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2015年10月28日 (水)

天文計算のための天文用語集 - 2 - 子午線、子午線通過(南中)、平均恒星時、視恒星時

先日からタイトルにある子午線、子午線通過(南中)、平均恒星時、視恒星時の意味について考えているのですが、自分の考えをまとめるために国立天文台の問い合わせ窓口に電話しました。そしてその回答をもとにあらためて考えた結果をまとめてみました。考え始めるとまだ正確に理解できていないような気がします。

考えているのも書いているのも私であって国立天文台ではないのでそこは誤解しないでください。

子午線

  天の北極と天頂を結ぶ大円のこと

    (誤) 真南(真北)と天頂を結ぶ大円

天頂

  観測地の鉛直線と天球が交わる点のこと

    (誤) 地球の中心と観測点を結ぶ直線と天球が交わる点

天の北極

  これは質問しなかったのですが、地球の自転軸と天球が交わる点、でいいと思います。

    (誤) 南極と北極を結ぶ直線と天球が交わる点

上の定義から天頂と観測点を結ぶ(通る)直線は必ずしも地球の中心(幾何学的中心あるいは重心)を通らないことになります。

子午線と水平線が交わる点は地理的な真南(あるいは真北)になるかという疑問がわいてきました。そうはならないような気がするのですが....

子午線の定義は地球の自転軸で定義され、地理上の南北は地球という物体に対して定義されているのですから極運動まで考慮すれば子午線と水平線の交点が真南にならないのは明らかなのですが、極運動を考慮しない場合どうかということです。

子午線通過/南中

  天文用語的には子午線通過あるいは正中というのが正式らしいです。
  子午線と水平線の交点が真南とは限らないから、と思い込んでいたのですが、
  北天にある恒星に南中という言葉を使うのはおかしいからということらしいです。
  北天にある恒星の場合は子午線上方通過がいわゆる南中です。

ところで地球の地球自転軸に対する位置関係は極運動のために変化します。子午儀は設置するとき極運動をどう考慮するのかというのが疑問ですが、これはうまく質問できませんでした。ひとまずググってみてわからなければ再度質問のつもりです。

よく考えると、子午線通過とは極運動を平均化した平均子午線みたいなものを通過することをいうのか、それとも瞬時の(?)子午線を通過することをいうのか、というのがわからないということでした。こういう質問の仕方をすればよかった、と反省しています (^^;;

ここまで考えてくるとまた疑問が....
極運動はとても小さいので日常問題になるようなことではないと思っていたのですが、

GPSによる位置測定はやたら精度が高いようですが、あれは極運動を考慮しているということなんでしょうか?

掩蔽の時刻にはアマチュアでも検出できるくらいの変化が起きそうです。もっとも掩蔽の時刻を測定して極運動を求めるというのはムリでしょう。

恒星時

  春分点の子午線通過が地方恒星時の0時

  平均春分点(=歳差だけで章動の影響を除いたもの)の通過であれば平均恒星時0時
  真春分点(=歳差、章動の両方を考慮したもの)通過であれば視恒星時0時

恒星の位置は年周光行差、日周光行差で東西に振動します。恒星時を考えるときこういう要素は考慮しないそうです。つまり仮に春分点に恒星があったとしてもその恒星が子午線を通過するのは地方恒星時0時にはならないことになります。年周光行差の影響は±1秒程度と思われます(「年周光行差の観測方法を考えてみた」)

ただこの“仮に春分点に恒星があったとして”という仮定は乱暴すぎます。
春分点は歳差・章動で移動するわけですが、春分点にある恒星が歳差・章動にともなって移動するわけはありませんから。

なお 地方恒星時=グリニッジ恒星時 + 経度 なのですが、ここにある経度を地理的な経度と考えるとこれまでの話からこの式は厳密にはなりたたないということになりそうです。

関連

  「カノープスで恒星日の長さを測ってみた

  「天文計算のための天文用語集 - 1」  ICRS、J2000.0、平均位置、真位置、視位置

  「恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで

  「過去記事の一覧(天文計算、測定、電子工作)

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