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2015年3月21日 (土)

PIC16F1705のオペアンプの周波数特性

PIC16F1705には二つオペアンプがついています。DAコンバータを使うときなんかバッファ(オペアンプ)がぜったい必要になりますので便利です。
で、気になるのはこのオペアンプの特性です。データシートにもあまり詳しいことは書いてないようです。今回はどのくらいの周波数まで使えるものか調べてみました。

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オペアンプの周波数特性を調べようとすると少なくとも数MHzまでくらいの周波数が出せるテストオシレータが必要ですが手元にないので矩形波でやってみました。実用的な面からはかえって意味があるかもしれません (^^;;

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PIC16F1705のオペアンプにはこういう設定があります。

  OPAxSP: Op Amp Speed/Power Select bit
  1 = Comparator operates in high GBWP mode
  0 = Comparator operates in low GBWP mode


1(High)のときと0(Low)のときどのくらい違うか確かめてみました。

制御電圧発生器とVFコンバータLT1799で連続的に周波数が変化する矩形波を作りボルテージフォロアとした1705のオペアンプに矩形波を入力します。得られた出力をいったん072Dで作ったボルテージフォロアを通しその出力を高周波電圧計(「交流電圧計(ミリバル)を作る - 高周波電圧計 - 1」、「交流電圧計(ミリバル)と高周波電圧計の周波数特性 - VFC(LT1799)の出力」)+ADコンバータ(「PIC18F26K22でSPI - 8ch/ADコンバータ MCP3208の使い方(ソース付き)」)で測定しました。

1705で作ったオペアンプが入っていないとき(None)、上の設定をHighにしたものが入っているとき、Lowにしたものが入っているときの3ケースを調べグラフにしてみました。
16f1705

Highにすれば数百kHzくらいまで使えるみたいです。一方Lowにすると数十kHzまでしか使えないようです。扱う周波数が可聴周波数帯だったらLowにし、それより高い周波数まで使いたかったらHighにする、ということみたいです。

16f1705_2
(詳細は「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧)」、「PIC16F1705のDAコンバータを使った正弦波発振器(発生器) - 改良版」などを参考にしてください)

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関連
  「記事一覧(天文、電子工作、測定)

  「交流電圧計(ミリバル)と高周波電圧計の周波数特性 - VFC(LT1799)の出力
  「GPS/RTC(DS3234)の1PPS出力を利用した超高精度周波数カウンター
  「PICでSPI SDカードを読み書きする
  「PIC16F1705のDAコンバータを使った正弦波発振器(発生器) - 改良版
  「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧)
  「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計のソース - main()

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コメント

これはなかなか実用的な実験ですね^^。
このパラメータOPAxSPの設定値による違いを実際に調べて明らかにするなんてさすがです。
ところで質問ですが、NONEのときが一番良さそうに見えてしまうのは見方が悪いのでしょうか^^;
1705のOPAMP無しで072Dのボルテージフォロワのみ=NONE
1705のOPAMP有り(High or Low GBWT)+072Dのボルテージフォロワ=High or Low
というグラフの見方でいいのですよね?

はい、それであってます。
None = 072D(良) = 良
High = 1705-High(ふつう) + 072D(良) = ふつう
Low = 1705-Low(悪) + 072D(良) = 悪
という関係です。
ボルテージフォロアでこれですから1705のHigh設定も周波数特性は秋月の10個○○円クラスでしょうか (^^;;
でもけっきょく正弦波発生器としては60kHzあたりまでしか使えそうにないことがわかったのでバッファとしてはこれでじゅうぶんみたいです。

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