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2015年2月10日 (火)

ラブジョイ彗星2015年2月20日、21日の予測位置とM76との位置関係

わっかさんから2月21日のラブジョイ彗星(C/2014 Q2)の位置を知りたいとのコメントをいただきました。

  その後わっかさんからコメントいただき撮影に成功されたそうです。
    「
2月20日のラブジョイ彗星のイオンテールに覆われるM76

興味のある方も多いと思いますので記事としました。2月16日から2月26日までの毎日のラブジョイ彗星の位置もあります。

なおこれは単なる位置情報です。見える位置にあるか、(月明かりなどの)障害がないかはまだ調べていません <== 東京だと21時の方位角135度、高度30度くらいです)

今回は“詳細情報”です。カシオペアやすばるとの位置関係は

  「ラブジョイ彗星・2015年2月1日の位置」 (3月17日まで2日毎)

で確認していただければと思います。この図の下辺にあるHIP7607がカシオペアの左にあります。

APS-Cのカメラにf=120mmを付けて撮った視野を想定した星図です。

その日の21時JSTのラブジョイ彗星の位置をプロットしてあります。
全天恒星図用のデータを使っているため明るい恒星しかありません。
また位置関係の確認用です。このレンズで写ると言ってるわけではないです (^^;;

20150221120mm
(「NASA JPL Horizons - Web-Interface」による彗星位置データ、「ESA - Hipparcos - Access the Catalogue Data」による恒星位置データ、Stellarium 0.13.1のM76位置データ(赤経 01h42m18s 赤緯 51d34m00s (J2000.0))を利用し「ラブジョイ彗星の星図作成承ります (1) - 作成用Excelファイル付き」にあるExcelファイルを応用してこの図を作成しました)

-----------------

一時間ごとの位置情報です。
時分秒/度分秒での表示になっています。度の小数で表示したものも後日追加する予定です。

Date__(JST)__HR:MN R.A._(ICRF/ J2000.0)_DEC R.A.__(a-ap parent)__DEC T-mag
時刻、オリジナルは
UTですがJSTにして
あります。
赤経
J2000.0
時分秒
赤緯
J2000.0
度分秒
赤経
視位置
時分秒
赤緯
視位置
度分秒
全等級
2015-Feb-20 18:00 01 40 05.12 +51 15 14.2 01 41 02.30 +51 19 55.3 6.27
2015-Feb-20 19:00 01 40 02.01 +51 16 20.5 01 40 59.19 +51 21 01.6 6.27
2015-Feb-20 20:00 01 39 58.95 +51 17 26.4 01 40 56.12 +51 22 07.6 6.28
2015-Feb-20 21:00 01 39 55.94 +51 18 32.2 01 40 53.10 +51 23 13.4 6.28
2015-Feb-20 22:00 01 39 52.98 +51 19 37.8 01 40 50.14 +51 24 19.1 6.28
2015-Feb-20 23:00 01 39 50.07 +51 20 43.5 01 40 47.22 +51 25 24.7 6.28
2015-Feb-20 24:00 01 39 47.21 +51 21 49.3 01 40 44.35 +51 26 30.5 6.29
2015-Feb-21 01:00 01 39 44.39 +51 22 55.1 01 40 41.53 +51 27 36.4 6.29
2015-Feb-21 02:00 01 39 41.60 +51 24 01.3 01 40 38.74 +51 28 42.5 6.29
2015-Feb-21 03:00 01 39 38.83 +51 25 07.6 01 40 35.97 +51 29 48.8 6.29
2015-Feb-21 04:00 01 39 36.07 +51 26 14.2 01 40 33.22 +51 30 55.4 6.3
2015-Feb-21 05:00 01 39 33.32 +51 27 21.1 01 40 30.46 +51 32 02.3 6.3
2015-Feb-21 06:00 01 39 30.54 +51 28 28.3 01 40 27.69 +51 33 09.4 6.3
2015-Feb-21 07:00 01 39 27.75 +51 29 35.6 01 40 24.90 +51 34 16.7 6.3
2015-Feb-21 18:00 01 38 55.15 +51 41 48.3 01 39 52.35 +51 46 29.9 6.33
2015-Feb-21 19:00 01 38 52.20 +51 42 53.0 01 39 49.39 +51 47 34.7 6.33
2015-Feb-21 20:00 01 38 49.29 +51 43 57.5 01 39 46.48 +51 48 39.2 6.34
2015-Feb-21 21:00 01 38 46.43 +51 45 01.8 01 39 43.61 +51 49 43.6 6.34
2015-Feb-21 22:00 01 38 43.62 +51 46 06.0 01 39 40.79 +51 50 47.8 6.34
2015-Feb-21 23:00 01 38 40.86 +51 47 10.3 01 39 38.03 +51 51 52.1 6.34
2015-Feb-22 00:00 01 38 38.15 +51 48 14.6 01 39 35.31 +51 52 56.4 6.35
2015-Feb-22 01:00 01 38 35.47 +51 49 19.1 01 39 32.63 +51 54 00.8 6.35
2015-Feb-22 02:00 01 38 32.83 +51 50 23.8 01 39 29.99 +51 55 05.5 6.35
2015-Feb-22 03:00 01 38 30.21 +51 51 28.7 01 39 27.37 +51 56 10.4 6.35
2015-Feb-22 04:00 01 38 27.60 +51 52 34.0 01 39 24.76 +51 57 15.6 6.36
2015-Feb-22 05:00 01 38 24.99 +51 53 39.5 01 39 22.15 +51 58 21.1 6.36
2015-Feb-21 06:00 01 38 22.36 +51 54 45.2 01 39 19.52 +51 59 26.8 6.36

NASA JPL Horizons - Web-Interface」による彗星位置データ

-----------------


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天文計算」カテゴリの記事

コメント

セッピーナ様

月曜日の夜中0時半過ぎのコメントに対し、なんと翌朝にはこれらの精緻な情報を
アップしていただいたことに、驚嘆せざるをえません。

(仮に計算はすぐだとしても、載せるためには大変な精査の手間をお掛けしたと
思います。地球の裏にお住まいなのでしょうか。。)

いずれにしても大変貴重な情報であり、厚く感謝申し上げます。


P.S.
>どっかの記事で凡ミスをやってしまったようです。すみません m(._.)m

まったくそんなことはなく、2000年分点と視位置の相違すら曖昧な私が、
初歩的な(恥ずかしい)質問をお聞きしているだけでございます。

例えば、2月11日0:00のおよその位置は、赤経1h40m、赤緯51°22’位(2000)
だと思いますが、

JPLにあるデータ;

Date__(UT)__HR:MN R.A._(ICRF/J2000.0) _DEC
2015-Feb-11 00:00 23 34 48.38 -03 29 01.1

との関係がクエスチョンというものです。
ICRF、J2000.0、a-ap、parentといった上の表のタイトルも合わせてご説明
いただければありがたいです。

ご多忙でしょうから、お手すきの時で結構ですので、ご指導ください。

セッピーナ様

大変失礼しました。
すでに本ブログの中で、詳細解説をいただいたようですね。

  天文計算のための天文用語集 - 1
  ICRS(ICRF)からJ2000.0座標への変換
  etc

まずは勉強させていただきます。。

それにしても、いくつも書かれているものが、これまたずいぶんと
タフな内容です。
(理系頭(研究者・技術者系)でないと、かなりきついそうですね)

これらが「趣味」ですから、ご本業では相当な方とお見受けしました。

お役にたててなによりです。
データはNASAが計算したものをいただいてきているだけですしその後の図化みたいなことはExcelがやってますのでたいしたことはないです。ご安心ください (^^)

それから
2015-Feb-11 00:00 23 34 48.38 -03 29 01.1
というのは火星の地心からみたJ2000.0での位置だと思います。
ラブジョイ彗星の場合のHorizonsの設定の仕方は
ラブジョイ彗星の位置(赤経・赤緯)をNASA JPL Horizonsで調べる方法
http://seppina.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/nasa-jpl-horizo.html
にありますので参考にしていただければと思います。

天文用語、わかりにくいですね。なんとなくわかっていてもこういう精度の高い話になると正確な理解が必要になります(私もちゃんとわかっているわけではなくて、わかっている範囲でこうだろうと思って書いているだけです)

J2000.0の位置というのは星表データの恒星位置(+固有運動)と比較するには便利ですが、実際に見える位置は視位置になります。望遠鏡を向ける位置はとうぜん視位置でなければならないのですが、J2000.0から視位置への変換を赤道儀がやっていればJ2000.0で入力することになりますね。実際はどっちなんでしょう。赤道儀を持っていないもので....
とは言ってもJ2000.0と視位置は月の直径の何分の一しか違わないわけでどちらで入力しても同じでしょうが。

セッピーナ 様

このたびはまことにありがとうございました。

位置予報からテールの方向等を勘案し、20日、ラブジョイ彗星のイオンテールに
覆われるM76の姿をどうにか写すことができましたので、コソッとご報告します。
*************

(90㎜の小さい望遠鏡と6万円の赤道儀、普通のデジカメによるお手軽撮影です。
晴れのはずの天気予報に反して、雲間から薄雲を通してやっとの撮影でした。。)

取り急ぎ御礼まで

(申し訳ないのですが、先ほどのURLをこちらに
差し替えていただけないでしょうか。
http://i.imgur.com/0RpjZSp.jpg

お手数をおかけして申し訳ございません。。)

撮影成功、おめでとうございます \(^o^)/
そしてすばらしい写真をお見せいただきありがとうございます m(._.)m
ほんと涙が出るくらい美しいです。
しかも90mmとは.....

感動のあまり、今記事を書き勝手にリンクを貼らせていただきました。
もしブログやその他の方法で発表されるようでしたらお教えいただければうれしいです。
発表するご予定がなければそのまま記事に使わせていただければ、なんて虫のいいことも考えていますが... (^^;;

ところで東京じゃないですよね (^^;;

ここです。
「2月20日のラブジョイ彗星のイオンテールに覆われるM76」
http://seppina.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/220m76-3f2a.html

セッピーナ 様

ぜんぜんお褒め頂くほどの写真ではございませんが、
この格調高いブログの記事にしていただき、まことにありがとうございます。

あと、さきほどのお願いですが、12時57分のコメントのURLは画面から
削除していただければありがたいです。
(なぜかアップローダー側で消せなくなってしまいました)

今後ともよろしくお願いいたします。

いやいや、これは誇っていいとおもいますよ (^^)

URLは削除しておきました。

セッピーナ 様

お手数をおかけしました。

彗星は一期一会なので、軌道計算していただけたことは
感謝です!

(アストロアーツなどの当初の情報から、最接近は2月21日と
誤解していたので、大変助かりました。21日はベタ曇りでしたし、
尾とは離れていますので)

なお、撮影地ですが、車で2時間かけて行った田沢湖畔です。

雪が多くて場所が決まらず、ウロウロしているうちに薄雲が出てきて
カシオペアの天の川も見えない条件でした。撮影を始めてすぐに
曇ってしまいました

この日は全国的に晴れの予報でしたが、実際にはけっこう雲が
出ていた地域が多かったようですね。

やっぱりそれなりのところでの撮影なんですね。
でもたった一日のチャンスをものにされたのはお見事です。
少しはお役にたてたみたいで私もうれしいです (^^)
もし星図が間違っていたらどうしようと内心不安でした (^^;;
これからもよろしくお願いします m(._.)m

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