできるだけ短くします。この例は1/8000秒にしてあります)
これまでセンサーの走査時間やフレームレートや露出時間を調べるのにいろいろ数式をこねくり回しているわけですが、これだとセンサー走査時間はすぐに見当がつきます。
白い線は1/1,000秒ごとの発光を示しています。それが26本ありますから、走査時間は0.025秒から0.027秒の間にあることは自明です。
ところで上の設定画面を見るとGTC Timeになっていますが、ここにはUTC Timeという設定があったような気がします。どう違うんでしょう。
なおこういうのはPICでもすぐに作れそうですが、精度が決定的に違います。この方法は何もしなくても時間に関しては少なくとも有効数字7桁の精度があるはずです。
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時刻と時間・記事一覧
「時刻標準について」
「GPS受信モジュールあれこれ」
「星食観測でのGPS・1PPS信号の利用法 (1)」
「はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 1」
「はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 2」
「はじめてのGPS受信モジュール - GE-612T編 - 3」
「GE-612T vs GM-316 1PPS対決 - GPS受信モジュール」
「GE-612T vs GM-5157T 1PPS対決(GPS受信モジュール)」
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