PICで作ったPt100(白金測温抵抗体)温度計の校正状況 - 42℃編
再校正中のPt100(秋月で買った“超小型 白金薄膜温度センサ R0K1.232.6W.B.008(100Ω)”)とPICで作った温度計ですが今度は42℃近辺で調べてみました。
(次の記事で写真入りで説明するつもりですが)断熱容器(要するに魔法瓶)にお湯を入れ体温計の感温部をお湯につけます。説明書を読む限りメーカーでの体温計誤差の測定方法と同じ方法になると思います。このとき体温計の感温部といっしょにPt100もお湯につけておきます。
なお測定時の室温は25度前後でした。メーカーの測定は23℃でとあったのでそこは違いますがこの程度であれば差はほとんどないのではないかと勝手に思っています。
“本命”は36.5℃での測定なのですが、それにさきだって容器の断熱性を確認するなどの目的での予備実験です。
“本実験”の結果と温度計の設置方法については
「体温計と魔法瓶で校正する白金測温抵抗体 - 36.5度編」
にあります。
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体温計はオムロンヘルスケアのMC-172Lです(型番の最後にある“L”というのが重要です)
32℃~42℃の測定が可能で分解能は0.01℃です。許容誤差は±0.1℃、ただし35℃~38℃の範囲内に限っては±0.05℃となります。予測機能はついていません。こういう目的には予測機能がない方が使い勝手がいいと思います。
体温を測るときは5分間必要なのですが、実験ではお湯につけっぱなしなのでスイッチを入れキャリブレーション(?)が終わると瞬時に水温が表示されます。
なお体温計は最高温度計になっているのでその点だけは注意が必要です。
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測定結果
断熱性はまったく問題なさそうです。温度変化は一分間で0.01℃くらいしかありません。
Pt100は30秒ごとに測っていますがこれなら一分間に一度でじゅうぶんなようです。
肝心の温度の方はPt100の方が全体的に0.06℃ほど高く測定されています。体温計の誤差がもっとも小さくなると思われる36.5℃での測定結果を見てプログラムを書き直すか決めたいと思います。
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関連
「Pt100(白金測温抵抗体)の校正状況 - 氷点=0.0℃編」
「PICで作ったPt100(白金測温抵抗体)温度計の校正状況 - 42℃編」 (この記事)
「体温計と魔法瓶で校正する白金測温抵抗体 - 36.5度編」
「記事一覧(測定、電子工作、天文計算)」
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「温度センサー3種の精度比較(摂氏0度~40度編)」
参考
「白金抵抗温度計の校正とその使い方 - JCSS:計量法認定」
「JEMIC 計測サークルニュースVol.26, No.2 ~ 4 連載(1997) - 浜田登喜夫 - 白金抵抗温度計の校正とその使い方」
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