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2015年11月 8日 (日)

反射鏡・レンズの歪曲収差を測る - PENTAX Q7 + 01 Standard Prime

とても気に入っているPENTAX Q701 Standard Primeの組み合わせです。というか 無印 Q01 Standard Prime の組み合わせはもっと満足感がありますが....

これまで“収差を測る”というのは書きたかったし、書きかけたこともあったのですが、あんまり無責任なことを書いちゃまずいですし、ある程度客観的な材料をそろえないと納得していただけないと思うのでこれまで書けませんでした。

分析の手法や結果にそれなりの自信が持てるようになったのでこれからいくつか書いていきたいと思います。そんなにカメラを持っているわけでもないのでシリーズ化までは行きませんが....
タイトルには反射鏡とありますが、反射望遠鏡持ってません。画像を恵んでいただける奇特な方がいらっしゃるといいのですが (^^)

なお分析はExcelで行っており今回使用したExcelファイルもこれまでの記事からダウンロードできるものとほとんど同じなのですが、使うのはけっこう面倒ですのでそのつもりでお願いします。

ではまず結果から

通常使う状態、つまり“収差補正”の設定は“ON”にしてあります。“収差補正”を“OFF”にするととんでもないことになります(「反射鏡・レンズの歪曲収差を測る - 続・PENTAX Q7 + 01 Standard Prime」)
Imgp0554
(ここでいう“収差”の定義はこの後に記してあります)


画像中心から1500~2000ピクセルのところで最大10ピクセルくらいの収差があります。それ以後は大きくなることはないです。

10ピクセルというと大きいようですが、実際写真を見てこれに気づく方はそんなにいらっしゃらないような気がします。

縦軸の目盛りが±200ピクセルになっているのは理由があります。

以下詳細です。


 
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原理のとても簡単な説明

星野写真を撮ることによって収差を検出します。

恒星の位置は有効数字11桁くらいの精度でわかっていますので、これから理想的なレンズで撮った場合恒星が画像のどの位置に写るかも高精度で計算することができます。計算誤差とか私の知識不足で精度は落ちるのですが、それでもデジカメの画像上の位置に換算すると±0.1ピクセルくらいの精度が確保できます。

理論上の星像の位置と実際画像にある星像の位置を比較することによりレンズの歪曲収差を測定することができます。

この記事では収差は次のように定義しています。

恒星像の理論的な画像中心からの距離 r
恒星像の実際の画像中心からの距離 r'

としたとき

  r' =  r + a * r^3 + b * r^2

で近似します。このときの a * r^3 + b * r^2 を収差としています。

以上の原理からわかるように測定できるのはピントを無限遠に合わせたときのものだけです。

  ※ 原理はいたって簡単ですが実際にこれをやるのはそれなりの手間がかかります。

今回測定に使った画像
Imgp05541000org


オリオン座、うさぎ座を中心にシリウス(左)からアルデバラン(右上)あたりを撮っています。


分析結果
  a = 0.0165
  b = -0.0214

Imgp0554enl1000


黄色いクロスが実際の星像の位置に入れてありますが、それ以外に青色のクロスを理想的なレンズで撮った場合の恒星の位置に入れてあります。
よく見ると上下辺、左右辺でわずかに黄色と青色のクロスがずれているのがわかると思います。これが歪曲収差が原因の星像位置のずれです。

拡大図
(画像下部の収差が大きい部分です)

Imgp0554tr1000

クリックすると等倍で表示されます。たいしたことはないと言えばたいしたことはないです。

--------

関連

  「
反射鏡・レンズの歪曲収差を測る - PENTAX Q7 + 01 Standard Prime」 (この記事)
  「
反射鏡・レンズの歪曲収差を測る - 続・PENTAX Q7 + 01 Standard Prime

  「
「写真から星の座標を得る」アプリ
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Astrometry.netの数値データを取得する方法 - 検出された星像の位置について

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恒星の位置(赤経・赤緯・高度・方位)計算 - ヒッパルコス星表の使い方から大気差の計算式まで

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過去記事の一覧(測定、電子工作、天文計算): セッピーナの趣味の天文計算

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