天文のプロを目指すMösting A(メスティングA)の見つけ方 - 月の経緯度原点
玄人なら、満月の写真を見ただけで、この点だ、と指さすことができる.
そこで天文マニア(のつもり)の私としては一目で“この点だ”と言えるように見つけ方を考えてみました。
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満月(から下弦にかけて)であればアリスタルコス(左上の方にある異常に明るく見えるクレーター)からコペルニクス(雨の海の南にある比較的大きなクレーター)の外縁に引いた線をそのまま伸ばしたところ、という見つけ方がいちばんわかりやすいと思います。
位置関係は秤動の加減で多少変わって見えますが、だいたいのところはこれであっていると思います。
2015年9月28日 22時55分JST
80mmφ f=700mm + PENTAX Q7
ISO100 1/200秒
(右下の線は単なる落書きです)
小さいけれど満月でもわりとはっきり見えるクレーターがいくつかみえますのでそういうのも参考にします。
見つかったら拡大して間違いないことを確かめます。
(“(0.0N,0.0E)”と書いてあるのが経度0度、緯度0度の地点です)
Mösting Aの周囲にMösting Aより大きい(でも拡大しないとあんまりはっきり見えない)
クレーターが三個あり、それらとなんとなくY字形をなしていればOKです。
なおMösting Aは“座標原点”ですが経度と緯度が0度ということではありません。
またメスティングAではなくモスティングAという読み方もあるようです(o Umlaut、上の図ではMoestingと表記しています)
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