腋窩温(脇の下で測る体温)は左右で違うか?
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測定は「脇の下と口の中の体温をいっしょに測ってみた - 腋窩温と舌下温」と同じでシリコングリス(酸化マグネシウムがないのです)とともにアルミパイプに入れた測温抵抗体(Pt100・白金薄膜抵抗)を使います。
まず最初に気温を測り二つの温度計が同じ温度を示すことを確かめます。次に一つを左脇、もうひとつを右脇にはさみ体温を測定します。
その後いったん取り出し同じように測るのですが、今度は右脇の方を先にはさみます。
最後に左右の温度計を入れ替えて測ります。
結果としてはいずれの場合も左側の方がちょっと高くなっていました。
腋窩温と舌下温の違いが0.2℃~0.3℃だったことを考えると腋窩温の左右の違いは腋窩温と舌下温のち外より大きいということになっています。
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ほんとうに左の方が高いのか多少疑問もあります。
「脇の下と口の中の体温をいっしょに測ってみた - 腋窩温と舌下温」にあるように腋窩温は30分以上測らないと定常状態(平衡状態)になりませんでした。今回は長くても5分しか測っていません。定常状態でも左右の差があるのかは測ってみないとわかりません。
右と左で温度計を同じようにはさめているのか、が自信がありません。感覚的になんとなく左右で違います。体温はふつう左で測っていたので右側の脇に何かはさむというのは違和感があります。しばらくは右で測るくせをつけて左右同じ感じで測れるようになってから再度比較した方がよさそうです。
ふつう利き腕(私の場合右)というものがあるので一方の腕が活動的でもう一方は不活発です。不活発な方は脇の下がしまっている時間が長そうなのでそれで高いように見えるだけかもしれません。脇の下というのは脇の下と体温計がなじむ時間以上に本来の体温(核心温度?)と閉じた脇の下がなじむのに時間がかかります。
これが原因であれば30分~40分測ればほとんど同じ温度になりそうです。それでも違っていれば他に原因があることになります。
==> 「左脇の下の体温は右より0.3℃高かった - 腋窩温の測定」
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参考
「大学病院医療情報ネットワーク研究センター - 人体のしくみと働き 2015年度版 - 体温の調節」
「シチズン・システムズ - よくあるご質問(Q&A) - 電子体温計」
関連
「記事一覧(測定、電子工作、天文計算)」
「なぜ左右の脇の下で測った体温(腋窩温)が違うのか - その理由を調べてみた」
「左脇の下の体温は右より0.3℃高かった - 腋窩温の測定」
「腋窩温(脇の下で測る体温)は左右で違うか?」
「脇の下と口の中の体温をいっしょに測ってみた - 腋窩温と舌下温」
「2分で終わる舌下温、30分はかかる腋窩温 - 体温を測るのにかかる時間」
「舌下温(口中温)と腋窩温(脇下温) - 測定方法による体温の違い」
「温度計のセンサー比較(温度センサ、サーミスタ、熱電対、白金測温抵抗体、pn接合など)」
「(白金)測温抵抗体(白金薄膜抵抗)の使い方 - 基礎編というか入門編というか....」
「脇の下恒温槽と体温計で白金抵抗温度計を校正してみた」
「体温計と魔法瓶で校正する白金測温抵抗体 - 36.5度編」
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コメント
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これまた興味深い実験ですね^^。
普通に心臓が左に近いからじゃないかと思うのですが(セッピーナさんが右に心臓がある特異体質なら話は別です^^;)
投稿: ほよほよ | 2015年7月22日 (水) 08時15分
やっぱりそうなんですかね~
こういう実験は条件をコントロールするのが難しくて、どんな結果が出ても半信半疑です (^^;;
今血流(脈拍)にともなう体温の変化が検出できないか試行錯誤中です。
ところでJPEG対応版keypoints、もうリリースしちゃいましょう (^^)
投稿: セッピーナ | 2015年7月22日 (水) 08時35分
keypoints、実は昨日の夜にこっそりリリース済みです^^;
tetra に関するバイナリファイルなどは作り直す必要はないので、ダウンロードしたZIPから keypoints_r.exe を取り出して、既存の .exe と置き換えるだけです。
ダウンロードの試験や、ダウンロードしたファイルからの環境での実行試験をまだやっていないので公開してません。が、試して動かしていただけるのであれば、これら試験を省略できます^^;
投稿: ほよほよ | 2015年7月22日 (水) 09時18分
ありました!
ダウンロードしてJPEGファイルを読み込めるのは確かめました。
あとで実行結果を写真とくらべてみますね。
やたらとでかいBMPファイルが不要になるのは助かります。
投稿: セッピーナ | 2015年7月22日 (水) 10時49分