小惑星エレオノーラ(354 Eleonora)
最近小惑星ヒギエア(10 Hygiea)の記事をいくつか書きましたが撮ろうと思っている小惑星は他にもあります。その一つエレオノーラがやっと撮れました。
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とにかく悪戦苦闘しています。カメラの三脚で小惑星を撮影というのは考えてみるとかなり無謀な行為のようにも思えます。
まずは写真から。(2回?)クリックすると拡大されます。
(左下にあるエレオノーラの座標は視位置(Apparent)です。書き忘れました)
ヒギエアのときの経験から言うと数十分隔てて撮った写真があれば動いているかどうかで小惑星と(=恒星ではないと)判断できる(「(準惑星候補?)小惑星ヒギエア(10 Hygiea) - 2」)のですが今回はそれができませんでした。この範囲に写っているはずという確証があればじっと待つのですが写っているかどうかわからない状態で厳寒のなか待つのは耐えられません (^^;;
そこでNASA JPL Horizons Web-Interfaceをカンニングします。
最初に「写真から未知の天体の赤経・赤緯を求める (1)」の方法で画像からエレオノーラと思われる星像の赤経・赤緯を求めます。
R.A.(Apparent)= 172.8174±0.0003deg.
DEC.(Apparent)= 6.9407±0.0003deg.
次にNASA JPL Horizons Web-Interfaceで東京での視位置を求めます。
R.A.(Apparent)= 172.81784deg.
DEC.(Apparent)= 6.94141deg.
両者の差は赤緯で0.0007度あるので見積もった観測誤差の中に入っていないのですがこれは画像で言うと1ピクセルの差にしか過ぎません。エレオノーラと思しき星像も数ピクセルの大きさがあるわけでこれは同じものと判断して間違いないでしょう。
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「(準惑星候補?)小惑星ヒギエア(10 Hygiea) - 1」
「(準惑星候補?)小惑星ヒギエア(10 Hygiea) - 2」
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