実戦的ラブジョイ彗星(C/2014 Q2 Lovejoy)の探し方 - 双眼鏡編

先日「実戦的ラブジョイ彗星の位置の見つけ方（2015年1月10日、11日）」を書きましたが12日になりましたし双眼鏡で見てみたいという方もいらっしゃると思うので今日・明日のラブジョイ彗星の見つけ方を書いてみたいと思います。12日、13日はとても見つけやすい位置にあります。

いつもどおりアルデバランから始まります。アルデバランの位置に自信がない方は

　　「ラブジョイ彗星(C/2014 Q2)の位置をシリウスとオリオン座から探す」

を先に読んでいただければと思います。また

　　「(写真版)ラブジョイ彗星の経路（2015年1月11日～16日の位置）」

にこれから一週間くらいのラブジョイ彗星とアルデバラン・すばるを含んだ図がありますのでそれと見比べながらこの記事を読んでいただくと恒星やラブジョイ彗星の位置関係がわかりやすいと思います。

ところで双眼鏡でラブジョイ彗星が見えるのかが問題ですが、よく天文観望に使われる7X50（倍率7倍、口径50mm）、10x50（倍率7倍、口径50mm）くらいであれば問題なく見えるのではないかと思います。じつは昨夜双眼鏡で見てみようと思いました。雲が流れており雲の切れ目でも薄雲がかかっているというような状況だったのですがなんとなく位置は確認できました。
今のところとてもいいお天気で東京ではめったに見られない青い空になっていますので今夜再度確かめてみるつもりです。

  <== 今見えています。とても淡いですが確かに見えています ＼(^o^)／
　（2015/1/12 21:58JST NIKON アクションEX 10x50（倍率10倍、口径50mm） を使ってます。7x50（7倍、50mm）の方がよく見えそうです）

関連記事

　　「2015年1月12日ラブジョイ彗星(C/2014 Q2 Lovejoy)の位置予測図 」

　　「2015年1月のラブジョイ彗星の位置予測図」
　　「実戦的ラブジョイ彗星の位置の見つけ方（2015年1月10日、11日）」
　　「2015年1月のラブジョイ彗星の位置と光度等級の予測の訂正」

では本題に入ります。

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双眼鏡でどう見えるかというのは“心のアルバム”にしかありませんので説明するのが難しいです。強いて画像にすればこんな感じでしょうか。アルデバラン/ヒヤデスのつもりです。


ただこういうのを作るのも面倒なので昨日撮影した写真をもとに説明します。

以下の説明では双眼鏡の視野が6.5度としています。私の双眼鏡がそうだからというだけの話なのですが、実際この程度の視野の双眼鏡が多いと思います。
最初のアルデバラン・ヒヤデスを見てお使いの双眼鏡の視野がこれより大きいか小さいか確認してその分補正しながら探していただければと思います。
この6.5度という視野はAPS-Cのカメラでいうと200mmくらいのレンズの縦の画角に相当します。そういうレンズをお使いの方にも参考になると思います。

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この記事の写真は雲だらけで申し訳ないです。

ほぼ同じところを写した雲のない写真は
　　「ラブジョイ彗星/2015年1月13日の位置予測図 + 見つけ方」
にあります。

まずアルデバラン/ヒヤデス星団を見つけます。


星がV字型に連なっていますがこの左側のA-Fのラインに注目します。
このラインの方向にA=アルデバランから遠ざかるように視野を動かします。

以下順を追って書いていますが、A-Fにそって双眼鏡を動かしていくとラブジョイ彗星が見つかるはずです。

BとFが視野の反対側になるくらいまで動かします。


そうするとGが見えてきます。このGはBと同じくらいの明るさなのですぐにわかると思います。

F-Gのラインの方向にさらに双眼鏡を動かします。このF-Gの方向はA-Fの方向とほぼ同じです。


Gが視野の端になると今度はHが見えてきます。これはちょっと暗いです。


そのままHが視野の中央かちょっと上になるまで動かします。

（ラブジョイ彗星の位置は「NASA JPL Horizons - Web-Interface」によります）
（H、Iが雲に紛れていたのでちょっと強調してあります）

Hが視野の上側に来るようになればここでラブジョイ彗星を観望することができます。

赤いマークが二つありますが、左側が12日21時の位置、右側が13日21時の位置です。

なおこの視野の右方向に一つ、下方向に二つ4等星くらいのけっこう明るい恒星があります。12日、13日のラブジョイ彗星の予測光度等級は4.33です。この光度は全体の光を集めた明るさですので周囲の4等星に比べるとちょっと（だいぶ？）暗いと思います。


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10日の夜望遠レンズで撮影したラブジョイ彗星（C/2014 Q2 Lovejoy）です。
見た目は周囲の恒星とはまったく異なります。
PENTAX Q7 ＋ NIKON f=180mm F3.5? ISO12800 1/2秒
トリミングしてあります。

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