VFコンバータ(VCO)の製作(3) - 自動周波数特性測定器に向けて
理屈(?)を「VFコンバータ(VCO)の製作(1) - 自動周波数特性測定器に向けて」に書き、どう作ったらいいかを「VFコンバータ(VCO)の製作(2) - 自動周波数特性測定器に向けて」に書きました。今回は実際にどう動くかというのを書きます。
このVFコンバータは
「インダクタンス測定法 - LC並列共振周波数測定装置」
で使っています。
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動画の予定だったのですが「GPS/RTC(DS3234)の1PPS出力を利用した超高精度周波数カウンター」を「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計のソース - main()」に組み込んだのでそれを利用してデータをとってみました。
前回書いた回路図はこうでした。
これを実際に作りB、C、Dの三点の電圧と周波数を測りグラフにしてみました。
まだテスト中でなんとなくそれらしく動いているところを抜き出しました。
左端の555のコンデンサーは出力端子から抵抗を通して充電されて行き電源電圧(3.3V)の2/3の電圧になったところでトリガーがかかり出力は逆転し今度は放電して行きます。この図にはないのですが電源電圧の1/3になったところでまたトリガーがかかり出力が反転するとともに上昇に転じます。
青い線が出力電圧(B点)で赤い線がコンデンサーの端子電圧(C点)です。
このコンデンサーの端子電圧をオペアンプで1.5V~1.7Vの範囲に変換します。これが緑色の線(D点です)
この電圧はCdSフォトカプラに与えられLEDを点灯します。電圧に応じて明るさが変化するのでCdSの抵抗値は変わります。したがって右側の555のコンデンサーの充電電流も変化して発振周波数が変化するという仕組みです。
発振周波数は紫色の線です。発振周波数は対数グラフになっておりだいたい周波数の対数が電圧に比例するような出力になっています。
もう少し調整を続けていけば使い物にならないでもないくらいにはできそうです。
ところでフォトカプラに印加されている電圧が低くなったとき振動しているように見えます。
この原因がよくわかりません。周波数は振動していないのでいいと言えばいいのですが気になります。
これは電源電圧が3.3Vと比較的低い電圧になっており電圧が高くなると急激にLEDに電流が流れ出しそのためオペアンプの出力可能電圧が下がることと関係しているのではないかと思います(単なる想像です)
電源電圧ではCdSの抵抗が下がりきらないという問題もあってこの部分だけは電源電圧を5Vにしようかと思っています。
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「自動周波数特性測定器」の技術要素
制御用電圧の発生
(この記事)
信号源
「ほよほよのブログ - (追記あり)周波数可変な正弦波発生回路」
「VFコンバータ(VCO)の製作(1) - 自動周波数特性測定器に向けて」
電圧等測定
「交流電圧計(ミリバル)の簡単な作り方」
「複素数としての電圧・電流を測る方法 - 原理」
「LCRメータの仕組みと作り方」
周波数測定
「GPS/RTC(DS3234)の1PPS出力を利用した超高精度周波数カウンター」
記録
「PIC/I2C大気圧センサーLPS331APの測定値をSDカード(SPI)に記録する - はじめに」
「自記温度計、自記気圧計 - (複数のSPIデバイスがいっしょに使えなかった話)」
関連
趣味の電子工作
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こうして回路図があってグラフがあって解説が充実してるのでとてもわかりやすいです(^o^)
特にBとCのところは自分も作ってみた555回路で起きてる事象としてよくわかりました。
何よりすごいのは、これがきっと自動で記録されてるところです。1秒おきに8chある電圧計で同時に測ってるということですよね。
投稿: ほよほよ | 2015年2月20日 (金) 20時22分
ありがとうございます m(._.)m
1秒おきではなくて3秒おきなんですがSDカードに記録したものです。
おおまかにはこうなるはずというのに一致しているのですが細かいところを見るとどうしてなんだろうということころがけっこうあります。
やっぱりやって始めてわかることが多いです。
投稿: セッピーナ | 2015年2月20日 (金) 21時25分