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2015年11月16日 (月)

PLL(CD4046BE)の使い方(2) - ジッターの低減

10MHzくらいの高精度発振器(「高精度発振器をGPS受信モジュールとPLLで作る - はじめに」)の製作を進めているわけですが、CD4046BEのもっとも簡単と思われる使い方(「GPS受信モジュールGE-612TとPLLで作る高精度発振器 - CD4046Bの使い方」)でテスト的に作ったものは1μsくらいのジッターがありました。

これは Phase Comparator II Out を使っているのですが、もう一つ Phase Comparator I Out を使う方法があります。
Bd02

この方法は、高調波でロックしない、とか、基準信号とVCO出力の位相差がない、という特徴(メリットと考えていいと思います)が失われるのですが、入力ノイズの影響を受けにくくなるようです( Signal input noise rejection Low

ひょっとしたら少しはジッターが少なくなるかもしれないと思い試してみました。



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まず回路定数を決める必要があります。 Phase Comparator I Out にしたときと Phase Comparator II Out  にしたときの説明がわけて書いてあるので回路定数が違ってくると思ったのですが、よく読むと同じ条件で使うのであれば回路定数も同じになるようです。

そこで Phase Comparator II Out のときと同じ回路定数で動かし PLL(フェイズロックループ)の特性 - ジッターを測定してみた に書いた方法でジッターを測ってみました。

Jitter02

Phase Comparator II Out のとき(PLL(フェイズロックループ)の特性 - ジッターを測定してみた )と比べるとジッターは半減しています。効果があるみたいです。

基準信号とVCO出力に位相差が発生するのは用途によっては問題になりそうですが、私の場合は発振周波数が正確な発振器を作るのが目的なので、Phase Comparator I Out を使うことにして進めたいと思います。

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