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2015年10月29日 (木)

はやぶさ2のスイングバイを東京で見たら - 位置予測の試み

最新の位置予測があったので懲りずにまた書きました。

  「
はやぶさ2の位置光度予測図(11月22日版)

要するに下記の内容はぜんぜん役にたたないことがわかりました
(^^;;

--------

はやぶさ2のスイングバイを東京から見たらどのあたりに見えるかを図にしてみました。

数時間前、この図がJAXAの発表しているデータとまったく違っているように見えたので、うろたえて記事の取り消しを“宣言”したのですが、実際はそうでもないようです。

  ==> 「JAXAのデータではやぶさ2の視位置を予測する

さんの「2015年11月のおすすめ天文イベント 」にインスパイアされて書いてみました(“インスパイアされた”って誰が使い始めたんでしたっけ?)

----

なお本気で撮影したいという方は私の駄文より次の記事が参考になると思います。

  「
星の子館 - 天文台
     - 2015年12月3日の「はやぶさ2地球スイングバイ」観測キャンペーン

  撮影計画をたてるときは次の二つをご覧ください。

    「
2015年12月3日の「はやぶさ2」地球スイングバイの観測について(参考情報 その1)
    「
2015年12月3日の「はやぶさ2地球スイングバイ」観測キャンペーン(観測の参考情報 その2)

----

12月3日19時頃APS-Cのカメラに21mmのレンズをつけ東の空を撮る、というのを想定しています(21mmのレンズではやぶさ2が撮れるとは思えませんので念のため)
Hayabusa2tokyo9053521org

ちょうどオリオン座が登り始める頃です。この図の上にアルデバランがあります。オリオン座を突っ切っていくわけですから、これ以上探しやすい場所はないのですが仮に見えるとしてもよほどの大口径じゃないと難しいでしょう。たまたま太陽光を反射して、というのはあるかも。

こういう話になると思い出さるのはミサイル追尾技術を転用したというあの望遠鏡です。

  この望遠鏡でISSを撮ってみたい

実況(?)やってもらえないものでしょうか( <== よく考えたらこれはできそうになかったです)

 
地球への最接近は19時03分とのことですが、太平洋のど真ん中なので日本からは地平線下です。スイングバイの詳細は

  「JAXA はやぶさ2プロジェクト - 「はやぶさ2」の地球スイングバイについての情報を公開します!

にあります。

この資料にははやぶさ2の撮影に関する重要な情報があります。

探査機の明るさの予測は非常に難しいのでここでは明るさについての情報はありませんが、例えば2002年に火星探査機「のぞみ」の地球スイングバイ時の観測に成功したときには、「のぞみ」の明るさは15等〜16等でした。

また最接近の前後5分間程度地球の影にはいるようです。もっともこの時間帯は日本からは地平線下にありますから関係ないですが。

数千km離れているのでISSほどには見る場所の影響は大きくないようです。試しに名古屋で見たときの経路を緑でマークしてあります(書き忘れましたが赤が東京で見たときのマークです)

-------

上の図は「(NASA JPL) Horizons Web Interface 」の位置データを使用しています。
この方法は「小惑星2015 TB145の位置予測」と同じExcelファイルを使ってやれるので簡単なのですが、観測地が変わったときの位置予測図を作るのが面倒です。

幸いJAXAは赤道直交座標での位置データを公開しているので、これを利用して位置予測図を作るというのをやってみる予定です。この記事のタイトルに“試み”という言葉が入っているのはそういう事情があります。

--------

関連

  「
JAXAのデータではやぶさ2の視位置を予測する

他の(位置・時刻)予測記事

  「
カテリナ(カタリナ)彗星が待ちきれない - 11月の位置予測図
  「
アルデバラン食出現時刻早見地図(全国版、2015年11月26日)
  「
2015年月面X予測
  「
スペースデブリWT1190Fはここから降ってくる - 写真版位置予測図
  「はやぶさ2のスイングバイを東京で見たら - 位置予測の試み
  「東京でカノープスを見るには?

  「
小惑星2015 TB145の位置予測のまとめ」 
  ラブジョイ彗星の位置予測と見つけ方のまとめ - 2015年1月~2月

参考

  「(NASA JPL) Horizons Web Interface

関連

  「
恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで
  「
過去記事の一覧(天文計算、測定、電子工作)

-----

参考(?)  - うろたえていたとき書いた文章


この記事では「(NASA JPL) Horizons Web Interface 」の位置予測データを使って位置予測図を作成したのですが、JAXAの位置データ(地球中心J2000赤道面基準慣性座標系)から視位置を求めたとこらこれとはまったく異なる結果になりました。

NASAのデータとJAXAのデータの直交座標を比較すると異なっているように思われ(あるいは座標系に違いがあるのかもしれません)現在何が違うか何が正しいかを調査中です。


したがって以下の内容のうち位置予測に関する部分はいったん取り消します。


HORIZONSの直交座標から視位置を計算すると、HORIZONSの位置予測に近い結果が得られるので直交座標からの計算方法が大きく間違っているようにも思えないのですが....

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人工天体」カテゴリの記事

コメント

速っ!
もうできてる上に、地平線のあたりがぼやけた建物?雲?で臨場感がありますね^^。
ずっと追従できたらキラッと光って写ってくれませんかね~ダメもとで長時間露光で待ち伏せとか。

じつは私も密かにそれを狙っています。太陽電池パネルの反射光がキラッと見えるとか (^^;;
図は地平線が正確にわからなかったのでエアブラシでごまかしてあります。
要するに“やっつけ”です。

遅ればせながらやってきました( ̄^ ̄)ゞ

だいたいオリオン座あたりを通るのですね〜
それにしても時間が早いですね(ノ_<)
休日にしてくれればいいのに、、、

この記事の内容は怪しいです (^^;;
JAXAとHORIZONSがどのくらい違うか確認した上でまた記事にしたいと思います。
それにしても15等とか16等と聞いてしまうともう我々には関係ないですね。

のぞみは15〜16等級ですが、はやぶさ2はどうなんですかね〜
10等級程度という噂も見かけますし、そこはもうセッピーナさんの出番だと思っていますが(/ー\*)

これだけはもう誰にもわからないんじゃないでしょうか。
博打、とかそういう意味だったら確かに私の出番かもしれません (^^;;
はやぶさ2は球体ではないので偶然にかけるというのはありかも。
それで、みんなでギャンブルすれば誰か大当たりをつかむかも (^^)

すみません。また記事を書き直しました。

もう間もなくですが、考えれば考えるほど難しい条件ですね、、、

1〜2時間しかチャンスがないのと、東の低空が見える必要があるのと、相当暗い、平日^^;
なんとか乗り越えたいところですが、
やるとしたら海岸に一日中望遠鏡とカメラを放置するぐらいしか思い浮かびません( ;´Д`)

みなさんやる気満々みたいですが、実際どうなんでしょう。
正直どうでもよくなってきています (^^;;
信頼できそうなデータがあったらまた位置予測図は作ってみたいと思っていますが....

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