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2015年1月13日 (火)

ラブジョイ彗星の写し方 - 撮影条件の比較

せっかくのチャンスだから記念に一枚撮っておこうか、と考えていらっしゃる“一般”の方向けの記事です。天文ファン(マニア?)の方には何の意味もない記事です。念のため。

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ふつうのカメラでどのくらい写るものか撮影条件(機材)を変えて比較してみました。
東京で三脚にカメラを据えて、という条件です。

すごい写真を撮られている方がいらっしゃいます。
  「晴れ時々スターウォッチング - ラブジョイ彗星(C2014/Q2)観望記録

こういうのは期待しないでください (^^;;

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まず標準系のレンズです。
PENTAX Q7 + 01 STANDARD PRIME
35mm版でいうと40mmに相当します。APS-Cだったら28mmということになります。
Imgp84001200
PENTAX Q7 + 01 STANDARD PRIME f=8.9mm F1.9 ISO1600 2秒

記号は「ラブジョイ彗星/2015年1月13日の位置予測図 + 見つけ方」の記事で使っているものと同じです。

マークしているところに写ってはいるのですが、ゴミみたいなものです。もっと露出時間を長くしたい(ISO値を上げたい)のですが東京の空は明るすぎます。
もっともこれはすでに西に傾き始めてから撮っていますからそこが問題です(右下が白っぽくなっているのは“街の灯”です)
東京でももっと高度があるとき撮ればもう少しまともな写真が撮れそうです。

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同じ標準系35mm版f=42mm相当の写真です。
Imgp85841200

最初の写真に比べるとけっこうちゃんと写っています。
このサイズだとあんまりはっきりしませんがピクセル等倍で見るときちんと見えます。トリミングすればいいわけですがそれだったらもう少し焦点距離が長いレンズで撮ればいいでしょう。
いずれにしても高度のある天頂近くで撮るのが大切ということでしょうか。

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レンズを変えて35mm版45mm相当で撮ってみました。APS-Cのカメラだと45mm相当です。
Imgp85671200_2
PENTAX K-r f=30mm F2.0 ISO1600 1秒

これも天頂に近いところで撮ってみました。上とは違うレンズです。
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35mm版67mm相当で撮った写真です。APS-Cのカメラだと50mm相当ということになります。
Imgp85551200
PENTAX K-r f=45mm F3.5? ISO1600 3秒

最初の写真の1.5倍くらいの焦点距離なんですが、はっきり写っています。アルデバラン/ヒヤデスとすばるも写っていますので記念写真的にはいいんじゃないでしょうか。
目印になるものがありますのでラブジョイ彗星の位置があんまりよくわかっていなくてもだいじょうぶです。この構図のままであと一週間は撮れます。

じつはこの写真は完全に露出が足りてなくてコントラストや明るさを調整してあります。上の撮影データよりもうちょっと露出をかける感じで撮った方がいいと思います。

最初の写真とラブジョイ彗星の位置が違いますがもちろん撮影した時刻が違うからです。

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f=80~100mmくらいの写真があればいいのですが手元にありませんでした。
見つかったら(撮れたら)追加しておきます。


35mm版80mm相当で撮ってみました。
Imgp85771200
PENTAX K-r f=53mm F4.5 ISO3200 4秒


彗星であることがわかる写真で気軽に撮れるということになるとこのくらいがいいんじゃないでしょうか。ふつうのカメラにふつうのレンズで、この焦点距離だったら彗星を導入するのもそんなに難しくありません。ムリはしていない写真です。

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これはPENTAX Q7にNIKONのレンズを付けている時点で“ふつう”のカメラとは言えないような気もしますが35mm版230mm相当のレンズで撮った写真です。APS-Cだと150mmくらいということになります。
Imgp8346_2
PENTAX Q7にNIKON f=50mm F2のレンズを付けISO3200 1.3秒

画像自体は縮小以外何もしていませんが彗星っぽい姿がちゃんと写っています。
とても明るいレンズを使っていますのでf=150mmのレンズを使えばここまで写ると期待して撮るとちょっとがっかりするかもしれません。

このくらいの焦点距離になるときちんと場所を確認して撮る必要があります。
ラブジョイ彗星の位置予測と見つけ方のまとめ - 2015年1月」に位置の予測や探し方の記事へのリンクがありますのでそういうのを参考にしていただければと思います。

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さらにふつうじゃない35mm版830mm相当の写真です。
参考までに、ということで。
Imgp83631200
PENTAX Q7 + NIKON f=180mm F2.8 ISO6400 0.5秒

APS-Cのカメラだとこれに相当するレンズより天体望遠鏡の方が安上がりでしょう (^^;;

このくらいになると彗星が写るようにカメラを向けるのは大仕事です。短いレンズで位置を合わせてからレンズを交換するとか工夫が必要です。

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ラブジョイ彗星の位置予測(カッコの中は彗星全体の光度等級です)
20150111v22552x20
(位置予測図は「NASA JPL Horizons - Web-Interface」による彗星位置データ、「ESA - Hipparcos - Access the Catalogue Data」による恒星位置データを利用し「ラブジョイ彗星の位置予測図をExcelで作成する」にあるExcelファイルで予測図を作成しました)

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ラブジョイ彗星ってどのあたりに見えるの?という方は

  「ラブジョイ彗星の位置予測と見つけ方のまとめ - 2015年1月

に位置予測を含めたいろんな記事へのリンクがありますのでそういうのを参考にしていただければと思います。

例えば
  「ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)の位置をシリウスとオリオン座から探す

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ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)
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