掩蔽(星食)観測の結果詳細と問題点(2015/07/26 R2271)
一昨日の4等星の掩蔽の記録(動画)を詳しく分析してみました。
GPSモジュールの1PPS出力による発光を記録しておりそれを足がかりに潜入時刻を特定します。
その後以下の分析結果に誤りがあることがわかりました。
GPS/1PPSの発光時刻は12h36m57sUTCとありますが、正しくは12h58m12sUTCです。これは星食観測用1PPS発光器のGPSモジュールを取り換えたときメッセージの送出タイミングも変わったため1PPS発光部分のプログラムがバグってしまったようです。このことについての詳細はあらためて記事にします。
1PPS発光器は発光色の変化で時刻がわかるようにしてあるのですが、その色が1秒分間違っていました。このため潜入の時刻も1秒ずれるのです。
潜入の前後の1PPS発光をベースに算出した潜入時刻はいずれも12h37m23.48sとなっておりこの掩蔽については
12h37m23.48s ±0.04s
12h37m24.48s ±0.04s
が潜入時刻と確定値ということになります。
掩蔽時刻の求め方については
「星食観測用1PPS発光器取扱説明書 - 6」
にあります。
=========
これをもとにOccult 4.1.2.0 の整約結果を見るとちょっとへんなことになっています。
Occultについては
「掩蔽(星食)観測の残差“O-C”について」
「星食(掩蔽)予測アプリOccultで観測データの残差(O-C)を求める」
「星食(掩蔽)観測の残差と月縁の関係を見る - Occult」
にあります。
最後の行が今回の結果で“O-C”が0.48とかなり大きな数値になっています。
一つ前に-0.50というのがありますが、これは出現が月縁に沿うように起きておりLow Resの月縁で整約を行っているOccultではしようがない結果ですし、また6、7は重星の整約結果でこれはそれぞれの恒星を重星の光学重心で整約するため発生する現象です。
となるとこれまでの観測結果に比較し今回の0.48というのはそうとうに大きいということになります。
High Resの月縁と比較してみました。
やっぱり“月縁と離れたところで潜入が起きた”ことになります。
試しにこの月縁が正しいとして潜入時刻を求めたところ
12h37m24.83s
と観測結果とは1.35秒違っています。
今回は最良とも言える観測条件でさすがに観測結果の分析に問題があるようには思えません。
1PPS発光は毎秒赤、緑、青と色を変えているので観測時刻を取り違えたとすれば±3秒ずれるのですが、これでも説明できません。
ということでどういうことになっているのかさっぱりわかりません。
何かとんでもない勘違いをしているような気もしますが....
====> Occultでは7月1日のうるう秒の挿入が考慮されていないから、のような気がします。
====> 記事の最初にあるように観測用1PPS発光器のプログラムの問題でした (^^;;
9月20日の掩蔽でも同じようなことになっています。
「ZC 2441/6.6等星の掩蔽(星食) 2015年9月20日分析と整約」
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関連
「4等星の掩蔽(星食) 2015年7月26日」
掩蔽の予測と観測全般については
『「掩蔽(星食)の予測と観測」記事目次とリンク集』
恒星の位置計算については
「恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで」
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