コレクタ電圧とコレクタ電流の関係を調べてみた - MCP3208を使う
ちゃんとした(?)結果をご覧になりたい方は
「続々・コレクタ電圧(ICE)とコレクタ電流(IC)の関係を調べてみた - 積分回路とMCP3208を使う」
へどうぞ。
---------
正確に書くとトランジスタのエミッタ接地でベース電流を一定にしたときのエミッタコレクタ間電圧とコレクタ電流を調べてみました。
データシートを見ればわかることですが、データシートにはコレクタ電流が小さいときのことがあんまり書いてなかったりするのでこういうことを調べる必要がないこともないと思います。
現在構築中の自動計測システム(?)のテストを兼ねてやってみました。
(「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ - ハード編」)
===========
タイマー555とオペアンプを使ったレベルコンバータみたいなもので0V~3Vの間変化する電圧を作りこれをコレクタ電圧とします。
コレクタに20Ωの抵抗を入れておきこの抵抗での電圧降下を差動増幅器で増幅したあとその電圧をコレクタ電圧とともに8ch/12bitMCP3208で測定しSDカードに記録します。
コレクタ電圧が大きくなるとコレクタ電流はだいたい一定の値になること、そのときのコレクタ電流はベース電流に比例していること、のふたつは見て取れるわけですがグラフが汚すぎます。
原因はコレクタ電圧とコレクタ電流の時系列的な変化を見たらわかりました。
コレクタ電圧は時間とともに一定の割合で増加するようにしたはずなのですがそうなっていません。これだけ値が上下していたらとてもまともな測定はできないのはとうぜんです。
どうやらコレクタ電圧を作り出しているところに問題があるようです。
-------
その後555の時定数を小さくしたらちょっと改善したようです。
もうちょっとがんばればどうにかなるかも。
(「続・コレクタ電圧とコレクタ電流の関係を調べてみた - 積分回路とMCP3208を使う」へ続く)
-----------------------------
実験回路
外部回路制御用に2bit分ピンが確保してあるのでベース電流もそれで制御できないこともないのですがめんどうなので今回は手動でベース電流を設定しDMMで値を読んでいます。
差動増幅回路の部分は言うまでもなく R4/R5とR6/R7の比が同一になるよう抵抗を選別して使います。抵抗が決まったらそれから差動増幅器の増幅率を算出し取得データを処理するときそれを反映します。また厳密にはR5+R1をR5の抵抗値とします。
必要であればオフセット電圧やバイアス電流の影響もデータを取り込んだあと補正します。
-------
測定装置の全体像について
「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ - ハード編」
「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計のソース - main()」
電圧を作りだしている方法について
「VFコンバータ(VCO)の製作(3) - 自動周波数特性測定器に向けて」
MCP3208による電圧測定について
「PIC18F26K22でSPI - 8ch/ADコンバータ MCP3208の使い方(ソース付き)」
SDカードへの記録について
「PIC/I2C大気圧センサーLPS331APの測定値をSDカード(SPI)に記録する - はじめに」
関連記事のリストへのリンク
趣味の実験
趣味の電子工作
PIC
趣味の気象観測
« PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧表) | トップページ | 続・コレクタ電圧とコレクタ電流の関係を調べてみた - 積分回路とMCP3208を使う »
「趣味の実験」カテゴリの記事
- 100Ω抵抗器の端子間で発生した火花放電(沿面放電)(2018.07.18)
- Amazonで買った「400000V高電圧発生モジュール」の出力極性(2018.07.15)
- 高電圧モジュールの放電開始電圧 - 針状電極間の放電(2018.07.11)
- 高電圧モジュールの放電開始電圧 - 円筒電極と針状電極(2018.07.09)
- 放電開始電圧をパッシェンの法則から知る(2018.07.07)
この記事へのコメントは終了しました。
« PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧表) | トップページ | 続・コレクタ電圧とコレクタ電流の関係を調べてみた - 積分回路とMCP3208を使う »
コメント