PIC16F1705の8bitDAコンバータを使った正弦波発生器の出力特性
PIC16F1705のDAコンバータは8bitあり、これを使えば実用的な正弦波発生器が作れることを何度か書きました。そしてPIC16F1705はオーバークロックが可能で80MHz以上で動作することもわかりました(「PICのオーバクロック - 87MHzで動いた(?)PIC16F1705」)
規定の32MHzを超えたところでの出力について出力レベルを調べてみました。
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1705を使った正弦波発生器として「PIC16F1705のDAコンバータを使った正弦波発振器(発生器) - 改良版」に書いたものを使うことにします。
出力レベルの測定方法は「交流電圧計(ミリバル)と高周波電圧計の周波数特性 - VFC(LT1799)の出力」に書いたものと同じです。この記事のときは入力はVFコンバータLT1799の出力でしたが、今回はPIC16F1705で生成された正弦波が入力になります。
(詳細は「記事一覧(測定、電子工作、天文計算)」、「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧)」などを参考にしてください)
1705のDAコンバータは出力抵抗が比較的高くしかも出力電圧によって変化するので生成された正弦波はいったん072Dのボルテージフォロアで受け、そのあと高周波電圧計と交流電圧計(ミリバル)で電圧を測定しました。
1705はオペアンプ2個を持っています。この実験をしたときは1705のオペアンプの特性がよくわからなかったので072Dで作ったボルテージフォロアを使ったのですが、その後調べた結果こういう目的であれば問題なくオペアンプをバッファとして使えそうです(「PIC16F1705のオペアンプの周波数特性」)
下記のグラフにあるC1(高周波電圧計による尖頭値)、C2(交流電圧計による平均値)が測定結果です。
高周波電圧計はとても周波数特性がいいです。あたりまえですが。
AはLT1799の出力(矩形波です)を高周波電圧計で測定したものですが少なくとも5MHz近くまではフラットです。今回は高周波電圧計の前に072Dで作ったボルテージフォロアが入りますのでその影響が心配ですが、LT1799の出力を072Dボルテージフォロアを通してあと高周波電圧計で測定したものがB1であり、フラットとは言えないものの傾向的なものであれば2MHzまで問題なく調べられそうです。
1705で生成した正弦波をボルテージフォロアを通し高周波電圧計で測定したものがC1です。
明らかに70kHzあるいは80kHz近辺からレベルが下がっています。
1705の上限クロック32MHz(正弦波出力62.5kHzに相当します)を超えて動作させることはできるのですが、そのときDAコンバータの出力は期待したものとは異なるようです。
単にレベルが下がっているだけなのか、波形が正弦波でなくなっているのか、オシロスコープがないのでわかりません。これについては以前作り始めたものの中途半端になっているサンプリングスコープを作り調べてみたいと思っています。
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関連
「記事一覧(測定、電子工作、天文計算)」
「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計+周波数カウンタ(技術要素一覧)」
「PIC+SPI+I2C 自記温湿度計+気圧計+8ch電圧計のソース - main()」
「交流電圧計(ミリバル)と高周波電圧計の周波数特性 - VFC(LT1799)の出力」
「PIC16F1705のDAコンバータを使った正弦波発振器(発生器) - 改良版」
「PICのオーバクロック - 87MHzで動いた(?)PIC16F1705」
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