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2015年3月14日 (土)

金属皮膜抵抗(茶帯)の温度係数を測ってみた - KOA MF1/4CC2002F 20kΩ (秋月電子通商)

秋月電子通商に行って20kΩの金属皮膜抵抗を買ってきました。
この抵抗は秋月のサイトでは温度係数は±100ppm/Kと書いてありますが、じつは±50ppm/Kです。
カウンタ(?)の奥から出してもらうときそのことを店員さんは言ったら調べてみますと言ってました。買い物を終わりレジに行ったら店員さんは調べたら確かに±50ppmでしたと言ってました。調べるの速いです。100ppmだったら型番はDCのはず、と言ったら、うちはCCしか扱ってません、とのことでしたので間違いないと思います。
そのうちサイトの表示もちゃんと50ppm/Kに変わるのではないかと思います。

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金属皮膜抵抗、炭素皮膜抵抗の温度係数については

  「金属皮膜抵抗と炭素皮膜抵抗の温度係数を測ってみた - まとめ

に一覧があります。

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秋月に行ったとき千石電商によって500kΩ、0.1%の抵抗も買ってきました。
回路図はこうなります。
Mf14cc2002f20kc

今回はR1もR3も紫帯(±0.1%)の抵抗を使っています。これで安心して実験ができます。
この記事の測定対象の抵抗値は20kΩです。10kΩに対し解像度は1/2に落ちますが確度を確保しましたのでとくに問題はないと思います。

なぜ20kΩなのかというと秋月のこの抵抗は100本単位で売られており温度係数を調べる前に何種類も買うのがいやで(というか何種類も買うとけっこうなお値段になってしまいますし)いちばん使えそうな20kΩだけ買ってきたからです。
いちばん使う抵抗は10kΩと20kΩで10kΩが必要になったら20kΩを並列にすればいいという考えです。20kΩが必要だったら10kΩを直列で使えばいい、という考えにならないのはふつうブレッドボードと同じバターンのプリント基板を使っているので直列より並列の方がスペースをとらないからです。

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では結果を見てみます。
Mf14cc2002f20k

単価を考えるとすばらしい結果です。100本入りしか売っていないのが残念です。
(近所の千石電商だと秋月と同じくらいの単価の袋入り以外にバラ売りもあるのですがけっこうなお値段になります)

金属皮膜抵抗(茶帯)の(室温での)温度係数を測ってみた(暫定版)」に書いた抵抗はいったいなんだったんだろうと思えてきます。じつは炭素皮膜抵抗を金属皮膜抵抗風に塗装しただけとか (^^;;

この秋月で売っていたKOAの抵抗は10度温度が変わっても抵抗値は250ppmしか変化しないことになります。つまり20kΩだったら20,005Ωになるだけです。精度が必要なところに安心して使える抵抗と言えます。ちなみに炭素皮膜抵抗は1度温度が変わっただけでこれ以上変化しました。

実験の経過
Mf14cc2002f20k2



カタログ値の温度係数(T.C.R)というのは

  ( R(T=T1) - R(T=T2) / ( T1 - T2 )    例えば T1=125℃、T2=25℃

のようにして温度を100度変化させて算出されたものです。

この記事でいる温度係数は

  ( R(T=T1) - R(T=T2) / ( T1 - T2 )    例えば T1=26℃等、T2=25℃

のようにして計算しています。要するに dR/dT(T=25℃) です。

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  「金属皮膜抵抗と炭素皮膜抵抗の温度係数を測ってみた - まとめ
  「金属皮膜抵抗(茶帯)の温度係数を測ってみた - KOA MF1/4CC2002F 20kΩ (秋月電子通商)
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  「炭素皮膜抵抗の温度係数を測ってみた(暫定版)

  「自動平衡ブリッジの原理と回路の作り方
    (今回測定に使った方法です)

  記事一覧(天文、電子工作、測定)
    (各種の測定に関する記事の一覧が記事の最初にあります)

  PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧)
    (今回の測定に使った装置の概要と技術要素ごとの記事へのリンクがあります)

  「精密抵抗のお値段 - 抵抗器の精度と価格の関係
    (お金さえだせば温度係数がどうのこうのということに悩まされずに済みます)

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