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2016年2月 2日 (火)

超音波風速風向計の製作 - 回路構成

前回の記事ではタイトルはただ“超音波風速計”と書いたのですが、今回は“超音波風速風向計”としました。風速計というのは(方向は考えず)風速の絶対値を測るものですが、今回作ろうとしているものだと、二組使って始めて風速計を作ることができますし、二組使えばおのずと風向計もできてしまいます。だから風速風向計ということにします。

なお三組使えば三次元風速風向計のできあがりです。ビル風の測定なんかにはいいんじゃないでしょうか。

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超音波風速計の製作 - 気温・湿度に依存しない測定方法」をもとに回路構成を考えてみました。
1_2

それなりのボリュームになります。これでも一組分ですし、LPF、BPFそれにマルチプレクサの詳細は省略してあります。

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回路もPICのプログラムもこれまで作ってきたものをかなり流用はできるのですが、最初からこれを作るのはちょっと面倒です。

そこでちょっと簡略化したものを考えてみました。
2_2

マルチプレクサを使わない分作るのも調整もかなり楽になります。

ただ問題点もいくつか出てきます。

温度に依存しない風速測定には 1/t1 - 1/t2 、つまり t1とt2が必要です。しかし上で測れるのは t2-t1 です。
1/t1 - 1/t2 = (t2-t1)/(t1*t2) ですから、t1*t2 が測れていないことになります。t1、t2は温度に依存しますので、この回路構成では結果が温度に依存してしまいます。

でも送受信ユニットを一組しか使わない方法に比較するとはるかに精度はよくなります。
一組での方法例えば温度が20℃から21℃になったときは(温度が20℃のままだと考えてしまうと)風速にかかわらず 0.6m/sの誤差が発生しました。しかし上の構成だと風速の1/250の誤差しか発生しません。つまりこの方法は温度に依存するとは言っても、方式の実験段階で問題になるほどの誤差はありません。

ただし横風の影響は緩和はされるもののかなり大きいです。そもそも横風の影響は直交する送受信ユニットと二組使ってはじめて取り除くことができます。

実験段階ではできるだけ風向きの方向に送受信ユニットを置いて測定することにします。

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コメント

なるほど~、直交させる方式は重力波の測定原理と一緒ですね、と思ったら書いてありました。
試験のためには正しい風速の風をどうやって発生させるか、が難しいのでしょうか。
すぐに思いつくのは無風の日に、誰かに運転してもらって車の窓から装置を出して計測ですかね。

あ~、なるほどそれはいい方法ですね。
理屈がしっかりしていれば風速測定部分の校正はしなくても正しい結果が得られるはず、と考えていたのですが、やっぱり実際に確かめてみた方が安心ですからね。
音速と風速は一桁か二桁違うだけなので測定はしやすいのですが、そこが問題の原因にもなっています。
正確な風速は直交した三方向で測定してはじめてわかるのではないかと思えてきました。

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