キャパシタンスメータの原理と作り方 - 続・実戦的ベクトル電圧計の数学
ベクトル電圧計は作ったものの信号源の正弦波・余弦波が正確に90度ずれたものになっていなかった、というときの対策です。
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余弦波(のはずの信号)の正体を見極めます。まず余弦波(もどき)の振幅を測ります。
次に正弦波と余弦波(もどき)をベクトル電圧計に入力します。
図に書いてある式を使えば余弦波(もどき)の正弦波成分(これは本来はゼロのはず)と余弦波成分(これは本来は振幅に等しいはず)を得ることができます。
ここまでわかれば測定対象電圧の正弦波成分、余弦波成分を(ちょっと計算は必要ですが)知ることができます。
正弦波成分はこれまでに書いたことと異なるところはありません。
余弦波成分の方は工夫が必要です。
計算式は異なるものの測定対象電圧に対して正弦波と余弦波でベクトル電圧計の指示を読み取るという操作自体は変わりません。
これで正弦波と余弦波の位相のずれの問題は解決したのですが、じつはもう一つ問題がありました。次のそのことについて書きます。
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