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2015年6月17日 (水)

金属皮膜の皮を被った炭素皮膜抵抗? - 通販で買った“抵抗詰め合わせ”

秋月電子通商に行くと炭素皮膜なら1袋100本入りが100円、金属皮膜でも300円で買えます。でも1MΩの抵抗が100本あっても私の場合あんまり使い道はないのでそういうのは1本単位で買いたいのですが取り扱いがありません。ご近所の千石電商だと袋入りの他に1本売りもあるのですがかなりお高いです。

ということで代表的な抵抗値のものを10本~20本ずつ集めて袋詰にしてあったらいいなあと思います。ググるとそういうのがいくつか見つかります。私が買ったものにはこういうのが入っていました(上の方です)
Imgp96531000

まず下の方はKOA MF1/4CC1001F 1kΩです。この系統の20kΩ100本袋入りを秋月で買い袋の中のぜんぶの抵抗の抵抗値を測ったら20kΩの抵抗なのに標準偏差はなんと0.02kΩだったという品質の良さをうかがわせるものでした。
(kmnkさんの測定でも同様で“ほぼ19.96K±0.03KΩの一様分布”だったそうです)

そして上の方が通販で買った抵抗なんですがカラーコードは“2002F”ですから20kΩ、±1%であることを示しています。つまり金属皮膜抵抗ということなのでしょう。カラーリングもそれっぽいです。ただ妙にリード線が細くなんだか頼りない感じです。

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この抵抗は抵抗値を測ってみると不思議なことに抵抗値が2%くらい違うのが混じっていました。ひょっとしたら精度に問題があって出荷できなかったのを袋詰めにしたのではとも思いました。(「一歩進んだ交流電圧計(ミリバル)の製作 - 2」参照)

その後精密抵抗の温度係数を測るようになりました。ついでにこの抵抗の温度係数を測ってみました。

各種抵抗器の温度係数(の絶対値)のグラフにこの抵抗の値を書き入れてみました。矢印を付けたオレンジ色の◇です。
横軸が抵抗値、縦軸が温度係数になっています。

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金属皮膜抵抗の温度係数(の絶対値)はだいたい数十ppm/Kあるいはそれ以下です。中には10ppm/Kを切るものもあります。このくらいになると温度係数を測定するのもなかなかたいへんです。

一方炭素皮膜抵抗(グラフでは紫の□)はそれより温度係数が一桁大きいです。数百ppm/Kになります。

グラフを見ると私が買った一見金属皮膜抵抗風の抵抗は炭素皮膜抵抗としか思えません(温度係数の符号はどちらもマイナスです)

茶帯=“F”は±1%です。抵抗は使用可能温度全範囲についてこの条件を満たさなければならないはずでそうなると温度係数(というかこの場合はT.C.R)は100ppm/K以下でなければならないと思います。

抵抗値のばらつきも含めて考えるとこの抵抗はかなり“手口が悪質”な感じがします。

私の場合は“抵抗詰め合わせ”に入っていたのを勝手に金属皮膜と勘違いしただけですが、こういうのを間違って金属皮膜抵抗として売っているショップやそう思って買ってしまった人がないか心配です。

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温度係数算出の元データ(グラフにある近似式は温度係数の目安です)
__3

このくらい温度係数(の絶対値が)大きいと金属皮膜とは違って測定も楽ちんです。30℃になる前に結果が出ます。

最初(左上)で温度が上がっていないのに抵抗値が小さくなり、上昇から下降に移るとき(右下)温度が上がっているのに抵抗値が変化しなくなっています。
これはヒータの熱が測温抵抗体より先に抵抗に伝わっているためだと思われます。温度上昇時と下降時で同じ温度なのに抵抗値が違うのはこのことで説明できます。
上のグラフの場合抵抗器と測温抵抗体の温度差は0.1℃~0.2℃と思われます。

こういうのを詳細に検討すれば抵抗の実際の温度が推定できます。ただ温度を下げるときはヒータのところで熱を吸収しているわけでもないので上昇時と下降時では条件が違いこういうのを考えるのはめんどうです。なので実験するときはできるだけ測温抵抗体と抵抗器の温度が一致する(=一致すれば上昇時と下降時の抵抗値変化が同じになります)ように設置した上で上昇時と下降時の平均で考えています。

設置状態によっては温度計の方に熱が伝わりやすいケース(上昇時のグラフが上になるケース)もあります。もっともどちらのグラフが上になるかは温度係数の符号にも依存しますが....

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