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2016年2月10日 (水)

東京都水道局水質検査結果から水道水の電気伝導率(電気抵抗率)を予想する

このテーマの記事は最後に水の導電率に関する参考リンク先がありますがその一つ雑学 H2O - 水質の化学に興味深い記事があります。

  「水を測る-3 測定値からの水質予測

いろんなことが書いてあるのですが、その一つに

(1) 成分濃度からの電気伝導率の計算は、表中のミリ当量に当量伝導度を乗じた式により概略値が求められます。

というのがあります。幸い東京都水道局は水質検査結果を公開していますので、上の記事を参考に水道水の導電率を予想してみました。

この記事の内容も上の記事におんぶにだっこなんですが、誤解しているところもあると思うので、上の記事を先に読んでいただいた方が無難です。

--------

データは三郷浄水場からの配水でうちからいちばん近そうな蛇口での検査結果を使っています。

2015年
4月~6月
分析結果
mg/l
1m当量
あたり
質量
mg
m当量 1m当量
あたり
電気伝導率
mS/m
電気伝導率
mS/m
陽イオン Na 12.0 23 0.52 5.01 2.6
K 39.1 0 7.35 0
Ca 29.5 40.1 0.74 5.95 4.4
Mg 10.0 24.3 0.41 5.31 2.2
小計 9.2
陰イオン Cl 1.05 35.5 0.42 7.64 3.2
HCO3 4.45
SO4 62 8
NO3(注) 1.1 14 0.08 7.15 0.6
小計 3.8
合計 13

硝酸イオンの1m当量あたりの質量は52mgですが、検査結果は窒素の量のようなので当量当たりの質量は窒素のものです。重炭酸イオンと硫酸イオンは検査項目になさそうです。また水質検査では硝酸イオンと亜硝酸イオンはまとめてあります。
水質検査にはもっといろいろなデータがあるのですが、量がたいして多くないのと当量あたりの電気伝導率を調べるのが面倒なので省略しました。

つまりそこからしてあんまり正確なものではないです。

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なお電気伝導度は水道水の水質検査の検査項目ではないのですが、工業用水については検査がされるようです。例えば川崎市上下水道局の2016年1月の検査結果を見ると15.8mS/m~37.9mS/mとばらけています。またCa、Mgの数値を見ると三郷浄水場の数値より小さかったりします。人間の飲む水と工業用水ではとうぜんチェックの重みづけが違うんでしょう。

水道水の電気伝導度を計測・公開している水道局もあるのかもしれません。

====================

上の表からするとこの水道水の電気伝導率は13mS/m(130μS/cm)ということになります。ただ、陰イオンから計算した電気伝導率と陽イオンから計算したものが一致していません。
9.2*2=18.4ですから実際は最低でも18.4mS/mはありそうです。この表以外にもいろんな物質(イオン)があることを考えると20mS/m(200μS/cm)を下回ることはない、と考えた方がよさそうです。

水質検査結果にない陰イオンは何か?となるのですが(空気中の二酸化炭素が溶け込んでできた)重炭酸イオンなんじゃないかと思います(想像です)

水質検査結果はそんなに変動しないみたいです。上の一年前のデータから計算してみました。

2014年
4月~6月
分析結果
mg
1m当量
あたり
質量
mg
m当量 1m当量
あたり
電気伝導率
mS/m
電気伝導率 mS/m
陽イオン Na 11 23 0.48 5.01 2.4
K 39.1 0 7.35 0
Ca 33 40.1 0.82 5.95 4.9
Mg 11 24.3 0.45 5.31 2.4
小計 9.7
陰イオン Cl 14.7 35.5 0.41 7.64 3.1
HCO3 4.45
SO4 8
NO3(注) 1.1 14 0.08 7.15 0.6
小計 3.7
合計 13.4

これも20mS/m(200μS/cm)程度の値を示しています。

水質管理の会社や水質管理装置のメーカーの資料は10mS/m~20mS/mとしたものばかりなので、昨日は測定結果 26mS/m 23mS/m(25℃換算値)はちょっと大きすぎる値かなと思っていたのですが、意外といい線を行っているのかもしれません。実際メーカー以外の資料で10mS/m~30mS/mとしてあるものも見つかりました。

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  「水の三重点セルの作り方を考えてみた

  「
過去記事の一覧(測定、電子工作、天文計算)

参考

  JIS K 0213 分析化学用語(電気化学部門)

  JIS K 0130 電気伝導率測定方法通則
  JIS K 0102 工場排水試験方法
  
JIS K 0557 用水・排水の試験に用いる水

  「第十六改正 日本薬局方 」 (2.51 導電率測定法、常水、精製水、注射用水、等)

  「
日本分析機器工業会 - 分析の原理
    -
電気化学測定の原理と応用 - 電気伝導率計の原理と応用

  「
産業技術総合研究所 - (技術資料)電気伝導率標準液に関する調査研究
      <== 他の資料には書いてないようなことが書いてあり参考になります。

 【化学補助教材】 放送大学:濱田研究室 - 第14章 エネルギー変換の化学 - 3.電気分解

  「HORIBA - LAQUA - やさしいpH・水質の話
  「栗田工業 - 水処理教室

  「日本冷凍空調学会 - 用語集 - 超純水

  「
八光電機 - 熱の実験室 」  <== おもしろいです! 氷の電気伝導度とかあります。

  「雑学 H2O - 水質の化学」  <== 興味深い記事があります。

  「
東所沢 2-31-12 - 溶液の電気特性  <== 実測値があります。
     -
1章:溶液の電気特性測定用電極の製作
     -
2章:A、B、C電極の水道水テストとD、E電極の試作
      -
3章:食塩水の電気特性


  「
厚生労働省  - 水質基準項目と基準値(51項目)
  「
東京都水道局  - 水質検査結果
  「川崎市上下水道局 - 水質検査結果 」 (工業用水の電気伝導率の測定結果があります)

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