« (田沢湖版)小惑星2015 TB145観測用位置予測図 - 23時15分頃 | トップページ | まさに“天誅が下る”スペースデブリWT1190Fの大気圏突入 - HORIZONSの位置予測 »

2015年10月30日 (金)

スペースデブリWT1190Fの最後の一日 - HORIZONSによる位置予測

(NASA JPL) Horizons Web Interfaceによれば

Small artificial debris, nominally re-entering Earth's atmosphere 2015-Nov-13
and unlikely to reach the surface.


だそうです。11月13日丸一日のデータを取得しようとしたら

No ephemeris for target "WT1190F" after A.D. 2015-NOV-13 06:20:51.8173 UT

と怒られましたので13日の15時21分頃に大気圏に突入し燃え尽きるものと思われます。

位置予測で東京からみた突入予定日の方位角・角度を調べてみました。
Photo

やけに単純というか動きが遅いです。21時に東の空に現れだんだん高くなりながら3時過ぎにほとんど真南で最大高度に達し(もう見えなくなっているでしょうが)10時前に西の空に沈んでいきます。

ふつうの人工衛星みたいのとはちょっと違うような....

========

さてこれが見えるかどうかが問題ですが、HORIZONSのデータはもちろん観測をもとにしたものです。

HORIZONSには

Orbit solution s29 (covering 2015-Sep-19 to 2015-Oct-23 15:00 UTC)
Data fit: 85 measurements 2015 Sep 19 - Oct 22


Orbit solution s32 (covering 2015-Oct-23 15:00 UTC to 2015-Nov-13 06:22)
Data fit:  77 measurements 2015 Oct 09-27


とありました。

つまり9月19日以来162個の観測があるようです。

使っている望遠鏡は例えば「美星スペースガードセンター 観測施設 」にあるような大口径のものだと思いますが、大気圏突入前日にもなればカメラレンズでも写らないかなあと期待しています (^^)

でもこの動きって地球を間にちょうど太陽と反対側にあるってことでしょうか。となるといくらおあつらえ向きの位置にあってもずっと日陰にいるわけでどうしようもないような.. (^^;;

  <== ここは勘違いでした。このデブリはとんでもない動きをしています。
     おそらく上の図のどの時刻でも太陽の光は当たっていると思われます。
     ただとんでもなく遠いところにあります。
     見えるとしてもギリギリの6時でさえ120,000㎞の距離があります (^^;;

     「
まさに“天誅が下る”スペースデブリWT1190Fの大気圏突入 - HORIZONSの位置予測

ちなみにHORIZONSの位置予測では光度等級(APmag)は“n.a.”(not available)となっていました。

--------

関連

  「
スペースデブリWT1190Fはいっかくじゅう座から降ってくる! - 大気圏突入の日の位置予測図
  「スペースデブリWT1190Fはここから降ってくる - 写真版位置予測図
  「
スペースデブリWT1190F - 札幌/東京/沖縄の見え方の違い
  「まさに“天誅が下る”スペースデブリWT1190Fの大気圏突入 - HORIZONSの位置予測
  「
スペースデブリWT1190Fの最後の一日 - HORIZONSによる位置予測

他の(位置・時刻)予測記事

  「
カテリナ(カタリナ)彗星が待ちきれない - 11月の位置予測図
  「
アルデバラン食出現時刻早見地図(全国版、2015年11月26日)
  「
2015年月面X予測
  「
スペースデブリWT1190Fはここから降ってくる - 写真版位置予測図
  「はやぶさ2のスイングバイを東京で見たら - 位置予測の試み
  「東京でカノープスを見るには?

  「
小惑星2015 TB145の位置予測のまとめ」 
  ラブジョイ彗星の位置予測と見つけ方のまとめ - 2015年1月~2月

参考

  「(NASA JPL) Horizons Web Interface

関連

  「
恒星の位置計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで
  「
過去記事の一覧(天文計算、測定、電子工作)


« (田沢湖版)小惑星2015 TB145観測用位置予測図 - 23時15分頃 | トップページ | まさに“天誅が下る”スペースデブリWT1190Fの大気圏突入 - HORIZONSの位置予測 »

人工天体」カテゴリの記事

コメント

おおΣ(゚Д゚;)!
スペースデブリの落下まで予測できちゃうのですね!
かなりびっくりしました。

1日かけて上空で観測チャンスがあるということでしょうか?

6時頃でも静止衛星よりずっと遠くにありますから、明るさ的には撮影は難しいと思います。でも動きは静止衛星に似ていますから意外とチャンスがあるのかも知れません。
これから星図で位置を示します。

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: スペースデブリWT1190Fの最後の一日 - HORIZONSによる位置予測:

« (田沢湖版)小惑星2015 TB145観測用位置予測図 - 23時15分頃 | トップページ | まさに“天誅が下る”スペースデブリWT1190Fの大気圏突入 - HORIZONSの位置予測 »

フォト

サイト内検索

  • 記事を探されるんでしたらこれがいちばん早くて確実です。私も使ってます (^^;; 検索窓が表示されるのにちょっと時間がかかるのはどうにかしてほしいです。

新着記事

リンク元別アクセス数

  • (アクセス元≒リンク元、原則PCのみ・ドメイン別、サイト内等除く)

人気記事ランキング

  • (原則PCのみ、直近2週間)
無料ブログはココログ